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2013年7月

渋谷の文化村(13-07-28)

金曜の夜、渋谷センター街を歩いてみると若い人、特に女性が多いことに改めて驚いた。40歳以上とおもわれる人の姿をみかけることはほとんどない。道玄坂も文化村通りも同様である。
しかし、渋谷が若い人の街だというイメージから、それ以上の年代の人たちに嫌えわれているきらいのあることは残念ながら事実である。それを変えるために、これまでマークシティやヒカリエが「おとなの渋谷」をコンセプトにしているものの、それでも10代・20代ではなく、ターゲットを30代の女性に引き上げている程度であろう。
しかし、文化村通りのBunkamuraの先や道玄坂上の神泉駅周辺になると、人通りは少なくなり、飲食店の客の年代は明らかに高くなっている。

渋谷駅より井の頭線の神泉駅に近い渋谷の「文化村」は、Bunkamuraが1989年に開業した当時、現在のような若者の街渋谷を想定していたわけではない。東急本店通りを文化村通りにしたけれど、その時代は渋谷は若者の街というほどではなかったろう。Bunkamuraを中心として文化村の名にふさわしい環境が整うことを想定していたはずである。

Bunkamuraは、コンサートのオーチャードホール、演劇のシアターコクーン、美術館のザ・ミュージアム、映画館のル・シネマを抱える日本初の複合文化施設であり、建設当時の1980年代にはすぐ近くの百軒店には今も残る名曲喫茶ライオンをはじめ、何軒ものジャズ喫茶があって文化的な雰囲気があった。Bunkamuraと道玄坂上を結ぶ坂道にも巨大なライブハウスが何軒も並ぶようになって、ユーロスペース、シネマヴェーラ渋谷、オーディトリアムといった、一般的な封切館とは違った映画館と、映画の専門学校である映画美学校もできている。

更に、60年代~70年代のアヴァン・ギャルド・カルチャーを継承するポスターハリスギャラリーがラブホテル街の裏町に開館し、Bunkamuraの正面のビルにはシャンソンの銀巴里を継承するイベントもあるサラヴァ東京に加え、その経営者アツコバルーがプロデュースする個性的なアートのライブハウスもこの6月にオープンした。

文化村通りにはサロンコンサートのあるタカギクラヴィア松涛サロンがあって、その先には現在改装中の松涛美術館が文化村にふさわしい。

文化村通りの南側は花街としての歴史とラブホテル街ということで敬遠されがちなのだが、ラブホテルはその特殊な雰囲気から、写真撮影の場所として使われるようにもなっているという。日本独特のものとして、外国人観光客の記念写真の撮影スポットして活用するとか、マイナスイメージをプラスに転化することもできるはずだ。

文化村は渋谷駅ではなく神泉駅を拠点とする街であることをイメージされるようにしたい。そこにある雰囲気を求めて幅広い年代層の人が集まる場所になることを期待する。Bunkamuraの文化イメージと異なるイメージの文化が文化村通りを挟んであるとはいえ、それを区分けしないことで、文化交流が実現するのではないか。

更に広くは代官山蔦屋書店・ヒルサイドテラスや、こまばアゴラ劇場・東京大学大学院総合文化研究科にもつながる、文化の多様性に接することのできる村として認められてほしいものである。

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野鳥のすめるまちづくり計画(13-7-26)

目黒区では生物多様性地域戦略ということで、「野鳥のすめるまちづくり計画」の中間とりまとめを発表した。生物多様性地域戦略とは生物多様性基本法により地方公共団体での策定が努力義務とされているものである。
目黒区は「野鳥」を都市における生物多様性確保のシンボルとしてとらえ、自然と共生する社会を目指すことから、「野鳥のすめるまちづくり」をテーマとした。短期目標は平成32年(2020年)、目標は平成44年(2032年)としている。短期的には7年計画、最終目標を概ね20年後に置いていることになる。
計画の前提とする目黒区での暮らしの目標イメージを次のように描く。

「拠点となる緑地やそれをつなぐ緑の軸を骨格として、さまざまないきものが広い生き物の世界から一人ひとりの足元まで訪れる、いきもののネットワークが広がっています。
生物多様性への理解が進み、私たちは生物多様性に配慮した、人に自然にやさしい暮らし方をしています。」

その実現のための目標として、みどりの風景をまもり、いきものにやさしさのある環境をつくり、自然とのふれあいを大切にした目黒の暮らしを未来に伝え、あらゆる活動で「生命の輪」の確保を目指した協力と連携を行なう、という。
具体策は「野鳥のすめる環境をつくる取り組み」「親しむ・ふれあう・学ぶ暮らしの取り組み」「伝える・連携する・まちづくりの活動の取り組み」としている。

