風のガーデンこまば (20-8-26)
淡島通の駒場バス停前にある愛隣会は、1946年1月に戦争で生活手段を失った人たちを近衛輜重兵聯隊の旧兵舎に受け入れることから始まった社会福祉施設。現在では、高齢者福祉施設、障がい者支援施設、保育園、学童保育クラブなどがあり、0歳から100歳までのさまざまな年齢層の人たちが生活する大きなコミュニティになっている。
その広い敷地の有効活用の一つに、駒場東邦高校の生徒が参加する野菜畑づくりがある。今回はコロナ禍で施設内への入場が制限される中、野菜畑の横に花壇のある交流スペースを作ることになった。障がい者支援施設である目黒恵風寮の「風のガーデンこまば」プロジェクトで、憩いの場を屋外に設営するというものである。
その工事を担当するのは近所に住む高齢者のボランティア。自然の中で体を動かすことに意義を見つけている人たちで、とりあえず現在4人が週3日、1日1時間土を掘り起こすことから始めている。この夏から始まった活動であるが、季節の自然と触れ合い、幼児たちとの触れ合いを楽しみながら汗を流しているのだ。
高齢者の活動の場がコロナで制限されている中、屋外で密になることなく、声を出すことも少ない作業をするのである。現在、ボランティア受け入れが難しい中、屋外の活動である「風のガーデンこまば」ではボランティアを受け入れてくれる。形が整えば地域の居場所にもなるのだろう。多くの人たちに知られるものになってほしい。