渋谷駅中心地区の将来像(12-12-11)
『渋谷駅中心地区まちづくりガイドライン2007』という小冊子を見つけた。渋谷区が平成19年9月に刊行したもので、渋谷区の行政・まちづくり関係者で共通されているものであり、これから本格化する再開発計画の指針としているはずだ。
それによると、駅中心地区の将来像は『世界に開かれた生活文化の発信拠点”渋谷”のリーディングコア』となっている。そこにある7つの戦略は、①”渋谷を発信する”~”生活文化”の創造・発信拠点の形成~、②”谷を冷やす”~緑・水を活かした谷空間の環境づくり~、③”都市回廊を創出する”~子供からお年寄りまでの多世代が、めぐり歩いて楽しいまちの実現~、
④”人間中心のまちをつくる”~交通結節機能の再編・強化等による快適な歩行環境の形成~、
⑤”安全安心なまちをつくる”~街区再編や拠点開発による、災害に強く犯罪の少ない安全安心なまちの実現~、⑥”渋谷らしさを強化する”~広場・坂・路面店を活かした”渋谷らしさ”をもった景観形成~、⑦”みんなで育てるまちづくり”~協働型まちづくりによる渋谷の将来の具現化。
これらの戦略ごとに実現する取り組み方策が書かれているが、結果が出るのはこれから15年後のこと。計画の発表からだと20年後ということになる。2020年に東京オリンピックの招致が成功して実現しても、その時点で渋谷駅周辺が世界に開かれた生活文化の発信拠点とはなり得まい。高速バスのターミナルと隣接する新宿駅南口の再開発ビルが2016年に完成予定ということも考えると、工事中の渋谷駅で降りる人は減ると想定すべきだろう。
多くの中心繁華街が独自に都市計画を進めるのが東京の特徴であり面白さなのかも知れないが、東京全体としては既に飽和状態に達しているようでもある。
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