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2012年5月

駅の景観(12-5-26)

渋谷駅の再開発が来年初頭の東横線の地下ホームへの移転から本格化する。15年かかるといわれるが、現在の駅の利用を止めるわけにいかないから、仮の通路などを作ったり壊したりして工事が進められることになる。銀座線の新駅建設が東口広場の上で始まるのがその第一歩だろう。

最近完成に近づいた例として中央線の武蔵境駅がある。中央線が高架になるのに伴う工事であったが、地上のホームを片側ずつ高架にし、駅舎を新たに建築した。20年近くの歳月がかっている。今年の3月には改札口とホームがようやく完成したのだが、駅全体の工事はまだ続いている。線路の下に商業施設が入居できるようにするようだ。

それだけの年月をかけて完成した武蔵境駅の景観は少し前とは見違えるほどになった。鉄道の駅前の景観としては、東京駅が世界的にもトップクラスなのだろうが、武蔵境駅も、トップクラスの駅前景観と評価できよう。

一方、これから建設が始まる渋谷駅。駅の建造物そのものが立派であっても、周囲の環境と調和したものになるのかどうかという点では難しいことになりそうだ。景観はいくつもの偶然が重なり合ってできるもので、地形や既存の街並みとの調和を考えてどのようなものにするのがベストなのか。東京駅も武蔵境駅も周囲の建物の方が大きいことで駅舎が映えているようであるが、そのバランスをとることは、一般的には経済の事情から不可能ということが現実なのだろう。

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神泉仲通という場所(12-5-23)

神泉駅と道玄坂の間にある神泉仲通は昔からの商店街。神泉町と円山町をにまたがり、神泉円山親栄会というひとつの町会を形成している。10年以上の空き地や、ほとんど空室の古いビルがあったり、通りを入って奥に行くと幅が広くなる階段の先が道玄坂に面したビルの裏側になるとか、それぞれの場所で不思議な思いを抱かせるのだ。カーブと坂のある通りには小さなビルが不規則に並び、唯一のチェーン店であるマルエツプチが、このあたりでの日常の買い物ができる品揃えをしている他は、飲食店を中心とする個人の店が路面店としてある。

過去10年間の観察の中で、店の入れ替わりは少なくない。この2年の間に2軒の喫茶店が消えて、スペイン料理店や韓国料理店になった。そのほかにも最近開店したばかりの店が何軒かある。閉店した店も少なくないが、全体としてはこのエリアでの飲食店の数は増えている。渋谷駅近辺の大型店よりは、ここの小さな店の方が落ち着けるはずだから、なじみの店ができたらこちらに流れてきておかしくあるまい。

そして6月1日には神泉町交差点に渋谷ガーデンタワーがオープンする。飲食店の入居がないから、その周辺の店の利用者が増えるはずなのだ。スカイツリーに東京ソラマチができても周囲の店への来店が期待されているほどだ。渋谷ガーデンタワーで神泉仲通への関心が高まると見るのだが、どうだろう。

静かな神泉仲通の午後
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松見坂の商店会(12-5-19)

淡島通りは渋谷区の旧山手通りから始まり、すぐある信号から松見坂交差点を越え、駒場野公園の信号までが目黒区。その先は世田谷区となる。松見坂交差点で交わる山手通りでも、渋谷区と目黒区の境界が渋目陸橋であって、246の大坂橋ではないと自信をもって言えるのは、その近辺の目黒区住民だけだろう。
その上、松見坂交差点の最寄駅は神泉駅だし、渋谷駅からが便利だから、ここは渋谷の一部だということにしてしまうのも、あながち不当とはいえない。

そんな場所にある松見坂は、中央分離帯にツツジが植えてあり、歩道は広くて緑豊かな公園のような通りでもある。人通りよりも坂道をスピードを出して下ってくる自転車の方が目立つので、せっかくの風景も楽しめるのかどうか。交差点近くのレストランにそってバラの花が咲き、その前にはベンチもおかれているのだが、写真映りもぱっとしない。道路の幅が広いためなのかも知れない。

もっとこの場所に関心を引くことができればと、そこにメダカを飼って周りに花を植える努力が続けられている。最近は、廃棄物となったカメをここまで運び、水を入れてメダカを飼っているのだ。以前もここでメダカをもっと小さなカメで飼っていたのだが、今回はその器を取り替えて周囲の環境整備により力を入れるとか。

松見坂には商店会がなく店のつながりも弱いようだ。それでも一人が始めるとそれに続く人も出てくるものだ。集客の手段ともなる地域振興策として、まず花を植えることからということになってもよい。商店会の組織がなくても、連携さえとれれば、それでかなりのことはできるのではないか。