目黒区での野鳥の代表は、カワセミでもウグイスでもない、カラスだろう。カラスをどうするかということが気になる。また、20年前と比べ現在はどうなのか、という視点もあってよい。取り組みもこれまでしてきたことの継続といえるだろうし、新たに付け加えうるものも考えにくい。
8月5日(土)19時から20時30分まで、目黒区総合庁舎でこの「中間のまとめ」に関係した公園と懇談会がある。
http://www.city.meguro.tokyo.jp/gyosei/hirakareta/public_comment/sonota_iken/yachou/index.html
8月31日までに、FAXや電子メールで意見を伝えることができるが、ツイッターやフェイスブックなどのソーシャルメディアで意見を受けたり議論をしたりすることはないのだろうか。

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「アツコバルー arts drinks talk」(13-7-24)

Bunkamura入り口にある松涛郵便局前交差点は4つの街が交差している。Bunkamura・東急本店とその向側にある飲食店ビルが並ぶ「渋谷の街」。交差点から坂道を上がる一方通行のランブリングストリートはライブハウスと「ラブホテル街」。その反対側は「高級住宅地・松涛」。そして交差点を山手通りに向かって真っ直ぐ進む並木道は新しい文化が芽生えてくるような「文化村」といえそうな街である。
交差点の一角にあるクロスロードビルは世界の文化が交差するような場所になってきた。1階はファミリーマートとさりげないが、地下にある「サラヴァ東京」ではシャンソンなど、どちらかというとオールドファンが好みそうなライブ演奏を中心にさまざまなイベントが開催されている。
そのビルの5階に去る6月28日「アツコバルー arts drinks talk」がグランドオープンした。アートのライブハウスということで、コミュニケーションの場・人間を見る場・発信の場・お金を稼げる場・みんなが語る場、を目指すという。「サラヴァ東京」同様アツコ・バルーさんが代表の株式会社ラミュゼが運営する。

松涛郵便局の手前でエレベーターに乗り、5階で降りるとそこが会場である。入口でドリンク引き換え券となるバッジをもらい、靴を脱いで中に入る。イスか座布団に座って、作品をアットホームな感じで、くつろぎながらゆっくりと見ることができようになっている。
その第1回の展示イベントが「天才おじさん、TAGAMI展」。7月28日まで会期延長中で、30歳から絵を描きはじめ、30余年を1日4枚のペースで描き続けてきたというアウトサイダーの画家、田上允克(たがみまさかつ)氏の作品を見ることができる。

画廊としては広めといってもよいだろう。隣のBunkamuraギャラリーや東急本店8階の美術画廊がオーソドックスなギャラリーとして見るとそのユニークさがわかる。Bunkamuraを含む「文化村」にふさわしいスペースである。

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奥がバーカウンター
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窓からの眺め(左側がBunkamura)
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百日紅の並木道(13-07-22)

文化村通りに赤い花と白い花が咲いている。百日紅(サルスベリ)ということだ。百日紅の並木道があるのかと調べてみると、それほど多くはない。北区の京浜東北線上中里駅から旧古川庭園に向かう道や、板橋区高島平4丁目にあることがわかる。いずれもそれほど知られているとは思えない。
夏に咲く花で、「散れば咲き 散れば咲して 百日紅」 (加賀千代女)の句があるように散っても散っても花があるようだ。今年の4月に整備されたばかりのBunkamuraと山手通りを結ぶ文化村通りだから、最初の花であり、まだまだ枝が細い。年を重ねるにつれて花の密度も高まり、知名度も上がってくるはずだ。渋谷の新名所となり、広く知られるようになるまで何年かかるのかはわからないが、渋谷駅の再開発より早いことはまちがいあるまい。

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2020年の日本と渋谷(13-7-18)

週刊現代の最新号に「これが2020年のニッポンだ」という特集記事がでている。「幻の東京五輪 日本はこんなに貧乏になっていた」というのが第1部で、「人口減で街はスラム化」「そこまで増税するのか」「日本は戦争をするのか」「中国が攻めてくる」「胃がん患者が激増する」といったセンセーショナルな見出しがある。
個々の課題についての議論はあるものの、2020年という特定の年に日本がどうなっているのかという未来予測は、議論をする上で有意義であろう。東京オリンピックの開催が決まれば、その年の日本がどのような状態なのかについての関心も高まるはずである。
週刊現代では、日経平均株価2万円、1ドル120円、地価下落、自民党政権の継続を予測する他、年金支給開始年齢、社会保障、消費税、原発、地震などについてふれている。文字通りふれているだけで、きちっと論じているわけではない。しかし、日経平均株価が2020年に2万円になるならば、株を買っておこうとか、1ドル120円になるならば、ドルを買っておこうということになるだろう。それをあてにして行動するわけにはいかない。

