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前田家の当主交代(2023-10-4)

石川県と富山県をカバーする北国新聞が101日と3日の両日、前田家の当主が交代するとのニュースを流した。18代当主の前田利祐(としやす)氏から長男の利宣(としたか)氏に家督を継承する意向を金沢で公式に表明したというものである。

駒場にある二つの重要文化財、旧前田家本邸と尊経閣文庫を1928年から1930年にかけて建設した16代当主前田利為侯爵から100年近くもの間、前田家は目黒区に縁がある。

初代の豊臣家五大老の一人であった前田利家から、14代慶寧(よしやす)が廃藩置県により金沢潘知事を辞任するまでの300年近くの間、前田家が加賀の藩主であったことから、金沢市との縁が現在も続いている。毎年開催される金沢百万石まつりがその象徴となる。

また先祖の墓があるのも金沢だから、当主交代の報告が金沢でということになるのは自然だろう。一方で、東京で前田家に関心がある人は石川県出身者に限られるのかも知れない。

そんな中、1118日に『全国藩校サミット文京大会』が開催される。大会の会長は徳川宗家19代当主徳川家広氏で、プログラムには旧藩主紹介、というものもある。

1871年の廃藩置県、1948年の華族制度の廃止を経ても、前田家は石川県の象徴となっているようだ。熊本県の細川家、秋田県の佐竹家などの例も知られており、1871年以降の明治政府による東京を中心とする見方を、藩校サミットなどを通じて考え直す時が来ている気もする。

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