インターネット

YouTubeで聴く昭和の歌(2017-12-16)

平成30年をもうすぐ迎える。そして平成は31年で終わることになった。平成がどんな時代だったかを振り返るとともに、その前の昭和時代との比較もされそうだ。

昭和の終わりに10歳以上だった人が昭和を振り返ることができるとすると、現在40歳以上の人たちということになる。今や、人口の半数近くが、昭和は歴史上の時代となっているといってもよいのだろう。

そんな昭和の史料でもある映像に今ではYouTubeで簡単に接することができるようになっている。最近その量が増えていて、テレビ全盛時代の映像が閲覧しきれないほどになっている。歌も時代を映し出す貴重な史料であり、その歌詞は文学史に残ると思われるほど味わい深い。

しかし、特に平成の歌を知らない高齢者が、昭和の歌をYouTubeで手軽に聴けることができることが知られていないようなのが残念である。
高齢になると、新しいことは覚えなくとも、若いことの記憶は鮮明といわれる。昭和初期からの昭和の歌を聞くことで、高齢者の脳は蘇ることがあるかもしれない。

高齢社会でのYouTubeの積極的な活用はもっと検討されてよい。

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デジタル・ディバイド再び(2017-8-30)

デジタル・ディバイドということばが使われはじめて7~8年。情報機器、特にインターネットを使えるかどうかによる情報格差を指しているが、現在はそれがSNSを利用しているかどうかによる情報格差に広がっているようである。

SNSというのは、パソコンやスマホを使ってツイッター、フェイスブック、LINE、インスタグラム、そしてすっかり定着しているといってよいブログも含め、個人で近況などを共有するインターネット上のシステムのことであることはいうまでもない。とりわけ手軽なLINEの活用が進んでいる。小学生からSNSを使いこなす時代になっていることは確かである。

しかし、一方では、電子メールを使うこともなく、いまだに電話とFAXに頼る高齢者は多い。電子メールを使っていても、電話でのやりとりの方が慣れているような人も特に男性に目立つ。仕事を電話でこなしてきたからなのだろうか。

電子メールが使えないことによる情報格差が第一次デジタル・ディバイドとすると、SNSが使えないことによる情報格差は第二次デジタル・ディバイドともいえるかもしれない。

LINEグループの仲間に入れない子供のイジメがあるらしい。大人の場合、LINEをしないことで、LINEグループに入れず、結果として仲間はずれにされてしまうこともあるだろう。ツイッターやフェイスブックは飲食店の有力な営業手段ともなっている。専門家によるブログでのニュース解説は、新聞・テレビを凌ぐものが多い。

選挙でもSNSの活用が拡大することは間違いない。インターネットを使わないで生活してきた世代から、ものごころついたときからインターネットがあった世代に移る過渡期に今ある。5年後には、今年あたりがその時期だったと語られるのではないだろうか。

SNSを活用していない人にはSNSのことは分からない。第一次のときほどには、デジタル・ディバイドを感じていないのかもしれないが、それがビジネスや政治の世界で命取りにならないとはいえない。

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インターネット時代の報道(2015-2-4)

3日、外務省がテレビ朝日に対し、2月2日「報道ステーション」における「シリアにおける邦人人質殺害事件につき報じる中で,総理の中東訪問に関し,「そもそも外務省関係者によれば,パリのテロ事件もあり,外務省は総理官邸に対し中東訪問自体を見直すよう進言していた」旨報じ,また,エジプトで行われた総理の政策スピーチに関し,「外務省幹部によると,この内容についても総理官邸が主導して作成されたという」と報じるなど,あたかも外務省の意に反して,中東訪問が行われ,スピーチの当該部分が作成されたかのような報道」があったとして、これに抗議し、訂正を求めている。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/p_pd/prs/page4_000955.html

テレビ朝日は情報源は秘匿するとして、外務省関係者への取材によるものと弁明する可能性もあるが、報道機関が発する情報に対する信頼性にかかわることになるだろう。
週刊誌などによる真相調査もありそうだ。

また、アラブ研究者で東大先端研の池内恵准教授は、テレビ番組での専門家とキャスターとのやり取りを録画し、それを文字化する作業をしている。専門家がどのような発言をしているのかを記録するものだが、テレビキャスターの資質も問われることになる。
https://www.facebook.com/satoshi.ikeuchi?fref=nf
(「イスラーム国」日本人人質事件オーラル・ヒストリーのタイトルのある記事)

