« 2009年6月 | トップページ | 2009年8月 »

2009年7月

イスラム文化を感じる街(7月30日)

来年3月に大橋ジャンクションで首都高につながる予定の中央環状新宿線、富ヶ谷出入り口のところに変化があるのではないかと期待して見にいったところ、外からは半年前と何も変わらない状態だった。東大裏からずっと工事中の殺風景な眺めが続くばかり。ところが、富ヶ谷交差点に出て井の頭通りを代々木上原方面に向かうと、来年には山手通りが渋目陸橋までこんな感じに整備されるのだろうと期待させてくれるような道路を見ることになる。しばらく歩き小田急線のガードをくぐるとモスクの尖塔が見える。そこが東京ジャーミー とよばれるイスラム寺院だ。1917年のロシア革命により、ソ連から亡命してきた現在のカザフ共和国系トルコ人が代々木上原に住んだそうで、そのため1938年にここにモスクが建てられた。それが老朽化したため2000年に建て替えられたのが現在のモスクだ。モスクはトルコ語でジャーミーと呼ばれるので東京ジャーミーという名称になっている。神戸モスクと並び日本を代表するモスクとはいえ、1935年建造の建物が空襲と震災を経てもそのまま残っている神戸モスクほどの観光スポットにはなっていないようだ。
異教徒である日本人も中の見学は自由で、異国の雰囲気を楽しむことができる。考えてみると、近隣諸国とインドシナ・インド以外のアジアの大半はイスラム教の国だ。イスラムというと最近では、イスラム過激派のテロリストを連想しがちなのだが、もっとその文化的背景を理解することが必要なのだろう。
イスラム教国ではすぐ近くにアフガニスタン大使館があり、神宮前のトルコ大使館、旧山手通り沿いのエジプト大使館とマレーシア大使館も近い。イスラム教国から来ている外交官などの社交の場としても利用されているのだろうか。
松涛2丁目交差点のセントラル病院そばに新しく開店した、ファラフェルなどのベジタリアンの食事ができる店は、イスラム圏の街角にある飲食店の雰囲気もかもし出す。現在大使館限定で入居者を募集中の都知事公館跡の建物がイスラムの国の大使館になる可能性もあり、山手通りが整備されると、東京ジャーミーから代官山まで、ニュージーランド、モンゴル、デンマークといった非イスラム教国の大使館関係者も含め、国際色豊かな街並みを感じさせるようにもなりそうだ。


090731_2

090731_3

090731_1

| | コメント (0)

大橋ジャンクションを報道陣に公開(7月30日)

首都高速道路大橋ジャンクションの内部が報道陣に公開されたと報道されている。公開されたことがニュースになるようだ。航空写真ならいつでも撮れるだろうし、トンネルの写真に特色は感じられない。
地下36メートルから地上35メートルまで、20階建て程度のビルに相当する約70メートルの高低差を、1周400メートルの長さを2周して移動することになるということが報道のポイントのよう。そして完成すると首都高の混雑が緩和されるということ。
テキストより映像で見た方がわかりやすいから、TBSの映像が掲載されところにリンクをはる。
http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/local/local_transportation/?1248941797
地元住民には先月だったか公開されていて、見学のお誘いもあったのだがその機会は逸していた。内部より外観の方がおもしろいと考えているからだ。その外観も航空写真でないと絵にならないので、ちょっと変わった写真を紹介する。覆いをかける前の様子と、246の上で空を覆うになった首都高との接続部分だ。


090730_1

090730_2

来年3月に予定されている大橋ジャンクションの完成で気がかりなのは、箱根行きの小田急の高速バスが新宿から中央環状線に入り、大橋ジャンクションで首都高に入ってしまうのではないかということ。そうなると、大橋のバス停から新宿-箱根線が利用できなる。大橋のバス停利用者の都合よりスピードアップとダイヤの正確さの方が大事だ、ということになるのだろうが、箱根への入り口を新宿だけとするのではなく渋谷にも残してほしい。百軒店の富士講から、大橋の氷川神社を経て大山街道を通って大山阿夫利神社詣をすることが江戸時代には盛んだったとされるが、このバスがあれば東名伊勢原で降りて大山詣ができるのだから。

