ウズベキスタンに親しむ店(12-6-5)
最近はサッカーで知られるようになったウズベキスタンは、中央アジア2500年の歴史の舞台であった。中国と西アジアの文明が交わり、幾多の王朝が興亡した。しかし、ロシア・ソ連の時代を経て1991年に共和国として独立したという経緯から、知名度はそれほど高くなかろう。それでも首都のタシケントの他、サマルカンド、ブハラ、コーカンド、フェルガナといった地名は、世界史や歴史小説から、シルクロード沿道の都市として記憶の片隅に残す人もいるはず。
いずれにせよ、日本でウズベキスタンの文化に接する機会はほとんどない。ウズベキスタン料理やワインを提供する店はインターネットの検索でも見つからないのだ。
そんな中で、松涛美術館のそばにある「パブリック松涛」のカウンターには、ウズベキスタン・ワインの空き瓶が並ぶ。この4月に輸入されたばかりのウズベキスタン・ワインを味わう会が先週行なわれたためだ。今も店に流れているのはウズベキスタンの音楽で、記念撮影用の帽子も置いてある。そのうちウズベキスタン料理が食べられるようになるのかも知れない。
「パブリック松涛」はイベント・レストランとでも呼べそうな店。四季折々、食にうるさい常連客と全国の食材提供者がメニューを創作する。ウズベキスタン料理を楽しむ会が開催されてもおかしくないのだ。エスニック料理がほぼ出回った中でウズベキスタン料理には新奇性がある。イスラムの国なのに独特のワインも生産されている。シルクロードのロマンを育むウズベキスタンの世界を楽しむ機会が企画されることを楽しみにしよう。
右の黒いのは帽子。かぶって記念撮影ができる。
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