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2010年10月

目黒区議会議員選挙(10-10-31)

来年4月には区議会議員の選挙が行われる。目黒区の前回の区議選での投票率は38.49%と60%以上の有権者が棄権している。国政選挙には関心があるが、区議会議員など誰がなろうが関係ないとの感覚から棄権するのだろうか。同じ2007年の市議会議員選挙でも、たとえば、三鷹市だと47.81%、千葉県の館山市まで行くと66.39%の投票率であったので、地域社会への関心の高さによるのだろう。
一方、今年の7月の参議院議員選挙での目黒区の投票率は58.02%だった。その比例区での政党別得票率を目黒区議会議員36名の議員定数に割り振り、各党の現有議席と較べて見た。
すると、民主党が11、自民党9、みんなの党6、公明党3、共産党2、社民党、たちあがれ日本、改革、創新、国民新党各1となるのに対し、現有議席は自民15、民主7、共産5、公明3、社民1、無所属5となっている。現有議席の民主7に無所属5を足した数字の12議席が、参院選から割り振った民主党の按分数11に相当し、現有議席の自民15は自民党9とみんなの党6の合計按分議席数15に一致すると見るとつじつまが合う。共産党の現有議席が5に対し、参院選の比例区での得票による按分数2に対して多いのは投票率に起因するものとの理解ができる。
その他いろいろ分析はできるが、前回の区議選で民主党が候補者を絞り込みすぎたか用意できなかったということは否定できないだろう。自民は16名の候補者で15名当選、民主は8名の候補者で7名の当選となっているが、候補者数が多ければ、投票への動員数が増えたはずだ。そんな反省もあるだろうから、来年4月の選挙では民主は議席数の適正化を目指して候補者を擁立し、みんなの党も3名は候補者を出すはずだ。公明党も前回の区議選での1万票を超える得票数がありながら3名の候補者であったため、5名の当選を逃したわけだから、これも最低5名は擁立するだろう。そうなると現有議席15の自民党がその議席数を確保することは苦しくなる。当然選挙活動は活発になってきそうだ。
区議会議員選挙の運動が活発になるとカネがかかるからやめよう、という合意が形成されたのかどうかは知らないが、そういう時代が何十年も前にあったとも聞く。しかし選挙運動をカネをかけずにやることは可能なはずだ。ポスター代、電話代、DM代、アルバイト代などなど、選挙民が自覚をすれば代替手段はある。「政治とカネ」を批判するからにはカネを使わないで選挙をする工夫をすべきである。

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駒場キャンパス非公式Wiki(10-10-30)

東京大学駒場キャンパスで大学生活を送る学生のために作られたWikiサイトが11月1日にオープンする。Komapedlia(コマペディア)というのがその名称だ。
http://komapedia.ut-dominant.org/
学内の施設、制度、講義一覧、部・サークル一覧から学外の情報までWikiで閲覧でき、これまで学生によって運営されていたホームページ形式のものより継続性がありそう。類似の内容のものとして、学生サークル『時代錯誤社』が刊行している東大生にはおなじみの月刊誌『恒河沙』があるが、このWikiの登場により情報の棲み分けが生じるかもしれない。
その学外の情報の中で気になるのは「駒下」という名称。駒場キャンパスの下という意味で、駒場寮があった頃に踏み切りを渡って階段を下りるから「駒下」と呼ばれているのではないかと推測していたが、駒場寮の記憶も消えた今日、コマペディアによると、西口はもちろん、裏門から先端研の正門方面も駒下と呼んでいるらしい。駒場城下というイメージになるが、淡島通りの店までを駒下とするのはどうだろうか。
いずれにしてもこうした内容のWikiができることは歓迎したい。Komapedlia に掲載された情報も加味することで、渋谷WESTのサイトを充実させていくこともできる。それにより東大駒場キャンパスの街が一層魅力的になっていく道筋が見えてくる。

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松涛美術館は11月29日まで休館(10-10-29)

松涛美術館に来たのだけど休館だった、というお客さんがすぐそばの喫茶店「パブリック松涛」に来ていた。休館日というのではなく、展示の予定が入らない時期もあるということは余り知られていないのかもしれない。
松涛美術館は渋谷区の美術館で、入館料は300円。1日100人入っても3万円の収入だ。60歳以上は無料で、入館者の半分近くが60歳以上のようでもある。それだけの入館料が入る日が多いとは思えない。展示のあるときに何人のスタッフがいるのか分からないが、光熱費やポスターなどの印刷費を考えても、展示をしない方が渋谷区の負担が少なくてすむ。常設展示のない場所貸しギャラリーなので、無理して館を開ける必要はない。まあそんな風に管理する立場であれば考えそうだ。仮に渋谷区で事業仕分けをするとすると、廃止・売却という案もありうるのだろうが、近くの旧都知事公邸の例があるから現実的でもないかもしれない。それで規模の縮小と胸を張っていえるのかどうかはともかく、時期を待つという選択か。
そんな理由かどうかは知らないが、次の展示の11月30日から1月23日までの「大正イマジュリィの世界」まで休館なのだ。

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松涛にメキシカン・バーが開店(10-10-28)

10月29日に栄通りに面した松涛公園の入り口にあたるところに、メキシカン・バーがオープンする。中目黒と赤坂で営業をしているジャンカデリックの3号店にあたり、Jalopy! と看板を出している。中目黒店は祐天寺との間の住宅地にあるのに、人気があって行列ができるとか。
永年営業していた日本料理の店、舳(みよし)の跡に入居したもので、以前の店の解体から新しい店のインテリアの工事まで、すべて店のスタッフで行なった。廃材を利用したカウンターをはじめ、内装全体がリサイクル品で構成されている。手作りの店なのだ。
メニューはテキーラの品揃えが豊富で、カクテル、ビール、ワインなどを飲みながら、タコス、ブリットといったメキシコ料理をスタンディングのカウンター席で楽しむことができる。椅子の数に拘束されないスタンディングのスタイルはこの近辺に何店もあるが、メキシカンという独特のカラーは遠方からも客が集まってくるはず。奥にはテーブル席もある。
営業時間は午前2時までなのだが、何時からということについては、最終的には午前10時からにするそうで、当面は6時ごろからになるのか。
センター街の渋谷イメージとは違う憩いの場として、スポットライトを浴びるだろう。だから、そんな場所にふさわしい通りの名称を考えたい。美術館通り、松涛通り、文化の丘、などなど、このあたりの店に集うひとたちの意見を集めている。

