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新・渋谷案内(3月26日)

「ランブリングストリートで映画&音楽を楽しんだあとは、語りつがれる街の伝統を肴に美味しい料理とお酒を味わってみてください」と書かれた「新・渋谷案内」が配布された。映画館ユーロスペースで先週土曜日から今日までの1週間開催されていたイベント「百軒店・シネマウィーク」のために用意されたのだろう。百軒店の地図をベースとして、43軒の飲食店の紹介に加えて23軒のバーやクラブの名前が出ている。これを見てあちこちの店を散策する人が出てくればよいのだが、それぞれがどんな店なのかを把握するには1年はかかりそうだ。ユーロスペースの常連でもないとこの地図の価値は分からないのではとも懸念する。ラブホテルに囲まれた百軒店の外観から、これだけの由緒のある店があるとは想像もしにくいし、ある意味では、東京の文化遺跡を発掘するような作業になるともいえる。
渋谷初の劇場「聚楽座」が大正13年にできて、こけら落としの公演には水谷八重子や市川猿之助が出演した。渋谷の映画街としてテアトル系の映画館3つあった。「道頓堀劇場」はコント赤信号などの若手芸人を数多く輩出した。ジャズ喫茶「ブラックホーク」「DIG」「ありんこ」「スイング」「ブルーノート」などがあった。ロック喫茶の「BYG」は数多くのミュージシャンに愛されてきた。「名曲喫茶ライオン」は東京遺産といった具合に紹介されている。飲食店の一行での紹介で、その店を想像することは難しいが、何の店なのかは分かる。それぞれの店を紹介したら一冊の本になってしまうだろうが、飲食店を紹介している本や雑誌の影響力と、その店の価値は別である。
「音楽・映画とお酒の街」ランブリングストリート&百軒店が「新・渋谷」として愛されるようになれば、文化はようやく成熟してきたといえるのだろう。新宿ゴールデン街が復活したように、渋谷百軒店を愛する人たちが集まってくることを期待しよう。

100326


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