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目黒区小型消防ポンプ操法演技発表会(11-6-5)

目黒区の小型消防ポンプ操法演技発表会が八雲の目黒区立第十中学校校庭で行われた。今年で第二十六回となる。主催は目黒区で目黒消防署と目黒消防団が共催するもので、防災訓練が地域ごとに行われるのに対し、これは目黒区全体の町会が一同に会する行事。今年は32チームの地域防災組織が参加した。演技の評価が消防署員によってなされ、優秀技能賞、優秀賞、奨励賞の表彰状が区長から手渡された。

こうした目黒区の行事が開催されていることは残念ながらほとんど知られていないといってよい。まず消防団と市民防災組織の違いがほとんど理解されていない。知っている人の中にも、小型消防ポンプ操法訓練は役に立たないという意見がある。火災の発生を知るのは消防署が一番速いし、機動力もある。だから、小型消防ポンプによる消火活動は、大規模災害などで、消防が動けない時に地域を自主的に守るためとの趣旨という。しかし、災害発生から消火活動に至るまでの具体的な行動シナリオがないと、役に立つかどうかは疑問だ。

だからといって小型消防ポンプ操法演技発表会が無意味とはいえない。問題はその意味付があいまいなところにある。

目黒区のホームページでは以下の説明をしている。

目黒区では、震災対策の一環として防災区民組織に対し、小型消防ポンプを配付しています。この小型消防ポンプの基本的な取扱方法を多くの方々に体得していただき、自主防災の確立、防災区民組織の活性化及び防災意識の高揚を図るために、「小型消防ポンプ操法演技発表会」を開催しています。
 小型消防ポンプの基本的な取扱方法を「基本操法」といい、小型の消防ポンプを使って比較的小規模な火災の初期消火活動を行うために、安全で確実な操作の流れを定めたものです。

小型消防ポンプを税金で配布しているから、その取扱方法を習得し、活用できるようにする必要がある。その操作技術習得を促進するために「小型消防ポンプ操法演技発表会」を開催するということなのだろう。議会での過去の議事録にどんなものがあるのか興味深い。
しかし、それをどう活用するかは、各町会組織内での課題である。役に立たないと判断すれば小型消防ポンプ操法演技発表会に参加しないという選択もあり、強制されるものではない。

3月11日に震度5弱の地震があった。これで当分地震の心配はないとの科学的な見方はないようだ。当然そうした地震があったときどうするのかを考えなくてはならない。その時、小型消防ポンプをどう活用するのかということと同時に、そもそも役に立つのか、という疑問があっておかしくない。しかし、それはそれである。

小型消防ポンプ操法演技発表会は、実は、小型消防ポンプの操法を理解することにより、消防士や消防団員の活動や技術を理解することを通じて、いざというときに自分や地域を守る知恵をもたらすものである。そんなことは表立っていえることではないのかもしれないし、勝手な解釈である。その知恵が具体的に何なのかは分からないが、学校教育のある科目が何の役に立つのかということと同様だ。

町会単位での交流が生まれ、対抗競技ということで団結の気持ちも出てくることも重要だ。地域の人と力をあわせて、いざというときに自分を守る知恵を得ることにつながるはず。防災訓練からさらに一歩踏み込むものだ。更にいえば、そんなことは行政から指導されることではなく、自分たちで考えることなのである。

小型消防ポンプ操法演技のD級ポンプは3人の選手が参加する。消防団の団員が指導して10回ほどの練習を要するものだ。災害のあることを前提とした活動はいやなことなのかもしれない。スポーツを通じた地域社会活動の方が楽しいとは思う。しかし、防災活動は火災に限らず犯罪を含むあらゆる災難に対処するための基本になる。まず地域防災活動に関心をもつ人が増え、小型消防ポンプ操法演技者をやってみたいという人が増えてほしい。

テレビに映し出される世界には誰もが参加できるわけではない。地域のことに関心をもってそこに参加することの方が楽しいはずなのだが。

目黒十中の会場風景
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ポンプの操作
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放水
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