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「江戸の良さを見なおす会」第1回夜講(10-10-27)

「江戸の良さを見なおす会」は1974年に故芝三光により発足した会で、そこで提唱された「江戸しぐさ」が公共広告でも使われ、広く世に知られるようになっている。「江戸の良さを見なおす会」から「江戸しぐさ」を中心に取り上げて活動している「NPO法人江戸しぐさ」は会員数も多いようなのであるが、「江戸の良さを見なおす会」は会発足当初のまま、江戸講の再現を活動の中心と考えている。江戸町人のおつきあいのスタイルについて地道に学んでいこうということにもなるのか。
「江戸の良さを見なおす会」の模擬江戸講が再開されたのは昨年の8月。毎月第3木曜日の午後3時からということで、大坂上のハニーズカフェを会場にして回を重ねている。その実績をふまえ、勤務の関係で平日の昼間は無理だという方のために、夜の時間にも模擬講を開催することにした。先月、会場とする松涛美術館の近くのオーガニックカフェ「パブリック松涛」を会場にすることでトライをし、昨夜第1回の夜講を行なう運びとなった。お題は21日に開催された昼の講と同じ「月暦」。明治5年に廃止された月暦について講師から1時間のお話の後、店の特製野菜料理にワインを傾けながらの歓談となったのである。
「江戸の良さ」なら日本酒ではないのか、蕎麦屋ではないのか、との印象を持たれかねないが、イメージされた江戸情緒を楽しむ会ではなく、明治の文明開化により失われた江戸の良さを現代に蘇らせようというのが会の趣旨なのだから、むしろ、いわゆる江戸らしさなどない方がよいのだ。いうまでもなく、日本酒や蕎麦屋ならその良さを見なおすまでのことはない。
日本全国から集まってきた異文化の人たちが江戸という場所で交流する中で生まれたであろう江戸町人のおつきあいのスタイルは、世界の人にも知られている渋谷という場所で、時代の先端的な雰囲気の中でこそ見なおされてよいものなのではないか。
昼の部が目黒区、夜の部が渋谷区の会場という形で、「江戸の良さを見なおす会」の模擬講が継続・発展していけることを望むものである。なお、11月第4週の火曜日は、休日なので会も休みということになった。

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第5回渋谷音楽祭(10-10-26)

第5回渋谷音楽祭が11月13日(土)・14日(日)に開催される。会場は13日には渋谷C.C.Lemonホール、マルイシティ渋谷、渋谷マークシティ、渋谷駅東口跨道橋、東急グループ主要施設、14日にSHIBUYA109前、道玄坂通り、文化村通り、マルイシティ渋谷、スターバックスコーヒー(4店舗)となっている。主催は渋谷音楽祭実行委員会と渋谷駅周辺まちづくり協議会。事務局は渋谷駅周辺まちづくり協議会内にあるようだ。
渋谷らしさのあるお祭りとして意義深いものであるが、残念ながらそれほど知られてはいないのではないか。あちこちでイベントのある東京だけに目立つことは難しい。渋谷区だけでも、その前の週の11月6日(土)・7日(日)には「渋谷区くみんの広場ふるさと渋谷フェスティバル」が代々木公園イベント広場で開催され、その一環として渋谷C.C.Lemonホールで渋谷区民文化祭も開催される。こちらの方は渋谷区のホームページでチラシのPDFでという形で紹介されているが、渋谷音楽祭については渋谷区のイベントカレンダーにもない。
年中お祭りのような賑わいの渋谷だから、渋谷音楽祭を目指してどれだけの客が集まるのかは分からないが、演奏するアーティストとその仲間たちで渋谷が盛り上がるだけでも、とりあえずの価値があるといえるのだろう。
翌週の11月20日(土)~23日(火)は渋谷芸術祭も開催される。昨年が第1回だったようだがその詳細は不明だ。
http://shibuon.com/

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渋谷センター街に洋服の青山(10-10-25)

渋谷センター街のさくらやがあった建物に洋服の青山の看板が出た。洋服の青山は10月28日には銀座本店が開店し、続いて渋谷にということになるようだ。銀座本店の開店セールが一息ついてから渋谷店を開店するのか、連続開店で話題にするのかは今のところ分からない。
広島県に誕生し、郊外で店舗展開をしてきた紳士服チェーン店が銀座に続いて渋谷に出店ということのインパクトが今どれほどあるのかはともかく、開店記念セールは話題になりそうだ。銀座の開店セールでは全品半値というのをやるから渋谷も同様のはず。いつも混雑しているセンター街に行列ができそうだ。銀座の次は渋谷、ということで開店セールを楽しみにしていよう。
http://www.y-aoyama.jp/shop/newshop/198.html

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駒場小学校で2年振りの防災訓練(10-10-24)

昨年は目黒一中で目黒区が主催する防災訓練に相乗りする形で行なったが、今年は例年通り、駒場防災会議の主催で、駒場小学校を会場にして開催した。駒場防災会議とは、駒場町会と駒場住区住民会議が一体になってという趣旨であり、町会が町会費で運営しているのに対し、住区住民会議は目黒区からの補助金によって活動している別の組織なのだ。いずれにしても、生業を抱えていてはこうした地域活動に参加することに困難な面があり、残念ながらどうしても高齢者中心とならざるを得ない。今回の防災訓練も目黒区防災課、目黒消防署、目黒消防団の全面的な支援の下に行なったが、裏方の仕事が高齢者中心になってしまうのはどこも同じことか。重い物を運ぶのも70代の人たち中心の仕事になってしまう。
そんな中での消防車の見学、起震車、ポンプによる放水体験、消火器の利用法、そして防災倉庫にあるものの展示も行なうなど、盛りだくさんの意欲的な内容だった。
しかしながら、昨日、今朝と街宣車を出しての積極的なPRにもかかわらず、参加者は期待したほどとはいいがたかった。それでも三鷹市での人口規模からすると駒場の4倍のエリアでも駒場の防災訓練より参加者が多かったことからすると、世間相場としてはまずまずなのかも知れない。いずれにしても、予測されている大震災に地域で備える必要性の大きさに変わりはない。
心配していた雨は、すべてを片付けが終わり、倉庫のシャッターを降ろした時に劇的にといってもよいように降り始めた。これで校庭の汚れも洗ってくれるし最高の形で終わることができたのではないか。