日本がどうなるかはさておき、2020年の渋谷はどうなっているか。今から7年後のことである。渋谷駅再開発計画によると、2020年には渋谷駅東口に地上47階の高層ビルができる。中央・西棟は2027年だから東棟の完成を待っての着工になるのだろう。東急東横店西館の取り壊しも2020年以降だろうが、東館はなくなっていると思われる。
西口の東急プラザは建替え工事が2018年度に完了していて、地上17階のビルになっている。また国道246号線の南側にはその1年前の2017年度に地上33階のビルができている。ビルはできていても、駅前広場は工事中で、バスの乗り場も分かりにくい状態のままだろう。
渋谷駅再開発計画の範囲では2027年までの道筋が見えているが、それ以外の渋谷は分からない。建替えられそうなビルや駐車場になっているスペースも多いから、新しい建物が2020年までの7年間にはいくつかできているだろう。
いずれにしても、日本がどうなるかということと切り離して考えられないものなのかもしれない。日本だけでなく、中国や朝鮮半島をはじめとする国際情勢もからんでくるだろうから、将来を占うことは難しいようだ。

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目黒天空庭園と観光バス(13-7-13)

目黒天空庭園が観光バスのやってくる東京新名所になっていることは既に書いている。1日何台のバスが来るのかは入り口が3ヶ所あるので、管理事務所でチェックすることもできまいが、今日は同時に3台の観光バスが来ていた。
観光名所を作るために努力をする自治体は少なくないが、目黒天空庭園が観光バスの来る名所になるということは、公園についての検討会の経緯から見ても、想定外ということなのだろう。公園を管理する目黒区の担当部署の要員を削減したとも聞く。
観光名所となってもお金が落ちなければ区としては何のメリットもない。今のところ、観光客がいくら増えても、消費するのはせいぜい自動販売機の飲料程度であろう。
もともとが地域住民のための公園ということで設計されているのだが、観光客の他に利用する人はそれほど目立たない。目黒区民の利用度が低く、観光客が多いという状態が続くとすれば、公園の管理費用をどう説明するのか。そしてこれからどうすればよいのか。この春に開園したばかりの東京3大新名所とも呼ばれる目黒天空庭園であるが、その将来像を考えている人がいるのか、余計なことながら気になることではある。

路線バスの停留所の前後に観光バス
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バスを下りたら食品スーパー、薬屋、歯科医、ビストロ
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空中庭園の下の広場の利用は低調のよう
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目黒区の防災問題まるわかり(13-7-8)

地域社会の最大の関心事は防災といってよい。お祭りはともかく、防災訓練の外に多くの住民が参加する行事はない。そんな防災問題についても、どのように行なわれているのか知らない人も多いのではないか。行政は広報活動や地域社会への働きかけにより、防災意識の啓蒙に努めている。しかし、防災は行政機関のためにあるのではなく、地域住民のためにあることはいうまでもない。個々の住民の立場でどうするかを考えるべきことなのである。

東日本大震災での避難所生活の課題を知り、各地域で避難所運営訓練というものが活発になってきている。ここ、駒場地域でも避難所ごとに避難所運営協議会を立ち上げ、避難所整理誘導班、給食・給水班、物品配分・運搬班として担当する人の名前を登録することになった。「いざという時は駒場にはいない」という人もいるだろうが、当然そのような立場もある。

では防災問題とはどのようなことなのか。駒場在住のベテラン記者が4月から地域の防災責任者や議員の方々など、さまざまな地域の人たちに取材をし、とりまとめたのが「目黒区の防災問題まるわかり」というレポート。目黒区議会の各会派へのアンケート結果もある。

行政の広報でも、特定の立場による住民運動でもない。住民目線での住民への語りかけ、といってもよいだろうか。新聞やテレビで伝えられることがなくても大切なことがある。これからはもっと地域に密着した情報をもとに判断が求められるようになるのではないか。

新聞やテレビでは目黒区といった単位での報道はほとんどできない。東京という単位でも十分とはいいがたい。全国ネットという性格上、北海道から沖縄までの人たちに共通する情報を選択することが多いからである。地域情報といえばグルメ情報になりがちであるが、日常生活の中での課題を地域内で解決することも求められるだろう。

