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インターネットデバイド(12-3-3)

デジタルデバイドという言葉は10年以上前から使われている。パソコンを使えるか使えないかということがメインで、その中にインターネットの利用も含まれる。これに対し、インターネットデバイドという言葉は、情報源が新聞・テレビ・雑誌しかない人と、インターネットで情報を入手している人との格差ということになる。検索して見たが、日本語にも英語にもない。千部程度の限られた発行部数しかない紙媒体で、音楽家の坂本龍一氏がインタビューに答える形で使っていた言葉なのだが、デジタルデバイドよりも情報格差を表すのには適切な言葉だといえよう。
インターネット利用といっても、電子メールを使ったり、オンラインショップで買い物をしたり、検索して調べものをするだけではなく、ツイッターやUstreamなどを利用しているかどうかといった方がよい。
ツイッターでは、これまで新聞やテレビの会社による取材の対象だった人たちが、インターネットを通じて直接一般の人たちに訴えている。取材の対象にならなくても、専門知識をもった人たちが、報道されている内容について批判している事実がある。新聞やテレビの報道の裏を解説するジャーナリストがいる。新聞やテレビを通じてしか知ることのできなかったことを、当事者から直接教えてもらえるようになっているのだ。これまでのさまざまな情報操作の手口も知られるようになってきた。
また、Ustreamでは当事者インタビューや記者会見の中継などを編集なしで見ることができる。情報源として何を信頼するかということにもなっているのだ。

そしてより重要なことは、政治や経済の問題などの専門知識を必要とすることではなく、どの商品がよいかとか、どんな生活をしたらよいのか、といったことについて、各人の生活の環境ごとにアドバイスを得られるようになっていることだろう。
インターネットデバイドがなくなるということは、誰もがツイッターやフェイスブックを使うということになる。かなりの比率の若い人たちが既にミクシーを使っている。ツイッターやフェイスブックで情報を得る人の数も増えることは確実視できる。しかし個人であればそれも慣れの問題だから、新聞やテレビを情報源としてもかまわないし、一切の情報を絶ってもそれで困らないはずだ。ただ、ビジネスや行政にかかわるのであれば、インターネットを情報源ないしは発信手段としてもっている必要があることも間違いない。

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