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今も一人前500円の寿司(10-10-23)

一人前500円の寿司が食べられると聞いて出かける人はあまりいないようだ。それならスーパーで買って食べればよいとか、回転寿司にいくということになるのか。確かに世の中にはまずい寿司は存在し、正月に頼んだ宅配寿司ではない出前の寿司を一口食べて手をつけなかったこともある。ずいぶん昔、アメリカで試しに食べた機械が握る寿司もその類であった。
ところが渋谷マークシティの道玄坂上側出口に今年の3月に開店してこのブログでも紹介していた居酒屋梅乃木が、オープン記念サービスとしてはじめた10カン500円の寿司は普通に食べられる。宅配チェーン店並のネタで握りたての分ましというところか。ランチのみのメニューだが、半年以上たった今も続いているのはありがたい。
特に良いのは店の雰囲気。1階と地下で総席数196席の規模の店なのだが、外から見える1階席はカウンターとテーブル席で20数席ほど。カウンターの中に大将がいて、握りながら箱をストックしていく。他にその箱を客に配るスタッフが一人いるだけだが、地下は広い居酒屋空間になっているのだ。そんな1階席を料亭の待合のようだと居酒屋メニューの夜に訪れたときに感想を語った友人もいるほど。それだけの雰囲気といえないこともないのだろう。
ネット上では公開されていない隠しメニューのようで、ある時点で700~800円になるのかも知れないが、渋谷で速く、しかも気分よく昼食を済ませたい時の穴場ともいえよう。ちなみに地下では寿司ではないランチをやっている。

道玄坂上にある店の入り口
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お茶も自分で入れるのではない
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ぎんなんの季節(10-10-22)

つい先日まで暑さをしのいでいたのに、今では駒場キャンパスのイチョウ並木にたくさんのぎんなんが落ちている。もうそんな季節になったのだ。拾われる数より踏み潰される数の方が多いのだろうし、学生にとっては悪臭のする迷惑なものでしかないだろう。しかし、近所の人たちにとっては年に一度の収穫の時期なのだ。とはいえ、ギンナンを食べられるようにするには手間暇と技術を要するらしい。しかも悪臭を出して近所迷惑にならないように処理する必要があり、集合住宅では難しいともいわれる。ただその味は市販のものよりも良いとのこと。駒場公園で採れるギンナンだと更に美味だとの話もある。
市販のぎんなんはイチョウ畑で栽培されているもののようで、調布市内で高さ2メートルほどのイチョウの木が並んでいるのを見た記憶がある。ちなみに日本一の産地とされるのは愛知県稲沢市の祖父江なのだとか。ぎんなんには品種もあるそうで、駒場キャンパスと駒場公園のぎんなんでは品種が違うということもあるのだろう。
資源ごみの持ち出し禁止という表示をよく見かけるが、イチョウ並木のぎんなんも資源ごみの一種といえるのかもしれない。

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月の暦と江戸文化(10-10-21)

江戸の良さを見なおす会の10月例会は「月と太陽の暦制作室」の志賀勝さんに月の暦についてのお話をいただいた。場所はいつものとおり大坂上のハニーズカフェ。
明治になるまでの旧暦は月の姿を反映しているものであることは知ってはいたが、一日(ついたち)は月が立つの「つきたち」である、三日月が3日目の月であり信仰の対象になっていた、上弦・下弦の話、廿日余りの月の頃光源氏が女性のもとに出向いたわけ、などなど、興味深いお話にあっという間に1時間半が経過した。その後も食事をしながらの懇談となり、月と民俗の話に盛り上がったのである。初日の出を拝むのは月の影があってこそ意味があり、西暦での年賀状はおかしいといった話もあった。

江戸幕府を否定し、文明開化と脱亜入欧・富国強兵の中で日本の良さが失われたものも少なくない。近代俳句の祖といわれる正岡子規も月を数多く詠んでいるが「韓に見よ日本に出る今日の月」「船沈みてあら波月を砕くかな」「月昇る大仏殿の足場かな」「名月や笛になるべき竹伐らん」と、いかにも坂の上の雲の主人公の一人という感じになる。「月の出を斯う見よと坊は建てたらん」となると科学的ともいうべきか。
江戸の良さを見なおすことは月の良さを見なおすことにも通じる。月の暦を忘れてしまうことは日本人の歴史を忘れることにもつながりかねないともいえそうだ。
江戸末期の女流歌人秋園古香が長月十三夜について詠んだ歌を「やまとうた」というサイトでこう紹介している。http://www.asahi-net.or.jp/~sg2h-ymst/yamatouta/saijiki/13ya.html
<安政五年(1858)六月、幕府は米国と修好通商条約を締結し、同年秋にはオランダ・英国・フランスと次々に条約を結んだ。詞書の「異国にものおくる事はじまりける」はそのことを指す。長く鎖国が続いていた当時にあって、国の産物を海を越えてやり取りすること自体人々の想像に余ることであったが、「なぜ自国にあるもので満足しないのか」との思いを、十三夜の月に託して詠んでいるのである。作者は当時の政治状況に敏感に反応し、国の行く末を憂える歌を少なからず残している。>
と解説された歌は:「長月の 今宵の月の 影みれば 足らでもことは 足る世なりけり」
経済成長戦略が必要であるとしても、高度成長を期待しづらくなっている今日、こんな江戸のやせ我慢文化に学ぶことも多いのではないか。
幸い、11月21日に開館する渋谷区の文化総合センター大和田には12階にプラネタリウムがあり、屋上には天体観望スペースも設けられるようだ。天体というとややもすると「はやぶさ」のような科学的探索に関心が集まりがちだが、歴史を踏まえた文学的な側面も注目されることも必要だろう。そんな場にもなることを期待したい。
なお、10月26日(火)にも江戸の良さを見なおす会夜の部の会が松涛美術館に近い「パブリック松涛」で開催される。

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空から見た渋谷WEST(10-10-20)