※大橋ジャンクションのTBSニュースの映像は一瞬だけYahooで見れたようです。(7月31日)
※報道陣に公開されるとこういう記事は書けないのでしょうか?(8月22日)
http://shibuya246.com/2009/08/22/ohashi-junction-chuo-kanjo-sen/?utm_campaign=BackType&utm_medium=bt.io-twitter&utm_source=twitter.com&utm_content=backtype-tweetcount

| | コメント (0)

衆議院議員選挙との同日防災訓練(7月29日)

目黒区では8月30日の衆議院議員選挙の日に、投票所となる目黒一中で防災訓練を行うことになった。7月13日に、解散・総選挙のスケジュールが報道されたのを受け、防災訓練の実施関係者は日程の見直しなどの対応で大変なことだろうと書き、22日には相模原市が防災訓練の日程変更を決めたことを紹介した。その後、22日夜の防災訓練実施関係者への説明会で、目黒区では8月30日に予定通り目黒一中で防災訓練を行う旨が伝えられていた。
そんな中、22日のエントリーに対するコメントを目黒区議会のおのせ区議からいただいた。コメントでは埋没してしまうし、重要なご指摘なので、全文を掲載させていただく。

「まず私の私見では、国政選挙の投票日と防災訓練は当然同一にするべきではないという考え方です。
まず第一に、国民主権の根幹を成す選挙は公平に実施されなければなりません。あまり知られていませんが、投票所には投票行為と投票箱の安全の為に拳銃携帯の警察官がいます。それほどまでに 選挙の投票行為は重要であり、少しの狂いや妨害は許されません。
まして今回の防災訓練の開催場所は投票所に指定されている第一中学校です。
二つ目に、この防災訓練の中心となる 町会組織には、選挙の開票場責任者等が多く重複すると言う点です。通常指導役として参加する方々の参加が不可能になります。
三つ目に 総合防災訓練を実施しても、騒音振動防止の為に実際の訓練内容の3分の2を取りやめにしなければならないと言う事です。これでは余り意味がありません。
今回それでも実施しなければならないわけには①予備日を設定していなかった事②学校行事として第一中学校の生徒が全員参加決定している事情からです。
どのような事情があれ、このような決定は議会で議論されるべきで、我が会派からこの問題に事情説明を求め、議会運営委員会で説明を受けました。
実施するにしても、実際は実施されるべきでない事、実施しなければならない事情の説明は行われてしかるべきではないでしょうか?」

事情を教示いただいたことにまず感謝。
十分な事情説明がないと納得できない人が多いはずだが、一方、決まった以上は具体的にどういうやり方がよいのか、知恵を出さなくてはならない。「なんで選挙の時にやるの?」という当然予想される質問に対する答えも必要だ。「こまば防災だより」の編集部にも伝えよう。

| | コメント (0)

松涛美術館に江戸の幟旗(7月28日)

松涛美術館で「江戸の幟旗(のぼりばた)庶民の願い・絵師の技」という展示会が今日から始まった。渋谷区公式ホームページでは以下のような紹介がされている。
「端午の節句や神社の祭りなどで、飾りとして立てられた幟旗は、浮世絵や絵馬などと並んで、江戸時代の庶民的な絵画の代表格でした。江戸時代の庶民にとって、村の鎮守の祭りに立派な幟旗を揚げることは大きな誇りであったため、幟旗には勇壮な武者などを主題とする豪華な絵が描かれ、有名な書家に頼んだ立派な書が染め出されました。人々の素朴な願いの結晶である幟旗は、江戸庶民文化の豊かさを表すものでもありました。本展は近世の幟旗の豊かな世界を再現し、これまで本格的な絵画史研究の対象となりづらかった幟旗の絵画表現の質の高さを見直そうとするものです。」
庶民文化というのは貴族文化に対するものなのだろうが、浮世絵をはじめとする江戸時代の庶民文化はすばらしいもので、その勢いが伝わってくるような展示となっている。
今Bunkamuraでは30日までコクーン歌舞伎をやっていて、現代の幟旗が並んでいるが、そんな幟旗の並ぶ風景は余り見なくなった。会期は9月13日までで、8月は月曜のみ休館だ。展示室での写真撮影は禁止だといわれたので、美術館の外観のみを掲載する。


090728

| | コメント (0)

ファラフェルの店(7月27日)

