目黒区氷川遺跡の調査 (18-10-16)
上目黒氷川神社の北側で埋蔵文化財発掘調査が行われている。平成22年の1次調査、23年の2次調査、平成25年から26年にかけての3次調査に続く、4次調査ということになる。
これまでの3回の調査で、旧石器時代の黒曜石の石器、縄文時代の土器、古墳時代の竪穴住居跡が見つかっており、隣接する大橋遺跡、騎兵山遺跡と共に目黒川上流の崖の上で、何千年も前から生活する人のあったことが確認できている。
氷川遺跡の南側には上目黒氷川神社があるが、それよりも古いとされる稲荷神社が境内の片隅にある。氷川神社は南北軸から多少ずれがあるが、稲荷神社は正確に南北軸に建てられている。全国の国分寺は正確な南北軸であるそうで、氷川遺跡住居の守護神として古くからあったものと推測される。
今回の調査結果は再来年の4月には見ることができるのであろうが、周辺遺跡の調査結果と総合する形での分析にはさらに時間がかかる。石器時代の黒曜石の流通経路から古墳の分布、大和朝廷とのつながりなど、江戸幕府成立以前の武蔵の国の姿を研究する貴重な基礎資料とはいえ、実際にそのデータに基づく分析が行われ、その結果が広く知られるようになるには、10年単位の年月を要するのであろう。
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