「目黒区防災問題まるわかり」は、目黒区に限らず生活する地域の課題を考える上での貴重なヒントとなるのではなかろうか。

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渋谷のジャズ喫茶(2013-7-5)

ジャズ喫茶という言葉、今では死語に近ようだが、4~50年前には誰もが知っていたはずだ。特に渋谷百軒店が有名だったそうで、狭いエリアに4~5軒の店があり、その文化を親しむ人たちが通っていたという。
今、ジャズ喫茶で検索すると、JAZZ喫茶ガイドというサイトが見つかり、東京や全国にどんな店があるのかわかる。
http://www.jazzsoda.com/cafe/list.htm
新宿、高田馬場、下北沢など、各地のジャズ喫茶の様子が投稿されているので、ファンには利用されているのだろう。渋谷には7店の名前があげられているが、うち5店はすでに閉店となっている。残る2店も渋谷マークシティの向こう側で、百軒店にはもはや1軒もない。
ジャズ喫茶と認められる業態ではないのだろうが、百軒店と東急本店の間の裏町にひっそりと2年前に開店したのがカフェ・バー「リーミーズ」。正統派ではないものの、気軽にジャズのレコードを楽しめる店である。ジャズやアメリカンポップスのレコードを静かなカウンターで聞かせてくれる雰囲気は、かつてのジャズファンにも懐かしいものがあるだろう。本来はバーなので、午後3時からの開店となるが、アルコールもコーヒーもオーケーという個性的で気軽にくつろげる小さな店である。
東急本店前の文化村通りから、正面にラブホテルの見える急な坂道を上り、最初の袋小路を入ったところにある。よほどの探求心でもない限り、そこを通りがかることはない。まさに隠れ家なのである。場所が場所だけに男女と2人連れで来るのは難しそうだが、女性客は少なくない。
タバコを吸って雑談することも問題ないし、だからといって嫌煙者が敬遠しなくてはならないほど喫煙者はいない。
渋谷の繁華街の裏道なのに、下町の住宅地を思わせるような静かな環境で、大人には居心地の良い店のはず。北欧からのリピーター客があるというのも納得できる。
店に電話をすれば場所を詳しく説明してもらえるだろう。03-6416-4507

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動き出す神泉町(13-7-2)

神泉というと神泉駅横の踏み切りがそのイメージとなっていそうだが、神泉駅の谷間の反対側は円山町である。神泉町と円山町との協会は住宅地と花街ということで、明確に区分けされていたようでもある。
また、神泉町は高級住宅地の南平台町と松涛の間に位置するが、その旧山手通り沿道は246との神泉町交差点から松涛2丁目まで、人通りの少ない地味な街並みとなっている。
そんな神泉町の旧山手通り沿道が動き出す。今年の秋に完成するワイン愛好家のためのマンション、ワインアパートメントに続く動きとして、目黒区側の古いマンションの解体工事が始まった。その並び、山手通りと合流するところにある、東電広告のビルには、建物の主が7月1日に転出したとの掲示が出されている。中に変電所があるので建物はそのままでオフィスビルとして賃貸に出すのかも知れない。
その先、松涛2丁目交差点横のコナミスポーツの隣にある松涛ハイツは来年8月から建替え工事に入り、平成28年10月に地上23階高さ74.8メートルの高層ビルになる旨の掲示出ている。用途は共同住宅・店舗・事務所とあるが、それだけの高層ビルが可能になったのかどうかは分からない。
このエリアは神泉駅から近く、高速道路の出入口に近いので、渋谷との距離とは無関係に利便性は高いといえる。渋谷駅の再開発より先にこのエリアの再開発が進んでもおかしくない。

手前が解体の始まったマンション
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バルコニーのあるビルが23階建てに建替えられる
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東電広告のビル
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建築計画のお知らせ
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神泉仲通に日本料理店開店(13-7-1)

話題の高層ビルや表通りの飲食店ビルにある店とは一味違った雰囲気で食事ができるのが道玄坂上交番から道玄坂の裏道となる神泉仲通。個性豊かな飲食店が過去5年の間に何軒もオープンしている。近くで働く人の数が増えていることもあってか、通りの賑わいも増して来ているようなのである。
つい最近、6月末にも「いまここ」という日本料理店がオープンした。円山町と神泉町の境界にあたる場所で、246から神泉仲通へと下る道のつきあたりでもある。日本料理点が入っているとは思えない古いヨーロッパの建物をモチーフにした新しい建物が目立つ。隣は花街の記憶を残す三味線の店で街並みの景色としては感心しないが、この通り全体がそんな雑然とした雰囲気を漂わせている。いずれ広く話題になってよい店である。

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