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2025年1月

国有地の一時貸付へ(2025-1-4)

駒場東大前駅西口前の国有地が、一般競争入札により一時貸付する旨が公示されています。貸付期間は令和7年2月1日から4月30日までの3か月。入札参加申し込みは令和6年12月18日から令和7年1月9日までで、入開札は令和7年1月21日となっています。開札の結果は財務局のホームページで公開されますが、3か月の期間なのでボーリングによる地下の調査なのかもしれません。住宅展示場ということもあるでしょうか。

どうなるのかはわかりませんが、国有地のまま3か月とか1年の単位で継続的に競争入札により貸し出しするということになれば、望ましい形といえそうです。

まず、一部に期待のありそうな、公園にするということはできないでしょう。公園ということであれば、目黒区立公園とせざるを得ず、財政面からも無理筋と思われます。一方で、そこに住区センターの機能などを条件とする施設を期待できるのでしょうか。。

国有地として活用するとすることについては、例えば、テント施設での経済産業省のイノベーション関連交流拠点とか、文化庁によるアーティスト発掘拠点とか、災害対策仮設住宅村のようなアイディアはあるにしても、検討と省庁間の調整に時間がかかりそうです。1年以内の単位で、さまざまな国の施策にあった用途に使うとか、民間に仮設ベースで貸し出す形になるといったことが期待されます。

令和5年4月に着工し、令和7年2月に竣工予定だった公務員宿舎跡地利用計画が中止となって現在に至っています。建設費が高騰している中で、当時はベストをされた案の考え方を振り返ることも必要かもしれません。

 

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重要文化財旧前田家本邸へのアクセスと周辺環境(2025-1-1)

目黒区が公開し、パブリックコメントを求めていた目黒区実施計画改定素案(令和610月)によると、駒場公園は令和6年度末(今年の3月でしょうか)に東京都名勝指定となる見込みです。それにともない、令和7年度に東京都名勝指定保存活用計画・実施計画が策定され、令和8年度から庭園整備工事がはじまります。目黒区に近い名勝洗足池では、保存活用連絡協議会が学識経験者、地権者、地元団体代表など10名の構成で大田区により設置されているので、同様なことにもなりそうです。駒場公園の場合、地元団体といえば、前田育徳会、東京大学教養学部、東京大学先端科学技術センターといったところは外せないでしょう。

重要文化財旧前田家本邸は目黒区立駒場公園内にあり、最寄り駅は井の頭線駒場東大前駅となっています。とはいえ、正門へのアクセスとしては世田谷区の小田急線東北沢駅からの方が駅からの道路も整備され分かりやすいでしょう。自動車でのアクセスなら、路線バスも含め渋谷区からということになります。将来的には、航研通りと下北沢駅前と結ぶ道路が計画されていることも重要です。

一方、目黒区内にある駒場東大前駅からのルートは、わかりやすさの点で課題があります。目黒区内の指定名勝へのルートとして、まず駅前の整備があってほしいものです。そのとき、駒場東大前駅前にある国有地を民間の事業用地とすることで国庫への歳入の足しにすることを優先してよいのかが問われます。

国有地を事業者の採算を考えた提案により使うのではなく、指定名勝への入口となる文化や自然の魅力がある景観を作ることに使われないものかと思うのです。インバウンドの観光客ではなく、海外の知的エリートが訪れるのが駒場東大前駅です。奇跡的に残ったともいわれる旧前田家本邸を、目黒区にある名勝に相応しいかたちで活用できるよう、目黒区側の周辺環境整備が望まれます。

 

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