緑豊かなバス通り
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バラの花もさりげなく咲く
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メダカを飼うカメをリニューアル
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ペンキをぬって猫から守る網をかぶせた
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渋谷WESTフォトラリー(12-5-17)

第四回「関東の鉄道お宝発見」フォトラリー・コンテストが、国土交通省関東運輸局により行われている。関東各地の駅舎や駅付近にある像など23ヶ所が撮影の対象だ。
そんな対象を渋谷WESTで23ヶ所、以下のようにあげてみると、このエリアのイメージがわいてくるかも知れない。

1Bunkamura、2千代田稲荷、3道玄坂地蔵、4ラブホテル街、5道玄坂上交番、6渋谷ガーデンタワー、7松涛公園、8松涛美術館、9東大正門、10駒場公園洋館、11日本民藝館、12生産技術研究所、13ケルネル田んぼ、14大橋ジャンクション、15代官山蔦屋書店、16西郷橋、17西郷山公園、18神泉駅舎、19ランブリングストリート、20大坂橋、21鉢山交番、22戸栗美術館、23住友不動産青葉台タワー

渋谷WESTという地域の切り方はこのサイト独自のものなのだが、松涛から青葉台の高台にある高級住宅地から目黒川と渋谷川の流域への斜面一帯を見下ろすことになる。東大駒場キャンパスとBunkamura、代官山蔦谷書店を結ぶ線の中に、ラブホテル街や個性ある飲食店が密集する。渋谷駅周辺の繁華街とは全く違う世界がそこにはある。ファッションの渋谷でも、若者の渋谷でもない、目黒区を含むこの渋谷WESTエリアは、その多様性の中に文化の街として一貫するものを持っているとはいえないだろうか。

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東大裏の歩道整備が完成(12-5-15)

10年以上続いていたのではないかと思う東大裏の道路整備がやっと終わった。どうなるのかと気がかりだった歩道と車道の間のスペースには、舗装材が敷き詰められただけとなった。車が入る通路もできているが、どのように利用されるのかは想像するしかない。そこに車を停めて東大で短時間の用を済ますのに利用できそうで、正門に回ることを考えると便利だろう。救急車も東大構内に入るよりここで待機する方がよいし、貸切バスの乗降にも使えるかもしれない。
ちょっと不思議な空間ができたことになるけれど、その謎は3ヶ月後には解けるのだろうか。

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東京ゲートブリッジ(12-5-13)

東京の新観光地として、スカイツリーほどではないにしても話題になっているのが東京ゲートブリッジ。それでも今年の2月12日に開通したばかりで、東京湾の海の中にあるようなものだから、関心のひろがりはそれほどでもないかもしれない。新しい埋立地を結ぶ橋でなのだが、よほど新しい地図でないかぎり、その存在が分からない。10年前の地図を見ているのであれば、どこにできたのか、全く検討もつかないことになる。高速湾岸線の外側、羽田空港の北にある城南島から若洲を通って新木場に出る一般道、東京港臨海道路の橋なのだ。道路を作るために埋め立てたのではなく、ゴミの埋め立て処分場に道路を通したというわけだから、道路に対する関心は乏しいはずだ。

いずれにしても開通したばかりだから、その利用もこれからというところか。観光名所として、レインボーブリッジと東京ゲートブリッジを渡るバスツアーを組んだり、東京港を巡る観光船で楽しむようにするとか、観光資源としての活用が期待されているのだろう。ライトアップもされるから、その映像がテレビも話題になるはずだ。

橋の規模としては、アプローチ部分を入れると全長2618m、海上を跨ぐ区間が1618mで、レインボーブリッジの798mの約2倍となっている。歩行者はエレベーターで8階の高さまで上がって海上を跨ぐ区間のみを通行する。新木場寄りのみ利用可能で、反対側は地上に降りるエレベーターはできているものの、その敷地は工事中なので、利用は2016年の海の森公園の部分開園まで待たなくてはならないようだ。

海の森公園は、「緑の東京募金」とボランティア活動によるプロジェクトにより、安藤忠雄さんが「世界中にゴミの山があり、「海の森」は東京の森ではなく地球の森として、世界へ向けて、「自然とともに生きる」というメッセージを届けることができる」とのコンセプトから造成が進められているもの。
50年後を意識したという循環型社会を象徴するような森と、未利用地の多い若洲地区をつなぐ東京ゲートブリッジは、将来スカイツリー以上の東京名所になってもおかしくない。

若洲海浜公園から見た東京ゲートブリッジ
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エレベーターで上がった展望台から見た東京ゲートブリッジ
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橋の上の眺め
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『渋谷100%』(12-5-9)

