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目黒区のコミュニティ行政(2018-5-1)

広原盛明著『日本型コミュニティ政策』は2段組464ページに索引と参考文献のページがつく大著で、地域コミュニティ政策について東京・横浜を事例にしてその政策を検証している。その第14章「目黒区のコミュニティ行政40年の結末」では、41ページにわたって目黒区の住区住民会議の成立過程からさまざまな論点まで、詳細に記している。

そしてその結論ともいえるものは、「長年の行政努力によって達成された高水準の地域環境の存在は、何にも増して目黒区民に対して満足感と愛着心を与え、確かな定住意識を育んでいることに注目しなくてはならない」のであり、「社会学者や行政当局が「あるべきコミュニティ形成」を掲げて地域住民を主導することは、越権行為以外の何物でもない」ということである。

著者は京都大学出身で京都府立大学学長の経歴もある建築学出身の学者で関西在住だから、目黒区を内側から観察しているわけではない。この本は2011年に刊行されたものではあるが、その後のことで書き加えるべきものがあるとも思われない。しかしながら、町内会や住民会議がこのまま放置されれば、住民にとって「お荷物」となってやがて消滅する日が遠くない、とする結論は当たらないように思える。

住区住民会議の成立から50年近く経過し、その枠組みをベースとして目黒区を5分割した「地区」を単位とする「支え合いネットワーク」が、これから始動する。その核には区の機関である包括支援センターと社会福祉協議会が入り、介護保険課地域支援事業推進係が事務局となる。構成メンバーは住区・町会の役員などからなり、各地域社会をカバーするのである。

目黒区は「行政当局主導」というより「行政当局参加」による新たなコミュニティづくりを試行することになるのではないか。住民の立場からすると、何らかの個人の活動が、町会・住区・地区のネットワークにサポートされることが期待できるようになるとよい。

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