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駒場住宅跡地整備計画に対する意見―4(2022-9-11)

<住友商事による展開の可能性>

 9月4日の住民説明会で配布された計画説明書には「本計画は財務省による二段階一般競争入札企画提案時の内容であり、今後の協議・検討等により変更になることがあります。」とある。変更は織り込んでいてA案、B案、C案くらいがあり、反応を見ながら住友商事として総合的に最大の利益が得られるところに落ち着くとみる。

 計画による建物は3棟。①スーパーマーケット・ワークプレイス棟、②多世代共生棟(学生寮)、③多世代共生棟(老人ホーム)である。今回の説明書に示した絵は建物面積・床面積を規制ギリギリとしたものだろう。また、建物のデザインも建設コストを最小限に抑えたものにしているようだ。駐車場はあるが駐輪スペースが見えない。

 個々の問題点の指摘をする前に、想定される事業計画を考えてみよう。

 まずスーパーマーケットであるが、住友商事の一事業であるサミットになろう。地下1階、地上4階の建物の2フロアーと1フロアーの半分にスーパーマーケットがはいり、1~10名用の小規模オフィスとなる、フレキシブルワークプレイスが残りを占める。

公衆トイレのスペースを含め、建物の延床面積が約3千㎡。ライフ池尻大橋店の売り場面積が約1千㎡なので同規模となる。商圏人口は池尻大橋と比べると少ないが、競合店がないことで採算の目途はたつだろう。

フレキシブルワークプレイスはBunkamuraに近い10フロアーからなる「ワークコート渋谷松濤」との比較となる。駒場東大前駅前ということから人気がでそうで、スーパーマーケットの売り場面積との調整も完成後にはありうるだろう。

 学生寮と老人ホームを主体とする多世代共生棟の延床面積は13845㎡。こちらはベネッセに業務委託する可能性が高い。新宿区四谷本塩町に今年3月に新規オープンしたグランダ四谷のホームページには「外観/土地の所有形態:事業主体非所有 建物の所有形態:事業主体非所有」とあり、これを建設した住友商事の物件なのだろう。ベセッセは、近隣ではグランダ目黒、グランダ学芸大学、アリア碑文谷など展開している。

また学生寮については、国際学生寮としてベネッセが運営することが想定できる。ドラッグストアはトモズということになろう。

 いずれにしても、設備投資の金額とそこから得られる収益が計算がされているのだろうが、東大の門前施設として広告塔にもなるので、住友商事全社として活用されることを期待できないものだろうか。

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