松見坂交差点の駒場側に建設中の「アジールコフレ渋谷・神泉」のチラシに松見坂上空から撮影した航空写真が使われている。物件の位置を示すものだが、六本木ヒルズのかなたに東京湾が見えるというもので、眺めていると東京の広さに驚嘆するばかりだ。
写真だとその下半分が渋谷WESTのエリアとなる。20年前にはなかった建物が多いのだが、これから20年後はどうだろう。現在工事中の渋谷ヒカリエと南平台の超高層ビルの他に、渋谷駅に超高層ビルが3棟ほど並んでいる程度だろうか。
日本経済の成長が終わったのが20年前。1991年から2009年度の経済成長率の年平均は0.8%となっている。その間にも街の光景が変わるほどの建設工事は行なわれてきた。現在は景気対策も何が効くのかよく見えない様子だが、これからの20年の街並みにどのような夢を託すことができるのだろうか。
羽田空港、東京スカイツリーといった具合に東京ではいろいろな地域に話題の場所ができているが、渋谷WESTという地域にこだわっていても、地方の中核都市クラスの話題は見つかる。これからはエリアごとの集客競争になるといわれるが、渋谷エリアもそうした意識が必要であることは間違いない。

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松見坂交差点の道路工事(10-10-19)

松見坂交差点の道路工事がいつから始まったのか。山手通りが開通したのは1964年のようだが、その後どういう形で変化していったのか。中央環状新宿線の過去の記録によると、平成2年8月13日に都市計画の決定があり、変更を経て平成18年3月31日事業許可とある。それまでは山手通りの松見坂交差点は片側3車線だったのだろう。それが、開通当初から3車線だったのか、その後拡幅したのかについては付近の住民の記憶には必ずしもはっきりとはないことのようだ。
それはともかくとして、現在の松見坂交差点での工事の終了は平成25年8月31日との標記がある。ただしそれは地下のトンネル工事の話であって、歩道の整備は別なのだろう。富ヶ谷から東大裏までの歩道がケヤキ並木となって整備されるのは平成23年度。それからすると松見坂から菅刈陸橋までの歩道が整備されるのが平成25年度になればよいのだが、中央環状品川線の予算でということになるとどうなることか。また、東大裏から松見坂の間の山手通りにはケヤキ並木を作るスペースはない。
中央環状品川線の開通は平成25年度。山手通りの歩道整備は東京都の道路予算からも全区間一挙にということにはなるまい。山手通りの道路工事は用地買収から最終整備まで30年ということになってしまいそうだが、自動車交通のピークは過ぎているはず。これが終われば、もうこのあたりで道路の拡幅計画はない。

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てのひらの中のメグロ(10-10-18)

めぐろ観光まちづくり協会が『てのひらの中のメグロ』という小冊子を制作して配布をはじめている。目黒区内の36箇所を写真で紹介するものだが、それだけで目黒区の観光資源を見つけることができる。日本全国どこの自治体でもやっていることなのだろうが、渋谷区にはそうしたものはないようだ。
目黒区の場合はこうした冊子を作ることで、区内の魅力ある場所を知ることができ、そこを区内ないしは近隣から訪問するなどという効果を期待しているのだろう。遠い所からの観光客を想定するには無理がある。一方、渋谷区だと、区民に知ってもらう場所と、それこそ全世界からの観光客を期待する場所とに分かれてしまいそうだ。渋谷駅周辺、原宿、表参道、青山、代官山、恵比寿、初台、新宿駅南口などが対象となってしまうのだから。その中から渋谷駅周辺だけを切り離すことは、渋谷区という行政の立場としては難しいのかもしれない。かつてその役割は東急や西武が担っていたともいってもよさそうだ。
渋谷WESTのサイトの中では一応3年前に写真集を作っている。109周辺も加えて充実させていけば、インターネット上で渋谷駅西側地区のプロモーション写真集ができそうだ。
http://www.shibuya-west.com/1_0_album.html

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高校生のための金曜特別講座2010年度冬学期(10-10-17)

10月8日から冬学期がはじまった東大駒場キャンパスでの「高校生のための金曜特別講座」は、2002年から開講されていて、今年度の冬学期で16学期目となる。今学期の特徴は全部で13回の講義の中で、理系の分野が9回となっていることにある。しかもその演題は高校生がどう受け止めるのか興味深いものばかりだ。「未来材料:チタン・レアメタル」「視覚で復号する暗号画像」「包接化合物の世界」「真空から生まれる科学と技術」「1+1=0の世界での代数・幾何・応用」「パズルと相転移」「材料の強度と物性の原子レベルシュミレーション」というラインナップ。対象が高校生なのだからといって、高校レベルでの予備知識を想定しているわけでもないようで、にもかかわらず、こうした内容を理解してしまう生徒はいるようだ。
高校生でなくても聴講できるので、それぞれの分野に関心のある方にはよい機会となるだろうし、特に教育関係者には考えるヒントがいくつも見つかるのではないだろうか。
詳細はこちらから。
http://high-school.c.u-tokyo.ac.jp/lecture_time/2010w.html

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吉祥寺のリニューアル(10月16日)

今年の3月に閉店した伊勢丹吉祥寺店の跡に「吉祥寺コピス」が昨日オープンした。地上7階のA館と地上8階のB館からなり、地下にも売場があって床面積約3万3千平米のスペースに109店が入居している。「コピス吉祥寺」は三菱商事都市開発がディベロッパーとなって百貨店スペースをショッピングセンターにしたもの。子ども用品を扱う店の充実している点が特徴のようだ。
9月21日には吉祥寺駅ビルの「アトレ吉祥寺」がリニューアル・オープンし、全館で218店が出店している。中央線沿線では近年立川の商業施設が充実してきたが、吉祥寺でも新しい消費ニーズに対応した店作りができているのだろう。更に井の頭線の敷地でも現在京王吉祥寺駅ビルの建替え工事がはじまっていて、2013年度に開業予定となっている。
これら吉祥寺の新しい店舗と比較すると、渋谷は渋谷マークシティの約75店舗があるにしても、街全体としては2012年春の「渋谷ヒカリエ」の完成まで、買い物の街として期待できる要素は見当たらない。
井の頭線沿線住民の買い物は、渋谷ではなく、反対方向の吉祥寺にということになるのだろうか。

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神泉駅が最寄駅の街(10月15日)