中近東で生まれたファーストフードで、欧米では人気があるというファラフェルを提供する店が渋目陸橋の下に誕生した。とはいえ、ファラフェルという名前を知ったのは今日がはじめて。松涛2丁目交差点のセントラル病院の分院前から松見坂交差点に向かう山手通り沿いの人通りの少ない場所に何か月も前から準備していたのが、先週木曜日にようやく開店したのだそうだ。営業時間はとりあえず、昼から夜9時までとのこと。今のところ看板もなく、店の名前は店内に小さく書いてあるだけだ。テイクアウトが主体だそうで椅子は3つしかない。実にさりげないインテリアだ。メニューを見てもどんな味なのか見当のつかないものばかり。コーヒーもこれからの課題だとか。
昼食後で満腹ではあったがミントティーを試した後、ファラフェルのハーフサイズを食べてみた。野菜をアラブのパンでくるんだもので、肉や乳製品を使っていないという。上質な自然の味といってよい。値段はファラフェルのハーフサイズで680円だからファーストフードとしては高級ということになるが、それだけの価値はある。ミントの葉がたっぷり入ったミントティーもかわいい。
海外で人気があって日本では知られていない料理というのはまだ数々あるのだろうが、健康志向の中、ベジタリアンのためのファラフェルはこれから東京でも流行しそうだ。


090727_1

090727_2

090727_3

090727_4

| | コメント (0)

手作りパンのかどや(7月26日)

東大前商店街の郵便局の向かいにある「かどや」は手作りパンと日用雑貨で古くから親しまれている店だ。この6月からはブログで広く商品の紹介をするようになっている。毎週木曜日と土曜日がドラえもんパンの日、月曜日と水曜日がアンパンマンパンの日だということもわかる。コンビニの弁当が品切れにならないようにしていることが話題になったが、ここはそんなことはないので、夕方になるとなくなっていることも多い。そこがよいところでもあるのだろう。
ブーランジェリーと何とかというカタカナの名前の店や、チェーン店でパンを買うことが多くなっているが、昔ながらの作り方を守っているパン屋さんの方が今ではかえって新鮮ともいえる。
パンとは全く関係のない日用雑貨もいろいろなものがあって眺めて居ると楽しい。麦わら帽子もおいてある。古くからある良いものが店のブログで紹介されることを期待したい。
http://kadoyapan.blog46.fc2.com/

| | コメント (0)

夏休みの東京見物(7月25日)

今年の夏休みに東京でどこに行くかということになると、まずお台場のガンダムというところか。高さ18メートルのロボット見物の客は予想の倍だとか。8月31日までの期間限定だ。横浜の開港博も見逃せないのだろう。みなと未来地区中心会場のベイサイドエリア、よこはま動物園ズーラシア隣接地区のヒルサイドエリア、そして横浜駅周辺から山下・山手地区のマザーポートエリアの三箇所で開催されている。こちらはマザーポートエリアが年内一杯で、ベイサイドエリアとヒルサイドエリアは9月28日までとなっている。
東京ディズニーリゾートも8月31日までの期間限定のイベントがあり、「チップとデールのクールサービス”デラックス”」という船から客に向けて放水をする企画がおもしろそう。
http://dream.tokyodisneyresort.co.jp/summer2009/tds/coolservice/index.html
これらの会場には日本国内はもちろん、アジア諸国からの観光客も多いだろうし、世の中不況の中といいながらも、そんなことを忘れさせてくれそうだ。
でも子供たちにサービスをするならともかく、大人はやはり花火大会となるのか。それも屋形船に乗ってという江戸時代からのぜいたくを楽しむのがよさそう。今夜の隅田川花火大会の場合のお値段は一人33000円で二人以上で予約とのことだ。江戸時代の隅田川の花火は船で見物する人の料金でまかなっていたそうだが、今はどうなのだろう。
近所では神宮外苑花火大会がある。8月6日の木曜日の開催で、国立競技場や神宮球場などに有料席が設けられる。こちらの値段だと6000円から1500円。すでに売り切れとなっている。見物の穴場スポットはあちこちにありそうだ。六本木ヒルズの展望台もその一つ。通常料金の1500円で神宮外苑や東京湾、隅田川などの花火大会を見物することができる。
もっと身近なところでは東大のグランドで小学生向きの花火大会があり、今年は7月31日に開催なのだそうだ。8月20、21日が東大前商店街の盆踊り、22、23日が氷川神社のお祭りとなる。そして31日は防災訓練。近所で毎年変わらない光景を見ることが、江戸の町民が隅田川の花火を毎年見たのと同じことなのかもしれない。

| | コメント (0)