渋谷区観光協会が発足し、5月8日からマークシティにある「クリエーションスクエア渋谷」に観光案内所が開設された。そこには、渋谷区観光ガイドマップ『渋谷100%』『恵比寿代官山100%』『原宿100%』が、日本語、中国語、韓国語、英語の4カ国語それぞれのバージョンとして置かれている。渋谷区役所区民部商工観光課商工観光係が発行元だ。
日本中どこにでもある無料の観光マップが、ようやく渋谷にもできたともいえよう。渋谷についての基礎知識がそこに網羅されていることに意義があり、雑誌の特集と比べても渋谷区が持っているデータを十分に活用しながらコンパクトに構成されているから便利だ。取捨選択がしっかりされている中で、改めて渋谷には観光資源が豊富にあることが理解できる。
渋谷駅周辺を「公園通り」「渋谷センター街」「文化村・松涛」「道玄坂」「渋谷イースト」「渋谷サウス」の6エリアごとに紹介しているのも分かりやすい。渋谷はこの6つのエリアからなると理解した方が頭に入りやすいかも知れないが、昨年電子書籍で刊行した『渋谷360度』では、「道玄坂」を更に細かく「渋谷駅」「道玄坂・文化村通り」「百軒店・円山町」「中央街」に分けた。「道玄坂」の多様さがより浮かびあがっているはずだ。
『渋谷100%』には、雑誌が得意とする飲食店の紹介はなく、唯一あるのは『名曲喫茶ライオン』となっている。しかしそれは、飲食店としての紹介ではなく、渋谷の歴史のシンボルとしての場所との位置づけと見るべきだ。
残念ながら今のところWEB版はないので、マークシティまで行くことがなければ、当面は電子書籍『渋谷360度』で代替していただく手もある。
ちなみに「渋谷WEST」は、「道玄坂」の半分と「文化村・松涛」に加えてその外側の目黒区側も含むエリアとしている。地域はいろいろな切り口で見た方がおもしろい。

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続・お爺さんための渋谷ガイド(12-5-6)

百軒店商店街のメインストリートで昼間営業している店はほとんどない。高層ビルの1階に女性が終夜滞在することができる24時間営業のネットカフェが入っていたこともあるが、現在は空室だ。渋谷駅のすぐ近くなのに不思議なほど人が通らない。四方をラブホテルが囲っているので入りにくいということもあるだろう。何で渋谷にこんな場所があるのかと、考えさせるところが魅力でもある。

「ライオン」を出たら右側に進み、突き当たりを左に入り、坂を下りてランブリングストリートに出ずに、すぐまた左へ。そこは昭和の雰囲気そのままの飲食店街となる。宮下公園手前の「のんべい横丁」のような賑わいこそないが、お爺さんには格別の懐かしさがこみ上げてくるにちがいない。昼間営業する店はなく、歩いていくと小さな公園が左側に見つかる。そこで一息つくのもよいかもしれないけれど、「ライオン」を出てからなら、まだ5分もたっていないだろうから先に進む。突き当たりを右に折れると壁にぶつかり、右も左も車の通れない路地だ。左に入ると崖の上から道玄坂に並ぶビルの裏側を見ることになる。人がすれ違うのがやっとという完璧な裏道で、普段の人通りはない。

裏道を出たところは道玄坂から百軒店商店街のアーチをくぐって坂を上がった交差点。コンビニもあって、この裏町では一番にぎやかな場所だ。さっき出てきた「ライオン」が左奥に見える。スケジュールをチェックしていたその日の公演を楽しむ場所も近い。ジャズライブの「Ko-Ko」か、ブルースの「テラプレーン」か、アメリカンロックの「B.Y.G」か。目の前の「道頓堀劇場」なら60歳以上を対象にした割引もあって、お爺さんを特に歓迎してくれるだろう。

でもその前に夕食を。お爺さんならオシャレな店に行くのはやめよう。女子会やお婆さん好みの店ではなく、青春時代を思い出させる店がいい。今立つているその場所には、行列のできる「喜楽」がある。渋谷を代表するラーメン店でメニューも豊富だ。「ムルギー」のカレーで往年の百軒店の思い出に浸るのもよいが、ちょっと変わった人気店は「とりかつ」。カウンター席でボリュームのある揚げ物を食べる店。場所からしてオシャレでないところを楽しめる。