井の頭線の神泉駅が最寄駅というところに住む人で、神泉駅を利用する人はごく少数だろう。駅がどこにあるのか知らない人も少なくないかもしれない。渋谷駅まで歩けるし、さもなければバスが便利だ。飲食店などでも、神泉駅で降りてという案内をする店は駅前の店くらいなのではないか。
とはいえ、このエリアの不動産の販売にあたっては、まず最寄駅として神泉駅が上げられる。神泉駅への道を日常的に使っている人は少なくとも、理解困難な神泉駅への道筋が示されることになる。
松見坂交差点横の駒場1丁目に今月下旬に発売になるという物件もそのひとつ。3月末の入居予定で8階建て総戸数17戸というものだ。神泉駅徒歩6分、渋谷駅徒歩11分とある。不動産の商売では駅からの距離が重要なのだろう。
そして「渋谷を日常シーンとする暮らし」として、松涛美術館、Bunkamura、文化村通り、まではよいとしても、旧山手通りの代官山方面や公園通り、代々木公園までの写真が紹介されている。近所の紹介というより、物件のイメージづくりなのだろう。
ターゲットにもよるのだろうが、もっと別のアプローチがあってもよさそうだ。例えば、渋谷駅の近くなのに、緑の多い静かな街並みだとか。神泉駅を最寄駅とする街には神泉町はもちろん、目黒区の青葉台4丁目の全域と駒場の一部が含まれる。そのエリアは渋谷イメージを外してこそ魅力があるというのが、住民などの感覚と承知している。

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大橋地区再開発ビル(10月14日)

大橋ジャンクションが開通したのは今年の3月28日。それで便利になったという人は周辺では誰もいないのだろうが、平成25年になると再開発ビルができることで、氷川台や駒場方面から246まで降りなくても氷川台からの歩道橋を通って買い物ができるようになることがある。2年以上先の話だが、駒場からの買い物ルートとして魅力がある。
この再開発ビル、(仮称)目黒区大橋再開発タワーレジデンスということで、住居部分についてのホームページが開設された。地上42階地下2階というのは既発表の通りで、住居部分以外に8区画あることが発表されている。区画がフロアーを意味するのかどうは確認していないが、店舗4区画、大型店舗1区画、事務所1区画、公益施設2区画とあるのを、区画をフロアーと読み替えると、5フロアーが店舗ということになる。屋上庭園につながる9階のフロアーが大橋図書館をはじめとする公益施設と過去の資料にあるが、公益施設2フロアーというのを目黒区の施設と理解すると、これもそんなにニーズがあるのかとも思う。ビル内ということで認可されるかどうかはともかく、保育園があってもよいのかも知れないし必要になりそうだ。1階から9階までで8区画というのは、1・2階をまとめて大型店舗用に1区画にしたのかといった妄想が働いてしまう。いずれにしても水面下で交渉中なのだろう。
住居部分についての販売は平成23年春からということなのだが、総戸数689戸で、内一般分譲が491戸、非分譲住戸が198戸となっているから大規模だ。既に完成している27階建てのプリズムタワーの総戸数が219戸、住友不動産の33階建てラ・トゥール青葉台が121戸だから、その規模の大きさにはため息が出るばかりというところか。
仮に1戸に3人が住むとすると2000人の住民が移り住むことになる。246の反対側の大橋2丁目の全人口は3800人、駒場1丁目が3700人と比較すると感じがつかめる。松涛だと1丁目と2丁目を合計しても2500人なのだ。
目黒区最大のタワーレジデンスとあるが、絶対高度規制の関係で目黒区最後のタワーレジデンスということにもなるはずだ。

http://www.meguro-air.com/?banner_id=y0062296

後注:その後ホームページの更新があり、6階がレジデンス用のラウンジ、集合所、ゲストルームなど、1階がエントランスホールであることが示されている。3階がコミュニティーラウンジ・カフェコーナーとあるが、1フロアーを占めるとは考えにくい。2階は大型店舗、9階が大橋図書館、北部地区サービス事務所、包括支援センターとあるので、4~5階、7~8階が店舗になるのか、事務所がどこに入るのかなどは弾力的なのだろう。(10月16日)

地下の部分の建設が進んでいる今日の工事現場
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渋谷から大橋にかけての食料品店(10月13日)

渋谷で生活する場合、日々の食料品をどこで買うのかということが重要であることはいうまでもない。どのような食事をするのかということにもよるが、たとえば、一切料理をせず、調理されたものだけで生活することはできるし、そういう食事の仕方もあるのだろう。極端にいえば、ナチュラルローソンだけで暮らすというのもおもしろそうではある。もちろん、フードショーに行けば惣菜の種類は多く、外食でしのぐということもあるうだろう。
料理を簡単にするにしても買い物が大変だということはある。買い置きが多くなると賞味期限を逸するから、いろいろ食べようと思うとこまめに買い物に行かなくてはならない。
そんな立場から渋谷から大橋にかけての食料品店で買い物をしてみるといろいろなことが分かる。あくまでも一人分の料理を作るという立場での感想だ。
地理的な事情でどこに行くのかが決まるというのが実情なのだろうが、渋谷市場、東急フードショウ、東急本店紀伊国屋、神泉マルエツ、大橋の丸正とボンヴィサージュ、ちょっと離れて青葉台のドンキホーテが対象となるだろう。
渋谷市場は大家族や業務用にはよいのだろうが、一人分の買い物をする雰囲気ではない。東急東横店のフードショーは混んでいて落着かない。東急本店の紀伊国屋は高級品が多いが買い物はしやすく、特に輸入食品が充実している。神泉仲通りのマルエツは一人住まいの人が料理することを想定しているようで便利だが、品揃えは限られる。大橋の丸正は典型的な食品スーパーとはいえ、品揃えが必なずしも充実しているとは言いがたい。ボンヴィサージュは丸正より狭い分買いやすいところもある。ドンキホーテは輸入品にお買い得品が多い、といったところか。
値段は一概にはいえない。紀伊国屋には高級イメージがあるが、一人分であれば割高感はない。どこで買うかより、何を買うかの方が経済という意味では重要なのではないか。どこで何を買えば得かを学ぶという楽しみは、大型スーパーのある街では味わえない。

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松涛町会の防災倉庫(10月12日)

防災倉庫は各町会の管理の下に各地域にあるのだが、その存在を意識している人は限られるし、ましてやその鍵を誰がもっているのかを知る人が近所に5人いるとは考えにくい。別に非公開というわけではないはずで、関心をもっている人がいないだけだ。
山手通りの松涛2丁目交差点から東大の炊事門方面と東大前商店街方面へ行く道が分かれるところに渋谷区松涛町会の防災倉庫がある。渋谷区と目黒区の境界線上といってもよい場所だ。渋谷区といっても道の南側は神泉町。松涛の住民で山手通り渋谷寄りの人たちはもちろん、駒場側の人でもこの防災倉庫に関心のある人は限られるだろう。それでも、このスペースそのものが防災機能をもっているといえなくもない。
一方、ここを通って駒場に入る住民は多いので、この倉庫を知っている人は少なくない。炊事門前に新しい駒場町会の防災倉庫ができたのはつい最近のこと。
いずれにしても、防災倉庫に何を期待するのか、すべての住民が関心をもってよいはずだ。10月24日の駒場小学校での防災訓練は目黒区外からの参加も歓迎している。震災が発生した場合には、行政による安否確認などのため、区界を意識して行動することも大切とはいえ、周辺の様子も知っておくことも意義がありそうだ。