いずれも、テレビ番組での発言が記録され、批判の対象となり、それがインターネットでテレビを見ない人たちにも拡散されるようになっているのである。

これまで、政府はメディアに批判されるばかりであったが、インターネットを通じて、メディアによる報道を事実と違う場合は抗議することが容易となる。
誤報の代償が多くなると報道の自由が制約されるとメディア側は警戒するかも知れないが質の悪い報道は不要である。

メディアの取材の対象であった政府や専門家が、これまでの購読者や視聴者に直接伝えるようになっているのである。

メディア企業の立場からすれば辛いところであろうが、インターネットの利用が広く行われるようになった今、これまで通りではすまないことは確かである。

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衆議院議員選挙で候補者を知る(2014-11-27)

12月2日(火)公示(立候補受付日)、14日(日)投・開票のスケジュールで衆議院議員選挙が行われる。選挙民の関心は低いとの報道がされている。2年前の衆議院選挙での東京都全体の投票率は62%、昨年の参議院選挙では53.5%であった。

報道の関心は全国で議席がどうなるかということ。しかし、投票できるのは選挙区の候補者だけである。政権がどうなろうが、選挙民にできることは自分の選挙区の候補者の中から誰を選ぶかということしかない。

限られた候補者の考え方、人柄に納得できるかどうかであろう。幸い今回の選挙では東京5区・7区の候補者はツイッターかフェイズブックで日々の行動をアップしている。政策もホームページでチェックできる。各候補者の比較がしやすいようにしたので、利用いただくとよい。
http://www.shibuya-west.com/2_giin.html

ちなみに、最高裁判所裁判官の国民審査も行われるが、こちらはそんなのがあると意識する人は少ないようだ。

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メディアの未来を語る(14-10-10)

10月8日、虎ノ門ヒルズで東洋経済新報社主催の「大変革期に未来を語る!いま、メディアが面白い」と題するシンポジウムが開催された。

前半がニュースメディアについてで、檀上にはスマートニュースの藤村厚夫氏、Gunosyの福島良典、ハフィントンポストの高橋浩祐、産経新聞の土井達士、東洋経済オンラインの山田俊浩、共同通信の澤康臣の各氏。いずれも現場の第一線で活躍されている方々である。

そこで聞きかじったことをちょっと並べて見た。

ニュースは面白いが、ゲームなどとのユーザーの限られた時間の奪い合いとなる。
モバイルを制する者がメディアを制する。フェイスブックに動画を入れて、音なしで自動ではじまるような工夫もされている。忙しい人が情報を得る方法をモバイルの枠組みで。スマホで長文を読むことにもなじみ出している。雑誌コンテンツをスマホでということでもあり、スマホ・PCの差がなくなってきているともいえる。
読まれるものをつくれば金はついてくるとはいえ、紙の取材網をWEBでまかなえない。また有料化には高いハードルがある。検索からソーシャルへという流れも重要であろう。
ニュースを知りたい人に情報が手に入るようになった。供給がついていけない。その人が求めている情報を届けることが求められている。

後半は「動画革命進行中!表現の未来」と題して、在米ジャーナリストの松村太郎、HJホールディングス(日本テレビ系)の船越雅史、二ワンゴの杉本誠司の各氏にモデレーターとして前半でも登壇した山田俊弘氏という面々。

映像のインターネット配信は進んでいる。御嶽山の噴火映像などで素人の映像が注目される一方、プロの映像はどうあるべきかが課題。ただ映像を流すだけではだめだということになるだろう。
また、テレビのように受動的に閲覧するものとは違い、自ら選択して閲覧する映像は、見る側のリテラシーをより高める必要がある。といった内容であったか。

最後はKADOKAWAの会長角川歴彦氏。

メディアも事業で、それは発明に依存してきた。グーテンベルクの発明で出版、新聞が、ラジオ・テレビの発明で放送が事業として誕生した。発明した人はそれがメディアとは思っていなかった。
コンテンツの作成はメディアがないとできない。
サブカルチャー系のカドカワとドワンゴが経営統合した。コミュニティのないメディアは成立しない。テレビの放送はコミュニティであり、ニコニコ動画もコミュニティである。

KADOKAWAはメーカー的発想に立つ。アナログプラットフォームとして書店がある。デジタルプラットフォームはゲームから始める。ユーザーの立場からゲームを作る。
メディアの裏には流通がある。インターネットで物流が変わった。たとえば、雑誌を読まなくなったのではなく流通が変わったのである。NTTドコモと組んだdマガジンは6月のサービス開始から現在すでに52万人に購読されている。マスメディアはテレビができて生まれた言葉だけど、SNSでは1億人を超える読者が出てくる。
メディアからコンテンツが生まれてくる。20世紀(1980年代)は知識社会で21世紀(2010年以降)はソーシャル社会。大衆の数の力は大きく、大衆が自ら主張・想像するなる時代になり、その流通からメディア論を考えるべきであろう。

