大橋氷川神社前からスーパーのライフや目黒区の区民施設に行くのに国道246号線を跨ぐ横断歩道橋を渡らなくてならない。階段を上るのがいやならば、その先にできたエレベーターで上がって天空庭園と結ぶ立派な歩道橋を使うか、目黒川の大橋の手前にある横断歩道まで歩けばよい。そういうものだ思っていた。
しかし、もう10年近く前になるのか、大橋のまちづくりを検討している会に出たときに、いずれ古くなった横断歩道橋を撤去して横断歩道ができる、と聞いたことがあるような記憶がよみがえってきた。
そこでどんなものかと目黒区の行政相談委員に相談したところ、1ヶ月かけていろいろな役所にあたり事情を調べていただくことができた。国土交通省、東京都、警視庁、目黒警察署、目黒区と関係する役所は多いようであるが、担当や問題点など、親切に答えていただいたそうだ。氷川台町会や氷川神社からもこれまでに要望があったとのことだが、残念ながら、期待していたいつごろ実現、という返事ではなかった。
仕方ないことなのか。
おぼろげな記憶では、氷川台から246まで降りずに直接結ぶという構想があり、事実オーパスブリッジと名付けられた歩道橋の氷川台側は延長されることを前提とした作りになっている。
オーパスブリッジができるのだから、氷川神社前の歩道橋は撤去する、との案に対し、山手通りを渡ることができるようにはして欲しいとの要望があったとも。いずれにしても、オーパスブリッジと名付けられた歩道橋ができるのだから、246を横断する古い歩道橋は不要との考えではなかったか。
しかし、氷川台の丘の上とオーパスブリッジを結ぶ道の建設予定があるのかどうかは知らない。このオーパスブリッジは見かけはよいけれども、歩行するのが怖いと思う人も少なくないのではないか。一緒に渡って怖いといった人がいるし、事実、足もとから下が見えるからなのか古い歩道橋より怖いと思う。飛行機を怖がる人は少なくないのと同様に、歩道橋を怖がる人も少なくないはず。筆者にもややその傾向がある。
また、古い歩道橋でころんで骨折した人もいるという。その階段、特に氷川神社前の階段は危険な状態なのではないのか。それもさることながら、山手通りが現在のように246をくぐるようになったのは1964年の東京オリンピックの年。それまでは氷川神社への参道であったかもしれない。その参道から堂々と国道を渡って氷川神社の階段を登れるようにすることも意義あることだろう。
車の通行をスムースにするために、歩行者や自転車の利用者は多少の不便は我慢しなくてはならない、という時代は終わったのではないか。渋谷駅の再開発でもスクランブル交差点は残す形で決まったようである。長年かけてようやく完成した大橋のまちづくり。氷川神社やその北側のまちとのつながりも考え、氷川神社門前にふさわしい環境が整うことを願う。
歩道橋のあるここに横断歩道を
オーパスブリッジは利用者が少ない
氷川神社前の景観をよくしたい