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猿楽祭と代官山プロジェクト(10月11日)

10日と11日は代官山ヒルサイドテラスで「代官山フェスティバル2010猿楽祭」が開催されていた。ヒルサイドテラスを構成する各店舗と、エジプト大使館、デンマーク大使館など、近隣の出展者に加え、山形県朝日町、千葉県市原市なども農産物の即売で参加していた。
この猿楽祭は主催が代官山フェスティバル実行委員会で、渋谷区などの協賛はない。ヒルサイドテラスの私的なお祭りなのだが、それだけに洗練度は抜群といってよいだろう。
そのすぐ隣、夏にはひまわりガーデンをやっていた土地に、建築計画のお知らせがでている。用途は店舗・住宅で、建築面積795.28㎡、敷地面積1501.97㎡、地上3階、高さ12m、工事期間が平成22年12月25日~23年7月31日という内容である。
建築計画には書かれていないが、ツタヤなどを展開するカルチャー・コンビニアンス・クラブ社が、代官山プロジェクトとしてこの場所を使うと発表している。「代官山、旧山手通り沿いに、人々を迎えるウェルカムの象徴としてのカフェ、本、音楽、映画を中心とした今触れるべき文化のアーカイブ、豊かなライフスタイルを提案するショップが並ぶ健やかで深い大人文化の森が誕生します」ということだ。
10月17日(日)にはここで「ピース・オブ・ホーム」というイベントが開催される。オランダでホームレス・プロジェクトなどを手がけるアーティストのTomoko Take さんとホームレスを支援するビッグイシューが行なうとされる。ヒルサイドテラスのコンセプトと調和するような展開がされることになるのだろう。

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松涛・神泉町・円山町と栄通り(10月10日)

文化村通りから山手通りに抜ける栄通りの南側は円山町と神泉町、北側は松涛となる。栄通りはもう20年近く道路拡張のために、通りの美観が完全にといってよいほど損なわれていた。
松涛は道幅の広い高級住宅地、神泉町は道幅は狭いが静かな住宅地、円山町は丘の上にあって花街のなごりを残すホテル街、といったイメージなのだが、この栄通りはそうしたそれぞれの町の特徴から離れて一つの通りとしてある。だから通りが整備された暁には、3つの町会に分断された栄通りを一元的に管理する体制が必要になってくるのではないか。目黒区と品川区にまたがる権之助坂商店街があるくらいだから、同じ渋谷区の中でそうした体制をつくるのはそれほど困難ではないはず。渋谷区で通りに沿ってまちづくりをしているところとしては、表参道、竹下通り、青山通り、旧山手通の猿楽町などが思いつく。しかも通りの真ん中に大向区民総合施設が来年早々開館するのだから、そこに沿道の地権者や事業者などが集まればよいのだ。
まず栄通りの愛称づくりからということになるだろうか。スペイン坂、オルガン坂、ファイアーストリートなど、渋谷ではそんな事例に事欠かない。

松涛公園への道と分かれる栄通りの中心
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国勢調査とインターネット(10月9日)

国勢調査の提出期限は6日だったそうだが、集計結果のうち一番早いのが人口と世帯数の速報値で、来年の1~2月に公表予定とか。
今回の国勢調査では、東京都でインターネットでの回答も可能になったことが画期的である。そしてその回答率がどうだったかということは、日本でのインターネットの利用実態を把握する上での基礎資料ともなり得るだろう。それはサンプル調査ではない初めての利用実態調査となるのだろうか。
国勢調査にインターネットで回答する人たちは、仕事や日常生活で電子メールを利用する程度の人たち以上にインターネットに親しんでいる人たちであり、その比率は行政でのインターネットの利用促進のための基礎資料になる。また渋谷区と目黒区でのネット回答比率の差があるのか否か、年齢別にはどうなのか、など興味深いことは多い。その比率を予想しあうネット上の場もどこかにあった。そこで5%と見たのは控え目すぎであればよいが。いずれにせよ、インターネット関連企業にとっては、そのデータの重要性ははかり知れない。だから、統計局のホームページで発表されている国勢調査の「集計体系」には含まれていない、東京都での実験結果について、いつどのような形で公表されるのか、気になるところだ。初めてのことだし、どのような集計にするかも試行錯誤になるのだろうか。

国勢調査でインターネットを利用しないまでも、電子メールを利用する人が高齢者の間でも増えている一方、今もってインターネットに全く無縁の人たちも少なくない。ご本人たちは電話もあるし、ファックスもある、ということで、全く不便を感じないわけだが、そういう人たちに連絡しなくてはならない立場の人は大変だ。無論長年そうしてきたわけだから、従来どおりでよいではないか、とのことで、公的機関などもインターネットなしを前提に運営しているのだが、ボランティア活動だと連絡しにくい人には連絡しない、ということになってしまう。しかし、町会活動などの場合は使えない人を排除していては成り立たない。そこで、連絡するのが大変だからインターネットを覚えてくれよ、という話にもなる。しかし、部分的とはいえ、インターネットで連絡しあう町会の方がめずらしいのかもしれない。
そう考えると、「インターネットが使えないことが不利益にならない社会を目指せ」というのが、高齢者が後援会の多数派である大半の議員の立場かと危惧するのだ。

追記:9日の東京新聞に、都内全世帯の7.8%がインターネットで回答したと総務省が発表した旨あり、総務省は目標を5%としていたことも書かれていた。(10月10日)

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栄通りの工事と通り名の改称(10月8日)

