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国際化を考えてみた(2015-4-13)

外国人観光客が増えている。英語、中国語、韓国語のアナウンスが駅やデパートで聞こえてくる。しかし、それだけ国際化が進んでいるのか、というとそんなことはない。外国人が日本の良さを発見してくれ、それを受けて日本は素晴らしいと自画自賛する風潮はかつてないほどだろう。古くは唐天竺、明治以降は欧米文化への憧れが強かった日本人の感覚は、現在の若い世代にはないはず。

海外との人の出入りの推移は日本が海外とどう繋がっているかの指標の一つとなる。日本から出国した日本人、日本に入国した外国人の推移にそれが見られる。
1960年の日本人の出国者数は119,420人、外国人の入国者数は146,881人と外国人入国者の方が多かった。海外旅行などごく一部の人のものだった時代である。10年後の1970年は大阪万博の年。外国人の入国も多かったが、日本人出国者数は936,205人で外国人入国者は775,061人と日本人の出国者が外国人入国者を上回っている。
1970年から日本人出国者数のピークとなる2000年まで、その数字は30年の間に20倍近くになり、17,818,590人となったが、その後は微減。一方外国人入国者数は2000年は5,272,095人で2013年には11,255,221人と倍増している。その後2014年と2015年の2月1ヶ月の速報値で見ると、日本人出国者数は1,404,793人から1,235,611人に減る一方、外国人入国者数は955,356人から1,433,966人と大幅に伸びている。そして日本人出国者数と外国人入国者数の数字が逆転しているのである。

これから日本人の出国者数が増えることが考えにくい一方、外国人観光客の数は増やすことは国としての政策でもある。外国人労働力に対する期待も高まっている。日本に観光で訪れるたり仕事で滞在する外国人の数の増えることは明らかといえよう。

しかしそれは日本の国際化につながるのか。そうではなくて「美しい日本」、海外に学ぶより日本を見直す風潮が強くなっているような風潮が気になる。モンゴル出身の力士が横綱を独占したり、日本の料理が外国人に好まれたりしても、それが国際化といえるだろうか。人気のあった朝ドラのマッサンも、外国の人や文化が日本に同化されていくということが受けたとはいえないか。

インターネットは海外情報をリアルタイムで伝えてくれる。その一方で新聞・テレビはどうだろう。日本人が海外のことに興味を失い、日本に無関心な圧倒的多数の世界に住む人たちのことが関心の対象からはずれてしまうのではないかと気になる。
日本の現状に満足するだけで外を見ないと、海外からの影響を予知することができなくなってしまう。今や世界はリアルタイムで繋がっている。鎖国ができる状況ではない。

「日本を取り戻す」とすれば、古くは中国・朝鮮、続いてポルトガル・オランダ、明治維新になってからの日本文化を否定してまでの欧化政策、そして戦後のアメリカ化といった異文化への好奇心とその積極的吸収の姿勢ではないのか。日本の経済発展は柔軟な吸収能力の賜物ともいえよう。

今や、吸収すべき異文化はない、と思ってしまいそうでもある。しかし世界は英語によるインターネット上のコミュニケーションで新しい文化が生まれている。「イスラム国」もその負の一例といえるかもしれない。一部の企業や大学などで国際化への関心の高いところもあるが、それが伝わらないのはやはりメディアの責任か。

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