亀井静香氏の記者会見(2017-11-15)
フリーのジャーナリストの団体である自由報道協会主催の亀井静香氏記者会見が、道玄坂のビルを会場として開催されたので参加した。冒頭に、民主党政権時代には国民新党の代表として金融担当大臣となり、記者会見を記者クラブから開放したという実績が主催者から紹介された。
まず主催者から用意された質問に対する発言で10分。
「日本では言論の自由を駆使していない。権力による弾圧がなくても、大手メディアは見えざる手で自主規制させられている。個々の記者はそのことに気づいていても、迎合しなければ組織の中で生きていけないのであろう。本日の記者会見も、一般のメディアなら来なかった。そんなに暇ではない。
衆議院選挙についてはあたりまえの結果であった。自民党は何もしていない。野党がまとまらなかっただけである。自分の党だけが議席を増やせばよいという小さなエゴイズムである。共産党の志位委員長が一番政治家らしい。各野党はその期待に応えなかった。
政治がこんなに弱くなってよいのか。野党も対米自立の意識がない。アメリカの傘の下での与野党の闘いになっている。北朝鮮が暴発すれば、被害は日韓にあり、アメリカにはない。反米闘争がなくなった現実は由々しい。反米を言わずに政府を批判している。子分の安倍を批判しているようではだめ。」
続いて質疑応答。
1.トランプ大統領の訪問について
○反トランプデモがなかったのは日本だけ。横田基地で米兵相手の演説をし、それをNHKが放送するというのは嘆かわしい。
2.共産党に対する過剰アレルギーは何故
○政権を取る気持ちがないからである。
3.日本にCIAエージェントがいるのではないか
○日本中にいるのはあたりまえのこと。それをせずに国はなりたたず、やっていないのは日本だけ。表のことだけで国家は成り立たない。CIA的なものは必要で、情報をとり工作するのはあたりまえである。
4.小選挙区制の評価について
○変わりっこないことを議論してもはじまらない。制度はよくないと思うが。
5.マイナンバー制度による監視世界の怖さについて
○国家権力が国民の動向を把握したいのは本能ともいえる。それを国民の側がどこまで許すか。議会で決めるしかない。裏側から見ると、監視は国民を保護するという面もある。
6.天皇後継のあり方
○マッカーサーがイギリスの王室を見習うようにしたが、天皇は軍と財力で地位を得た外国の王室とは違う。天皇は世俗の権力の上にある権威である。退位は権力の行使である。天皇が自分の意思で就いたり引いたりするのは権力の行使である。天皇の地位をめぐって争いのないように伊藤博文が皇室典範を作った。天皇は神と人をつなぐ神主の親玉のようなものである。
7.暴れない若者をどう思うか
○世の中の矛盾を改めようとする力がなくなっている。極左が暴れまわっていた時代に日本は発展した。かつての学生運動は理論ではなく理不尽なことへの反発だった。昔は親のスネをかじる学生は少なかった。今は親によっかかった人間しか育たない。今のようでは日本の将来は暗い。
8.永田町にオカルト的なものがあるようだが。
○知らないけれど、オカルト的なものがあっても仕方ない。科学では証明できないことがある。生きているのは大きな力によっている。いいんじゃないか。
亀井静香さんは1936年11月1日生まれとあるから81歳になったところ。「この国に対する遺言は?」というメールでの質問に対して「まだ生きてます」という答えであった。
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