Bunkamuraの前の松涛郵便局交差点で文化村通りが終わり、その先が栄通りになるのだろう。道路の拡張工事が始まる前の栄通りのことは知らないが、その昔、幡ヶ谷方面へのバスが走っていたこともあるようだ。駒場通りとか農大通りと呼ばれていたという記録もある。
ここは、道路の拡張工事が始まってから10年以上もの間、工事現場を歩いているような通りとなっている。その拡張工事も来年度にはいよいよ最後の段階に入るようだ。それに先立ち、渋谷区の大向地区総合施設が2011年始めに完成する。栄通りの入り口にあたる松涛郵便局交差点前にあるビルも改装がはじまり、新しいテナントが入ることになる。栄通りの顔とも言えるビルにしてもらいたいものだ。
一方、山手通りに出る所では、デンソーのビルが新築工事中だ。栄通りの坂道は松涛と神泉町という住宅地にあり、そこに小さな個性的な飲食店が点在する。工事が完成すればおしゃれな道になる。
だから、松涛美術館への道ということから、美術館通りという名前にするのもよいのかも知れない。あるいは、昔の農大通りを復活させて東大通りにすることも考えられる。農大とは駒場にあった東大農学部の前身であり、栄通りの終点のバス停名は「東大前」なのだ。
いずれにしても、栄通りというどこにでもあるような名前の変更も検討して欲しい。

松涛郵便局交差点のビルが改装中
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山手通りのデンソービル
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再開発が進む渋谷駅の南(10月7日)

渋谷駅の南方向に代官山駅がある。その中間でJRの線路と旧山手通りの中間にあたる場所には、公団うぐいす団地とエバーグリーン・パークホームがあった。渋谷と代官山の中間といっても、両者の一般的なイメージからは遠く離れた普通の地味な住宅地であることは今も変わらない。
そんな場所に今月、住友不動産の高級賃貸マンション、ラ・トゥール代官山が完成し入居が始まる。地上7階で全139戸の面積は122㎡~500㎡と広く、賃料は月額97万円~531万円。駐車場も月額8万円となっている。昨年9月から入居がはじまったラ・トゥール青葉台が超高層で21階から33階まで、総戸数121戸、1戸当たり55㎡~281㎡で賃料は月額29万円~200万円という内容と較べてもその高級さがうかがえる。
そのすぐ隣の旧公団うぐいす団地の跡地が、同じく地上7階のセンチュリー・フォレストとして、平成23年11月の入居予定で工事中だ。こちらは賃貸ではなく販売物件となる。鹿島建設によるもので、総戸数244戸、1戸あたりの面積は52㎡~166㎡となっている。
大規模な非高層高級集合住宅地となるが、周辺は建物の高度が12メートルに規制されていて、小規模な高級集合住宅の建設が進んでいる。このあたりの街全体の高級化が進みそうだが、どんなことになるのか、2年後のこのエリアの姿が想像しづらくなってきた。

ラ・トゥール代官山 正面の反対側にあたる西側から
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工事中のセンチュリー・フォレスト
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駒場の避難訓練(10月6日)

駒場の避難訓練が10月24日に行なわれる。スケジュールは会場や協力団体などとの日程調整もしながら決定し、その具体案が煮詰められて今日その案が内示された。
会場の駒場小学校の体育館と校庭で行なわれる内容は、AED操作、救急救命、ロープ結び、三角巾の使用、避難所運営、初期消火、D級ポンプ放水、簡易トイレ組み立て、消防自動車見学、煙ハウス体験、アルファ米炊飯、と盛りだくさん。防災倉庫にある備品も展示する。
課題はどれだけ多くの人に参加してもらえるかということになる。大災害が起きた場合、訓練どおりにはならないのではないかとの疑問があるらしい。そのために参加する意義を認めないとの声もあるようだ。大災害が起きた場合、町会で実施する訓練がそのまま役立つことは100%近くないだろう。しかし訓練をしていないと応用ができない。いざというときのために、町会役員の顔を覚えておくことも有効だろう。駒場は渋谷の繁華街から難民が押し寄せる可能性もあるが、そこまえ考えてのシミュレーションは不可能に近い。秩序を維持することが最重要課題であり、そのために地域社会の果たしうる役割は大きい。訓練の知識がそういう中で役立つということになるはず。
駒場の避難訓練は近隣住民の参加も期待している。駒場町内の掲示板と回覧板でお知らせしている内容は以下の通りだ。
http://www.shibuya-west.com/bousai/bosai101001.pdf

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昭和40年代の渋谷写真展(10月5日)

渋谷マークシティの道玄坂上側から入ってすぐ右側にある「クリエーションスクエアしぶや」は、目立たないのでここを通っている人たちもあまり意識しないようだ。マークシティのホームページにも掲載されていない。このスペースはマークシティを建設したときに、公共スペースとして渋谷区に提供されたもので、高層マンションの横にある小公園と同じ趣旨のものらしい。渋谷サービス公社が運営していて、1~2ヶ月ごとに展示物を入れ替えている。
10月5日から11月14日までは「昭和40年代の渋谷写真展」と題して、昭和40年代の渋谷駅周辺の写真を10数点展示している。併せて当事をしのばせるものも置いてあり、ビートルズの曲を静かに流していた。
とはいえ、それほど広くないスペースの入口に近い半分は常設展示といってもよいハチ公関係のもの。そのせいか、中には受付の人がいるだけで、見学者は他になく1日何人見学するのだろうかというもの。渋谷といえばハチ公ということでよいのかとも思うのだが、それを疑問視する声もないのだろう。同様に目黒といえばサンマということで、「となりのサンマ祭り」を恵比寿でやったりもしているのだが、目黒区の若い商店主たちからは、もうサンマイメージはやめようとの声を聞いたこともある。渋谷の人たちは、ハチ公の街渋谷、ということでよいのなのだろうか。
「クリエーションスクエアしぶや」は、せっかくの場所が有効利用されていない、との印象をもたれかねないが、有効利用しようとすれば金がかかるということからか、最適な利用法が見つかるまでこのような形で利用しているということが賢明といえなくもない。

クリエーションスクエアしぶやの外観
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現在109のあるところ
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センター街方面 歩道に屋根がある
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文化村通り
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道玄坂上の渋谷三業通りの表示は神泉仲通り入り口
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劇場の街渋谷(10月4日)

