旧前田家本邸について(13-11-22)
昨日の「渋谷WESTおしゃべりサロン」は4回目。駒場公園の洋館、旧前田家本邸のガイドボランティアをされている参加メンバーから、建物についての紹介と、渋谷WESTのサイトにある「メディアウォッチ」に取材レポートを掲載した、ジャーナリストの上出義樹さんから、今月6日に福島第一原発を取材された時のお話を伺った。
駒場公園洋館は今年の8月に国の重要文化財に指定され、その正式名称が「旧前田家本邸」となった。竣工したのは昭和4年(1929年)。旧加賀藩主の前田家16代当主の前田利為(としなり)侯爵が、江戸時代からの本郷の屋敷を東大の敷地とされたため、この地にその邸宅を建てた。侯爵は邸宅竣工後12年余りの1942年4月にボルネオ守備司令官となり、その年の9月に死去している。
1945年から1957年の12年間は、連合軍が接収して司令官の宿舎として利用されていた。星条旗を掲げた国旗掲揚塔が庭園前にあり、正門前には米軍兵が立っていたという。接収解除から7年たった1964年に東京都が買収し、1967年から2002年までの35年間は東京都近代文学博物館として使われていた。旧前田家本邸の建物そのものの内部を見学できるようになってからも、土曜・日曜・祝祭日のみの公開で、現在のように月曜日だけが閉館で、火曜日は貸切りという現在の体制になってから間もない。そのせいか、認知度は低く、金沢や関東近県からの来訪者が多い割には、近隣からの見学者は少ないとのことである。玄関横のサロンは喫茶室として使われ、350円のコーヒーでくつろぐことができる。もっと利用されてよい場所である。
おしゃべりサロンの次回は12月5日(木)午後2時から。72年前のその日には日米開戦を目前にハワイへと向かっていた現在92歳の元海軍大尉からお話をうかがう。駒場住区センターで会費は会場使用料として200円。事前登録等は不要です。
旧前田家本邸サロンから見える駒場公園の庭
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コメント
たまたまこちらを見つけた者です。
懐かしい!40年近く前にはまだ警備兵の番小屋が園内南側の散歩道沿いに数ヶ所残っていました。
人が1~2人立つのがやっとという大きさで、ガラスもはまっていない板張りのボロ屋でしたが、てっぺんは三角屋根で外側はくすんだブルーのペンキで塗られており、「カッコいいけど不思議な場所」として今でも鮮明に覚えています。
中には壁に取り付けられたブザーボタンや小さなカウンターが残されていて、私たちは数名ごとに1棟を「占拠」し、「武器」やら「暗号文」やらを隠し(たつもりになっ)ていました。
いつの間にか撤去されていて寂しい思いもしましたが、占領期の名残だったと知ったのは割と最近のことでした。
ちなみに父に連合軍司令官時代のことを尋ねたところ、「ヘリコプターの離着陸があって、司令官の顔まで見えるほど近かった」と言っていました。ちょっとこれは本当かどうか分かりませんが...
投稿: 駒場育ち | 2014年2月 5日 (水) 13時33分