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事業仕分けの報道(11月14日)

事業仕分けはインターネットで中継されているので、その模様は記者と同様に傍聴することができる。新聞記者は限られた紙面スペースの中でどう書くかが、記者の力量であり、その会社の方針でもあるのだろうが、記者クラブでの取材対象者の意見に配慮しているようにもうかがえる。反権力が報道の立場であるとすれば、行政刷新会議の攻撃から防戦する役所に味方するということになるのか。
昨日見ていて分かりやすかったのが「日本科学未来館」についてのやりとり。防戦する側に登場した毛利さんが、評価者からの組織の問題についての指摘に同意してしまった。「それは今はじめてここで言われたことですか?」との会議を進行する議員からの質問に対して、「2年前に意見書を出しています」との答え。文部科学省の立場はともかく、毛利館長の考えは仕分け担当の評価者に支持されるという結果だった。間髪をいれずにその結果を以下のようにインターネットで発表している。

行政刷新会議ワーキンググループ「事業仕分け」の結果について
11月13日に開催された政府の行政刷新会議ワーキンググループ「事業仕分け」の結果、日本科学未来館は「予算の縮減努力をおこなう。条件として、運営業務を担っている科学技術広報財団を見直す。」ということになりました。これは、科学技術広報財団自体に問題があるのではなく、日本科学未来館の中の二重構造自体に問題があるということです。これを期に、一体的な組織として活動できるよう努力してまいります。
日本科学未来館 館長 毛利衛
http://www.miraikan.jst.go.jp/info/091113213959.html
一方、この件を取り上げている今朝の新聞記事では以下の書き方になっている。

慢性的な赤字運営の「日本科学未来館」(東京)も取り上げられた。宇宙飛行士の毛利衛館長が「経営努力で入場者数は増えている」などと訴え、23億円の概算要求に理解を求めたが、仕分け人はコスト削減の余地があるとして予算縮減と財団法人の運営の見直しを求める結論を出した。(朝日新聞)
「科学技術への理解増進を否定するのでしょうか」。日本科学未来館(東京・青海)の館長を務める元宇宙飛行士の毛利衛さんが口調を強めた。
 同館も仕分け対象になり、毛利さん自ら仕分け人と対峙(たいじ)した。だが、判定は「予算削減」。毛利さんは、組織改革の必要性などを主張できたことに「プラスに考えていきたい」などと語った。(東京新聞)
新聞記事の印象とは違い、組織改革という毛利さんの希望が実現する方向になったことは喜ぶとしても、犠牲者のない改革はありえないしその立場の人たちの抵抗は避けられない。
http://twitter.com/#search?q=%23shiwake3

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