ローソンの裏側の道を左に入ったラブホテルに囲まれた細道を通って東急本店の方に戻ってもよい。東急本店の反対側は多くの飲食店がビルに入っている。蕎麦屋では「越後へぎそば匠」がゆっくりできるが、さっさと済ませるなら「フレッシュネスバーガー」隣の「嵯峨屋」がいい。「スターバックス」や「タリーズ」もあるが、お爺さんが若い頃にはなかったタイプの店だ。「リーミーズ」でカレーを食べ、ジャズのレコードを聴いて時間調整をする手もある。

こちらに来れば「Bunkamura」があるし「サラヴァ東京」でシャンソンなどの公演を楽しむこともできる。お爺さんにはなつかしいかもしれない「銀巴里」や「小劇場渋谷ジャンジャン」の系譜ともなる店だ。映画館も「ユーロスペース」や「シネマヴェーラ」で、名画座で映画を観た時代を思い返すとよい。10時頃には切り上げる。この街はまだ宵の口なのだろうが、お爺さんにはもう十分かもしれない。また来よう、お爺さんのための渋谷へ。

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お爺さんための渋谷ガイド(12-5-5)

先日「お爺さんの原宿」と書いた。無論「お婆さんの原宿」という言葉があるからなのだが、今では余り言わないのかも知れない。「お婆さんの原宿」の巣鴨だと、特に目立った特長がないから、若者が狭いところに集まる竹下通りを意識して原宿という名称に意味があるのだろうが、渋谷に原宿を持ち込む必要はない。いうまでもなく、渋谷は原宿よりメジャーブランドなのだから。

むしろ「お爺さんの渋谷」とでもした方がよいのだろう。お爺さんといっても60代。若い頃ジーンズをはいてジャズ喫茶なんかに通った世代だから、お爺さんという言葉は適切ではないかも知れないが、孫が出来たという人もいるのでそう呼ぼう。大人なんかではなく、お爺さんでよいのだ。

今、ヒカリエが話題になっている。でもそこは女子トイレを売り物にするほど、働く女性をイメージターゲットにしているシンクスが主体。お爺さんが行く場所ではない。渋谷が若者だけの街ではない、ということをヒカリエがアピールすることに意味があるとしても、お爺さんには無縁の場所としてよいのではないか。

お爺さんが堂々とできる渋谷は道玄坂の裏町。ラブホテルに用のない若い人は入りにくい街だ。ラブホテルに対して羞恥心もなくなった、お爺さんだからこそ楽しめる隠れ家のような街ともえいる。青春時代を思い起こさせるような店がいくつもあるし、銀座・赤坂・六本木、新宿・神田・新橋なども卒業して、酒も食事もほどほどに、ということになったところで落ち着けるのがこの渋谷の隠れ家地帯なのだ。

入り口は東急本店前。正面にラブホテルが見える坂道を登る。するとすぐ左の角に「児島ジーンズ」の店がある。小さな店なのだが、ジーンズの産地、岡山県児島で生地から縫製まで一貫して仕上げた優れた製品を手ごろな価格で販売している。まずここでジーンズを買うことからスタートしよう。裾直しは児島に送って1週間かかるので、そのまま裾を捲り上げてはいてしまうとよい。それもファッションだ。

ジーンズのスタイルになったら、「児島ジーンズ」の横の袋小路の突き当たりにある「ポスター・ハリス・ギャラリー」へ。60年代から70年代にかけてのサブカルチャーの空気が保存されているような場所だ。そこでお爺さんの青春に帰ろう。

「ポスター・ハリス・ギャラリー」を出て折り返すと下り坂。右側にあるカウンターの喫茶店は「リーミーズ」。ホテル・バーでの経験の長いオーナーが作るカクテルを昼間から飲むこともできる。コーヒーやチャイの味も本格的で、50年代から70年代にかけてのアメリカンポップスのレコードが聴ける。ひたってしまうからここに入るのは帰り道に。

「児島ジーンズ」の前から更に坂を登り、右に折れてすぐ左の坂道をあがってもよいが、ここはもう一つ先の坂道を左に入ることにする。「眠りの森の美女」という看板が目印になるかもしれない。坂道を上がりきったところがどこなのか、方向感覚がなくなってしまいそうな場所だ。そこをすぐ左に入ると千代田稲荷神社の境内となる。こんな所に神社が!という驚きとなる。神社でお参りをして、神社から左に折れた右側に名曲喫茶「ライオン」がある。さまざまな雑誌に何度も紹介される日本を代表する名曲喫茶である。渋谷の名所ともいえるのだが、1階と2階に席があって、入れないということはまずない。ここでクラシック音楽を聞きながら、古い建物を味わうとよい。トイレも昔のままで、大学紛争時代の落書きも残っていた。ヒカリエの女子トイレの対極にあるともいえるだろう。「ライオン」かれ出るのは裏口にしよう。またどこにいるのか分からなくなるが、そこが百軒店商店街のメインストリートなのだ。今はビルが両側にあるが、かつてはそこに3軒もの映画館があって渋谷を代表する歓楽街だった。

