IOCが東京五輪開催再確認(2021-1-29)
1月27日、IOCは東京オリンピック・パラリンピックの開催について以下の情報を発信している。一方国内では、「開幕まで半年を切った東京五輪の開催可否を巡るXデーとして、「3月11日説」が急浮上している」というような見出しが今日付けでも目につく。憶測記事で関心を引くことにより、ページビュー数を稼ぐつもりだろうか。
そうした憶測に対しての参考になるかと思い全文日本語にした。これから公式な日本語訳が出るのかどうかはわからないが、日本では開催に否定的なムードがある中で、世界からの視点も重要だろう。
IOC会長が東京オリンピック2020へのコミットメントを再確認
本日の国際オリンピック委員会(IOC)理事会(EB)の会議に続き、IOCのトーマスバッハ会長は、今年の夏に2020年東京オリンピック・パラリンピックを開催するというIOCのコミットメントを改めて表明しました。
その後、バッハ会長はメディアと話し、「7月23日からオリンピック、8月24日からパラリンピックで始まる東京2020オリンピック・パラリンピックの成功と安全な開催に全力を注いでいます。」と述べました。
「ここ数日、私たちは国際競技連盟と各国のオリンピック委員会との協議のため電話をし、アスリート代表の方々からも報告を受けました。今日も、彼ら全員が完全に団結し、献身していることを体験することができました。206の各国オリンピック委員会すべて、すべての国際競技連盟、およびアスリートがオリンピック大会の背後にあります。日本側にも、日本政府、組織委員会、日本オリンピック委員会に我々と同じコミットメントが見られます。」
今年の大会の楽観視については、バッハ会長もこれからの困難を認めています。「オリンピックやパラリンピックのようなものを組織化すること自体が、極めて複雑で困難なことです。しかも、今回のように初めて経験する延期されたオリンピックを開催するとき、この難しさは倍増します。これがパンデミックの状況下で行われるのです。したがって、これに関する青写真はなく、私たちは毎日が勉強です。
「皆さんの周囲の状況からご承知のように、このウイルスとの戦いは困難なものです。しかし、私たちは選手たちのために、そして選手たちのように、この戦いを戦っています。これは、確固とした決意、打ち勝つという意志、毎日のハードワーク、そして私たちが持っているすべての体力と精神力を持って行うことを意味します。」
これからのことに向けて、バッハ会長は「現時点では誰もオリンピックとパラリンピックの開催される今年の7月下旬から9月までの、206の各国オリンピック委員会における健康状況を予測することはこの分野での最も著名な科学者でもできません。これは、当然のことではありますが、同時にまた残念ながらではありますが、あまりにも多くの憶測がされているのです。しかし、このすべての憶測は、彼らの準備においてアスリートたちを傷つけています。彼らはそれぞれの国内あるいは移動するにあたっての、直面しているすべての制約にもかかわらず、彼らの毎日のトレーニングで困難な課題をすでに克服しています。
「なので、大会キャンセルについての憶測があります。私は計画Bについて、その他すべてについて聞きました。東京でのオリンピックを2032年に延期するという提案もあります。2021年のオリンピックのために準備をしているアスリートと話し合う必要がある場合は、幸運を祈ります。別の都市で開催する提案がいくつかあります。オリンピックの複雑さを知っている人なら誰でも、これが不可能であることを知っています。もう時間はないのです。
「これらすべての理由から、私たちは憶測によって、時間とエネルギーを失っていません。今年の7月23日の開会式に全力で取り組んでいます。大会が行われるかどうかについては考えていません。私たちは大会がどのように行われるかに取り組んでいます。」
バッハ会長はまた、IOCが今年の夏の大会に自信を持っている理由について次のように説明しました。
「すべての可能性に対応するコロナ対策が必要です。そしてこれにおいて、私たちはすべてのさまざまな当局のアドバイスに依拠しています。日本政府、保健当局、世界保健機関があります。私たちはすべての専門家、ワクチンの製造メーカーとも話しています。これらの情報から、多くあるコロナ対策のどれが、大会の時期になると最終的に適切なものになるかを判断するのは時期尚早であると結論付けることができます。私達はただ、忍耐と理解をお願いしなければならないのです。アスリートから、国内オリンピック委員会、国際競技連盟、日本の皆さん、組織委員会、のすべての方々に。私たちは同じように忍耐強く勤勉でなければなりません。」
さらに次のように続けました。
「まもなく、ゲームのいわゆる「プレイブック」の最初のバージョンをリリースできるようになります。これは、さまざまな関係者の方々が自分自身を保護し、他者を保護するための対策を説明します。プレイブックの最初のバージョンは、2月の初めに国内オリンピック委員会とシェフドミッションに提示されます。そこで、NOC、アスリート、のすべての人たちに、状況に応じて、事実と計画されている対策を提供していることに信頼されるでしょう。優先順位は常に同じで、安全で安心できる大会です。」
これに加えて、IOC会長は、スポーツイベントの再開について次のようにコメントしています。
「これについては、世界中のスポーツイベントで現在適用されている対策の有効性からさらに自信を得ることができます。これはこの冬のシーズンで、7,000を超えるイベントが国際競技連盟によって開催され、175,000のコロナテストが行われ、0.18パーセントだけが陽性でした。大会は運営され、開催され、ホットスポットなどに発展することはありませんでした。また、多くの夏のスポーツがすでに競技会に戻っており、同じ結果で、関係者全員の安全に同じ注意を払っています。そして、このことが、私たちがとても、とても自信をもっている理由です。」
大会の準備が進むにつれ、伝えられるべき次の主要な指針は、2月初旬のプレイブックの発行です。これらのガイドラインは、今年の大会の安全と成功を確保するために、東京2020の前、最中、後に各利害関係者グループが従わなければならない基本的な措置の概要を示しています。
原文
IOC President reaffirms commitment to the Olympic Games Tokyo 2020 - Olympic News