2023年、東京が変わる(2022-5-28)
来年、2023年の前半には、八重洲、麻布台、新宿の3エリアで、ラグジュアリーホテルが入る超高層ビルが次々にオープンする。
一番早いのは東京駅八重洲口前の「東京ミッドタウン八重洲」で、今年の8月末に竣工し、地下1階の店舗が9月17日にオープンする。オフィスなど全体の稼働は2023年3月になるが、高級ブランド「ブルガリ」のホテルとしては日本初進出となる「ブルガリホテル東京」も39階から最上階の45階までの7フロアに98室の客室を擁して開業する。
「東京ミッドタウン八重洲」は、施設コンセプトを「ジャパン・プレゼンテーション・フィールド ~日本の夢が集う街。世界の夢に育つ街~」とし、世界中・日本中から人や情報、モノ・コトが集まり、交わり、新しい価値を生み出し、世界に向けて発信していく街づくりを目指すという。
3月には3棟の超高層タワーと、低層建物の施設に広場からなる「虎ノ門・麻布台プロジェクト」が竣工。日本一の高さのビルとなるタワー棟の最上部(54階~64階)は、世界トップレベルの住宅「アマンレジデンス」となり、隣接するタワーの低層階(1階~13階)はアマンの姉妹ブランドホテル「ジャヌ東京」が120室の客室規模で入居する。
中央広場の面積は6千㎡ということで、ちょっとした公園の広さ。約150店もの店舗がタワー棟を含む63.9千㎡の敷地内に出店する。敷地の北側にあるアークヒルズとの一体感も出る。地理的には六本木ヒルズと虎ノ門ヒルズの中間地点でもあり、“ヒルズの未来形”との位置づけのようだ。
八重洲がビジネス街、麻布台が高級高層住宅街であるのに対して、歓楽街の中心、西武新宿駅前の新宿歌舞伎町に、2023年1月に竣工するのが「東急歌舞伎町タワー」。オフィスも住宅も入らない47階の超高層エンタテイメントタワーとなる。
開業は4月になるが、高層階は天空のラグジュアリーホテル「BRLLUSTAR TOKYO」(39~47階)が97室、エンターテイメント施設・まちと繋がるホテル「HOTEL GROOVE SHINJUKU」(18~38階)が538室という規模である。
低層階には劇場(6~8階)と映画館(9~10階)が入り、地下はスタンディングで1500名を収容できるライブハウスとなる。
コロナで客室が埋まらなかったホテル。インバウンド客がどのようなペースで回復していくのか見えにくい。パンデミックの影響に加え、ウクライナの戦争による影響もある中で、楽観視の難しい見通しとは思われるものの、東京が変わることは間違いない。