今日はここまで。明日続きを。

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モムチャンダイエットのトレーナー養成(12-5-4)

ダイエットを必要とする人は多い。医師からの指導で、食事で炭水化物や脂肪の多いものを摂らないようにしているとの話はよく聞く。それでも減量はそう簡単ではない。
そんな中で最近話題になっているのがモムチャンダイエット。筋力をつけることでダイエットをしようというものだ。ただ、それを個人で実行することは簡単ではない。そこで専門のトレーナーが必要なのだが、まだモムチャンダイエットのためのトレーナーを養成中というのが実情だ。モムチャンダイエットを考案した韓国のチョン・ダヨンが日本でイベントを開催したりもしている。

今でもフィットネスクラブには、筋力をつけることや、ダイエットのためのさまざまなプログラムが用意されている。ダイエットを目的に通いやすい場所にある施設に入会すれば、それなりに効果はあるのだろうが、本人の意思の問題とはいえ、なかなか成果につながらないこともあるのではないか。毎月の会費を払うことで運動した気分になってしまうことすらあるようだ。

東大駒場キャンパスの石井直方教授は通称「スロトレ」という低負荷強度筋力トレーニングを提唱している。モムチャンダイエット同様の効果がありそうだが、こちらのトレーナーはこれからの課題らしい。高齢化社会に入り、フィットネスも新しい時代に入りつつある。モムチャンダイエットのトレーナー養成講座は6月から始まるが、これはトレーナー経験者のためのもの。筋力トレーニングの新しいスタイルでの指導がこれから本格化してくるのを期待しよう。

トレーナー養成に関心のある方はこちらから。
http://www.jetajapan.jp/academy/trainer.html







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お爺さんの原宿?(12-5-2)

渋谷で一番個性豊かな場所は道玄坂の裏町だろう。ここの他にはない店ばかりが集まっていて、中でも『名曲喫茶ライオン』は特に名高い。その隣にはアメリカンロックの『B.Y.G』があり、ブルースの『テラプレーン』は、百軒店の正面にあるカレーの有名店『ムルギー』の地下で営業している。ジャズのライブハウス『渋谷Ko-Ko』も貴重な存在だ。
寺山修司の世界を継承する『ポスター・ハリス・ギャラリー』がドンキホーテ裏の袋小路のつきあたりにあり、東急本店前からその裏道に入る途中では、ジャズのレコードを並べた喫茶店・バーの『リーミーズ』が、昼間から営業している。そんな店が意外に少ないのがこの街なのだ。
この丘の上の裏町の正面入り口である道玄坂から入った所にはストリップシアター『渋谷道頓堀劇場』があって、その周囲の風俗店の無料案内所の大きな看板と共に独特の雰囲気をかもし出す。
そして何よりもここを特徴付けるのは、ラブホテルが城壁のように丘の上の街を囲んでいることだ。ラブホテルの間の道の先にどんなところがあるのかは想像し難い。その一番奥に千代田稲荷神社があるがどれだけ知られていることか。

渋谷駅からすぐのこの丘にある街は、ラブホテルに包囲されているがために混雑から免れている。ラブホテル街を歩くことに抵抗を覚える人が圧倒的に多いためだろう。そのため、近所に長く住んでいてもこの丘の上の街を知る人は少ないのだ。迷路のように道があるので、長年ここに通っている人でも方向感覚を失うという。
この街の真ん中にあるのが百軒店商店街。そこを囲む、ランブリング・ストリート、道玄坂、道玄坂小路、文化村通りの裏手は百軒店商店街ではないので、地域社会としての組織がない。繁華街の中の静かな路地裏は無法地帯のようにも見えるらしい。

それを面白いと思えば、この街に魅力を感じるに違いない。だから、寺山修司の後継者に限らず、さまざまな分野のアーティストが集まっているとしてもおかしくない。その雰囲気を味わいにもっと多くの人たちが来るようになれば、この裏町はどこよりもおもしろい場所になる。60年代に青春を送った世代がここに遊びに来るのもよいのではないか。『道頓堀劇場』には年金暮しの客が多いそうで、60歳以上のシルバー割引もある。「お爺さんの原宿」になるのも悪くはないのかもしれない。

百軒店商店街正面入り口
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道玄坂小路からの入り口
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道玄坂小路からの夜景
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文化村通りの裏道
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