渋谷空中回廊を歩く(2024-9-1)
渋谷駅の再開発で渋谷が変わっている。100年に一度の再開発といわれるが、100年で少しずつ積み重ね変化してきた街の姿をその骨格から変えてしまうようなものである。これまで渋谷に親しんできた人たちにはすこぶる評判が悪い。しかし、さまざまな理由により大規模な再開発が必要になったようで、結果的にはこれまでの渋谷のイメージを引き継がないことになっている。新しい街が誕生する。
その誕生はとりあえず2028年4月になるようだが、それまでに新しい渋谷駅とスクランブルスクエア中央棟と西棟が完成し、渋谷空中回廊とも呼べる回遊ルートができる。銀座線ホームの上を歩くスカイウェイが開通することによるものである。
その空中回廊とは、東の青山、西の円山、南の桜丘の高台を、谷間にあたる地面に降りずにつなぐ通路からなるもの。回廊としての完成は、青山と円山を直接つなぐスカイウェイの開通を待たなくてはならないが、サクラステージを経由することで、すでに青山から桜丘、円山へとつながっている。宮益坂上にあたる青山の地面から道玄坂上の円山の地面まで、空中経路で歩くことができることは知っておきたい。
1975年に渋谷一の高層ビルとして誕生した地上32階のクロスタワー(旧東邦生命ビル)からアクシュ、ヒカリエ、スクランブルスクエア東棟、ストリーム、サクラステージ、フクラス、マークシティイースト・ウェストといったビルが既に空中経路でつながっている。さらに、2030年までには、それらに加えてさらに8棟もの新しいビルがその空中経路につながる予定になっているのだ。
渋谷の起伏に富む地形と、100年の歴史の蓄積の上に作られる街は、世界でも空前絶後といえるのではないか。それをおもしろいとするか、そうは思わないか、見解は分かれそう。それでも地上におりない長い回遊路はイベント会場にもなるし、それぞれのビルへの導入路として歩行者を引き付けるはず。出店やテナント構成の戦略が、さまざまな角度から練られているにちがいない。2028年春に完成予定のスクランブルスクエア中央棟(地上10階)と西棟(地上13階)は全館商業スペースで、どのような店舗構成になるのかも気になるところだ。インバウンド訪問者を対象とする店の比率も高くなるだろう。
この渋谷空中回廊を、青山から桜丘を通って円山へと地上におりずに1時間半かけて歩いてみるプランを作った。とりあえずは10月1日(火)、12日(土)と11月11日(月)、1回の定員を4人に限定して開催し、希望があれば、開催の回数を増やしていく。運営は遊んで学べる体験プラットフォームainiによるもので、参加費は一人1500円。ホストということばに抵抗を感じたというゲストもいるが、このブログの発信者がこのコースのホストをつとめる。参加手続きがオンラインだけなのでわずらわしいかもしれないが、他にも多くのホストによるさまざまな体験プランがあるので、お勧めしたい。
詳しくは以下から。
https://helloaini.com/travels/35617?prcd=Z