渋谷WESTもメディアのはしくれと考え、このシンポジウムのメモを残しておく。

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パソコン・ガラケー・スマホ(14-9-8)

パソコンが世の中に登場したのはおよそ20年前。今ではガラケーといわれるようになった携帯電話の普及はそれより少し後であった。最近ではスマホの利用が急速に増えている。
ガラケーとスマホの違いはインターネットの活用面だが、ガラケーでもLINEが使えるなどで、スマホからガラケーに戻る傾向も出ているようだ。

問題はそれらの機器が現在どのように生活のなかで利用されているのかということである。
パソコンは当初は計算機として使われることが多かったが、だんだん文書作成のツールとなり、プリンターとセットで印刷物制作機のようになっていった。文書の体裁に凝ることも容易になり、パソコン講座などで、そちらの方に関心が向けられたこともあるだろう。デジカメで撮影した写真をパソコンで管理し、プリンターで印刷したりということもパソコンの大事な利用法であった。

しかし今や、計算機や書類作成ツールとして使う必要がなければ、インターネットの利用ツールとしてパソコンの機能はスマホで相当代替できるようになっている。特定の人たちとのコミュニケーション・ツールやカメラとしてならば、ガラケーで十分という考え方もあるだろう。

いずれにしても、これらの機器の使われる機能は人により千差万別。教えてもらうのも大変である。
取り残されていると感じている人も少なくないだろう。

一方でパソコンもスマホも世界共通の情報ツール。もはや国境はない。世界とつながることも容易になっている。世界とつながることでビジネスチャンスも生まれることもあるだろうし、日本国内でもその活用方法の優劣が死活問題になるといってもよいのかもしれない。フェイスブックでの小売店の情報発信も急に活発化してきている。

9月22日(月)午後2時からの「渋谷WESTおしゃべりサロン」はそんなことでおしゃべりをする。場所は駒場住区センター。会費は会場費として200円。申し込み・登録不要なので当日会場へ直接どうぞ。

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街の人がつくる街の情報サイト(14-8-15)

「街の人がつくる街の情報サイト」は10年以上も前から、地域情報サイト、地域SNSという形でさまざまな地域で試みられている。『渋谷WEST』もその一つである。

今年の6月にはKADOKAWAが日本全国を数万人規模の地域に区切り、そこに地域編集長を配置して47都道府県の地域情報を発信する『Walker47』を全国一斉に立ち上げた。全国の千人規模の地域編集長が担当地域の情報を発信し、一般の人も書き込むことができるというものである。ただしこれはスマホ専用のサイトとなっているのでパソコンでのぞくことができない。

横浜ベイスターズの親会社であるDeNAも、地域の人が投稿する『マチコト』を全国規模で展開することを想定し、フェイスブックにも広告を出している。地域ごとに参加者を募集し一定数集まったらサービスを立ち上げるということらしく、希望者を募集している。まずは世田谷区の三軒茶屋周辺でのスタートである。

『マチコト』の立ち上げ背景として、そのサイトでこう記している。「現在地域コミュニケーションがますます希薄化してきています。都会では隣に住んでいる人や近所に住んでいる人を全く知らないということも珍しくありません。勤勉な日本人は毎日朝から晩まで一生懸命働いて、休日はとても疲れてしまっています。ではこの時間も余裕も無い中、どうやって地域と関わっていけばいいのでしょうか? 」

その内容として想定しているのは、「街の事件/事故情報」「児童館や学校の情報・評判」「オススメのお店」「信頼できる病院」「街のイベント情報」「迷い犬などの困りごと」などなど。

地域社会がインターネットでつながる時代がいよいよ実現しそうである。

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スマートフォンのための地域情報サイト(14-7-4)

KADOKAWAは、雑誌の「TokyoWalker」そのWEB版に相当する「Walkerplus」に続いて、今月からスマートフォン用に「Walker47(ウォーカーフォーティセブン)」で情報提供をすることになった。
「Walker47」は、日本全国1952地域・1200人の「地域編集長」による地域密着型で、地域編集長には地元タウン情報誌、地域活性化団体等で活躍する人を起用し、地元に精通したスペシャリストならではのグルメ、スポット、イベント情報などを発信する。また、KADOKAWA編集者による映画、音楽、テレビ、美容、健康、レシピといった編集コンテンツも合わせて提供することで、幅広い層の人が毎日楽しめるサービスとなっている。

