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「地図ふぇす」と映画「無常素描」(11-6-24)

山手通りの大坂橋下にある日本地図センターでは6月24日(金)から26日(日)までの3日間、「第7回地図ふぇす」を開催中だ。「地図と写真が語る 東日本大震災」ということで、被災マップ、震災直後の正射画像データ、福島、宮城、岩手の沿岸地域のデジタル標高地形図が展示されている。青森県から茨城県までの海岸沿いに被害状況が地図上で細かく示してあり、その被害範囲の広さが戦災以来のものであることを確認できる。その上に福島県の放射能による避難地域が加わることになるのだ。

また、ランブリングストリートのシネマコンプレックスKINOHAUSの2階にある、オーディトリアム渋谷では、被災地の情景を4月末から5月初めにかけて撮影した「無常素描」を7月15日まで上映中している。映画監督が個人の視点で見た被災地の映像といってよさそうだ。包括的な記録映画というものではない。英語のタイトルは”The Sketch of Mujo”。僧侶である玄有宗久さんの読経と語りが挿入される。

原発事故により生じているさまざまな問題と、津波被害からの復興という課題は余りにも大きい。放射能汚染や節電、更にはエネルギー政策の方に関心が向いているようだが、津波被害の事実も忘れてならないことはいうまでもない。映画での、津波被害が忘れられてしまうような復興ではなく、また来ることを心配するようなものにしたほうがよいのではないか、との玄有さんの言葉が心に残る。「無常」という日本語が古文の世界のものとして忘れられようとしているが、改めて考え直す時期に来ている。


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