「文化総合センター大和田」がいよいよ11月にオープンする。場所はセルリアンタワーの裏。12月からは、その中の「さくらホール」(735席)と「伝承ホール」(345席)の利用が始まり、更に2012年春には渋谷駅東口に建設中の「渋谷ヒカリエ」に、ミュージカルの劇場「東急シアターオーブ」(約2000席)がオープンする予定になっている。
現在渋谷の劇場には、オーチャードホール(2150席)、シアターコクーン(747席)、PARCO劇場(458席)、観世能楽堂(552席)、セルリアンタワー能楽堂(201席)、NHKホール(3601席)、CCレモンホール(2084席)などがあり、既に劇場やコンサートホールが集まる街なのだが、その全体像を紹介するPR誌のようなものはない。ホームページの「渋谷文化プロジェクト」の中で施設として紹介されているのは、映画28件、音楽30件、ステージ9件となっている。合計で67件にもなる。
渋谷文化プロジェクトは東急が運営しているものであり、渋谷区がこの事実をどう評価しているのかは、渋谷区のホームページからはうかがえないが、これだけの数の劇場系施設が集積している街は他にあるだろうか。
「文化総合センター大和田」の目的が「区民文化の向上を図り、区民福祉の増進に寄与することを目的とし、文化、教育、健康、福祉等の広範な分野における区民活動の拠点として多様な文化活動の発表、鑑賞、参加の場を提供していきます。」というのでは、せっかくの渋谷らしさを消してしまいそうだ。

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2010年の「こまばのまつり」(10月3日)

心配された雨も降らず、好天に恵まれたおだやかなお祭り日和。恒例のこまばのまつりが駒場野公園で開催された。さまざまな地域団体が独自の企画で参加しているが、幼稚園から小学生低学年向きの企画が盛りだくさんということで、特に子どもたちにとって素晴らしい催しといえよう。
明治の初期に駒場農学校が開校したときに、現在の前橋市富士見町で農業に従事していた船津伝次平が農学校の教官として駒場に実験農場を開いた縁から、駒場と富士見町との交流が行なわれている。そのため、富士見町からの参加者も多く、人気のある野菜の即売や国定忠治の舞などの披露もしている。そして駒場農学校当時の田んぼが残され、現在も稲穂を見ることができる。しかし、このケルネル田んぼも、淡島通りに面した新しい平坦な公園も、駒場住民の意思と粘り強い行政との交渉の結果、現在の姿になっていることはあまり知られていないことだろう。文字通り地域主権者意識の賜物なのだ。
公式広報は11月に入ってから「駒場野」という駒場住区住民会議の広報誌で行なわれるはず。このブログは主催者には無断で書いている。記者クラブメディアによる発表と、フリーのジャーナリストや政治家によるツイッターでのつぶやきのような関係ともいえそうだ。
今年は第29回で来年は30回。実行委員会にはプレッシャーがかかるかも知れない、などと非公式なブログはのんきなことをコメントするが、主催者の皆様は大変な時間を費やしており、敬意を表さなくてはならない。

拡張公園の入り口
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東大駒場祭のマスコットが乱入?
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国定忠治の演技
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かかしコンクールの会場
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ケルネル田んぼに並ぶかかし
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お寺の役割(10月2日)

現在は明治維新以来の改革の時期にあると政府はいう。でも改革を自分自身の問題として意識している一般の人たちや自治体の行政の人たちがどれだけいるのか。改革などめんどうなことはしてほしくないという人たちの方が圧倒的のはず。総論賛成各論反対ということもあるのだろう。それでも経済情勢などの変化により、これまでの仕組みの見直しが必要になっていると感じていることまでは否定できない。
そこで明治維新以来の改革ということであれば、明治維新そのものを見直さなくてはならない。当然教育もその中に含まれる。坂本竜馬をはじめ、明治維新を成し遂げた人たちはどのような教育を受けていたのか。いうまでもなく江戸時代の教育によるものだ。その内容は儒学であり仏教であった。しかし明治維新を達成すると、それが文明開化と共に自ら受けた教育をほとんど完全にといってよいほど否定してしまった。その結果が太平洋戦争になったという人もいる。戦後の教育も、その骨格は明治の教育を明治政府の官僚がアメリカの意向を踏まえてモデルチェンジをした程度のものではないのか。
その是非はともかく、儒学と仏教を封建時代の遺物として見るのではなく、東アジア文化の共通の基盤として見直す時期に来ているともいえそうだ。経済大国、軍事大国となった中国との対話に中国共産党がかつて否定した儒教をもちだすことができるのかどうかは知らないが、日本文化の根底にある中国の思想を理解しておくことの意義は少なくない。
仏教も中国から伝来したものであるが、禅を世界に伝えているのが日本人僧侶であるように、日本の仏教界の世界への貢献には少なからぬものがあるようだ。
その仏教界も日常生活では葬式仏教といわれるように、葬式の時に僧侶がお経を読み話をするという程度でしか多くの人には接点がない。そのお経の意味も理解できない人がほとんどのようでもある。
そんな中、渋谷では日蓮宗の乗泉寺で誰もが参詣し聴聞することができる。「ゲゲゲの女房」で人気の出た深大寺でも、僧侶の法話をいつでも気軽に聞くことができる。仏教も日常の生活の中で見直さなくてはならない日本の伝統文化なのではないか。
かつては寺子屋が学校の役割を果たしていた。その役割も見直していきたいものである。

法話の聞ける深大寺の大師堂
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酒屋へ3里(10月1日)

旧山手通りが渋目陸橋の下に入るところにレストラン喫茶フレンズがあり、その前には石像と石碑が置かれている。何故そこにあるのかはわからないのだが、石碑に書かれた文字、「酒屋へ三里とうふ屋へ二里」というのは小唄にあることばだそうだ。
小唄というのは三味線に合わせて歌う邦楽なのだが、長唄、端唄、新内、常盤津とどう違うのか、なかなか難しい。料亭で芸者が唄うのを聞くというもので、演奏会というものはめずらしいのだろう。たまたま今日は「各派名流小唄鑑賞会」というのが三越劇場であったので、聞いてきた。受け取ったプログラムには演奏される曲目の歌詞が書いてある。「迷い迷った四十路の恋は 他人が妬くほど燃えもせず ちょっぴり甘くて 渋い味」とか「三千世界のからすをしめて 主と朝寝がチョイトしてみたい」など、なかなか目にする機会のない歌詞なのだが、粋なものだ。
ところで「酒屋へ三里とうふ屋へ二里」を検索してみると、「ほととぎす自由自在に聞く里は酒屋へ三里豆腐屋へ二里」という短歌がみつかる。それだけ辺鄙なところでないと風流な生活はできないということか。
喫茶フレンズのある場所だと、コンビニまで300メートル、食品スーパーまで300メートルということだから辺鄙とはいえないが、商店街の賑わいとは縁遠い。

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