本ブログの管理人も「渋谷駅西」地域の「地域編集長」となった。「目黒区駒場東大前」の地域編集長も決まっている。

渋谷駅東、渋谷区代官山、目黒区中目黒の各地域にもそれぞれ地域編集長がいることになり、きめの細かい地域情報が得られることが期待できる。
「Walker47」のサービスの開始が先月16日から。渋谷駅西地域は本日からのスタートなので内容はこれからである。

「渋谷駅西」地域での情報発信を希望される事業者様等からのご連絡をお待ちします。

140627


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IT革命の現在(14-5-22)

IT革命が流行語大賞をとったのは2000年。その年にはコンピューターの2000年問題という大騒ぎがあって社会問題ともなった。それから14年たった今、産業革命が一挙に進んだわけではないように、「革命」のあったことを余り気にすることなく生活はできているのではないか。特に行政は「革命」により不利益を被ることがないように最大の配慮をしているというべきだろう。

では、IT革命とは具体的にどういうことだったのか。

IT革命により変わったこととして、世界中無料電話が映像付きでできるようになっている一方、国内の固定電話が割高になっていることや電話での通話の機会が減っていることもあるだろう。手紙やハガキのやりとりが減っていることはいうまでもない。携帯電話の普及や電話だけでない多くの機能を持つようになっていることも、2000年時点と比べると革命的といえそうである。

さらに、インターネットで買い物ができる、金融取引ができる、といったことでも、必ずしも本質的なことではなかろう。もちろん、そのことにより、仕事の進め方が変わり、仕事内容も変わってはいるのだろうが、世の中を新聞やテレビで見ている限りは、30年前とどこが変わったのかが見えにくいのではないか。

人類史上での「革命」といえるのは、世界中のテキスト、映像、写真、音声の情報に誰もが無料でアクセスでき、共有できるところにある。もちろん言葉の壁というのがあるけれども、それもたとえば、日本語版の海外ニュースサイトに見られるような形で超えられている。音楽演奏やドキュメンタリー映像も、年代や国境を意識することなく閲覧できるわけで、テレビ番組との視聴時間の奪い合いとなる。

紙の新聞やテレビの事業としての将来を見ることが難しい中、その広告媒体としての価値が問われるようになり、情報ビジネスが大きく変わることは予測できる。

また、IT革命のグローバルな側面は理解されやすいが、対象が小さすぎて採算がとれなかった地域情報が、ハイパーローカルメディアという言葉はあるもののまだ成功事例に乏しいため、これからの分野としてある。IT革命の核心は、地域社会がその中と同時に世界ともインターネットでつながることにあるといえないだろうか。

5月24日追記

IT革命の現場で活躍されている松本徹三さんが今日のツイッターでこんなことを書いていた。

「私が期待しているIT革命の効用は
1)生産性の向上(生活必需品のコスト低減と労働者の余暇の拡大)
2)精神生活の質の向上(無制限な物質的欲求の拡大の抑制)
3)民主主義体制の成熟(Informed Consensus形成の促進)
の三点です。
これは先進国でも途上国でも同じ事」と。

革命はこれからはじまるということだろう。

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世界のニュースが見える画面(14-5-14)

20年ほど前までは、いうまでもなくインターネットがなく、また日本語で海外メディアが発信するということは短波放送などで極めて限られていた。それがインターネットの普及により、海外のニュースがテキスト・音声・映像により日本語で提供されるようになっているのである。しかも日本に対する広報活動ということではなく、報道機関のオリジナルのニュースを翻訳する形で出しているから、それぞれの国でどのような報道がされているかをうかがい知ることも可能だ。

試しにそんなサイトを並べた画面を作ってみた。これだけのぞいてみても、それぞれのサイトが充実していて読みごたえ、見ごたえがたっぷりある。映像も多いから世界が身近にも感じられるのである。日本のテレビで見るニュースよりエキサイティングといってもよい。特に韓国や中国のニュースは、日本での報道と違い、それぞれの自国政府を厳しく批判するものが少なくないのは意外ですらある。

日本のニュース・論説も、新聞・テレビによるものより多面的であり、またその絶対量も多い。好きな時に知りたいことを簡単に過去に遡って探すことができるのは、新聞・テレビに頼っていた時代からすると夢のようなことではないだろうか。

「渋谷WEST」は狭い地域のメディアを目指しているが、同時に世界を意識していたいものでもある。Bunkamuraと東大駒場キャンパスを結ぶこのエリアは、行政区域から自由に世界とつながっているともいえるのであるから。
http://www.shibuya-west.com/3_news.html

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