電柱に鳥居(7月24日)

電柱に赤のビニールテープで鳥居の印をつけているのを見つけた。犬の糞は持ち帰ることになってはいるが、尿の方は垂れ流しがいけないと考える人は少数派のようだから、迷惑な場所も多いのだろう。
「電柱に鳥居」で検索したらこんな記述があった。
「うちは散歩の前にトイレを済ませます。散歩に行くぞ!というと嬉々としてトイレシートに向かいますよ。それでもおしっこポイントに行くと臭いを嗅ぎ、おしっこをするポーズをします。稀に液体が数滴こぼれることがありますが、ティッシュで可能な限り拭き取るようにしてます。自分の家の玄関先でおしっこをされる不快感を思えば、よそのお宅の前での排便排尿は控えたくなります。」
犬の排便排尿も人間と同じ扱いになってくるのも、人家が密集している場所では当然と考えなくてはならない。人家の前ではない公園での排尿も、そばで子どもが遊んでいたりすると汚いと感じるかもしれない。
かつては馬糞が道路に氾濫していた時代があり、40年ほど前にはバキューム・カーなるものもあった。そんな時代でも板塀などに鳥居が描かれることはあったが、犬の排尿まで想定していたのかどうかは分からない。


090724

| | コメント (0)

渋谷で買い物(7月23日)

駒場に住んでいる人たちの共通の不満は買い物が不便なこと。スーパーがあればよいのにということがよく話題になる。渋谷に行けば何でもありそうなものだが、食料品のような日常的な買い物に渋谷までいくのは遠いと感じるものだ。それだけではなく最近の渋谷には日常生活の買い物の場という雰囲気がない。だから昔ながらの商店街に郷愁を覚える人は多い。
確かに渋谷には食料品を扱ういろいろな店はある。渋谷市場、東急フードショー、東急本店地下の紀伊国屋がその選択肢となるが、それぞれの立地が結構離れている。方角が異なる池尻の丸正やオオゼキ、代沢十字路のサミットも渋谷にいくのとたいして変わらない。
商店街がさびれてきた大きな原因として、消費生活がぜいたくになり、より多くの品揃えのある店で買いたいというニーズのあることがあげられるだろう。商店街がにぎわっていたころには、品揃えはそれほど多くなくてすんでいた。また、現在コンビニで売られている商品の売り上げが、かつては商店街を支えていたともいえる。
家電量販店は品揃えと大量販売による価格競争力で集客をしている。しかし、強いのはパソコン関係やカメラ、携帯電話、テレビくらいで、生活に直結した電気製品は個人経営の電気店の方が便利なようでもある。今日はキーボードを照らす簡単な照明器具を探して、東急ハンズ、LABI、ビックカメラを回ったが、結局帰り道に通りがかった道玄坂上の美野ヤ電機で適当なのを見つけて買った。近所の店の個性を知ることが大事といまさらながら気がついた。
ただ、多少商品が古くなっても問題のない家電製品と違い、生鮮食品はよく売れる店でないと鮮度を維持しにくい。野菜、魚、肉などの個人店はそういう意味でも難しい。
いずれにしても買い物はできるだけ近いところでした方がよいことは間違いない。ちょっと飛躍するが、飲食店についても同じことだろう。

| | コメント (0)

目黒区総合防災訓練の予定は?(7月22日)

ツイッターに相模原市の阿部市議会議員が「相模原市は、衆議院選挙のため、8月30日に予定していた総合防災訓練の全ての訓練について延期を決定しました」と書いたのに対し、「ちゃんと予定通りやりませんか? 選挙優先のやり方は感心できません」との意見が出された。これに対し、「消防団として当日も2会場を予定していた私も確かに同じ想いがあります。が、担当する職員や投票会場を担当する地域の方が同じ人であったり現実的に無理な状態です」と阿部議員が応じている。
目黒区でも、昨日衆議院選挙の日程が正式に決まったことにより、8月30日に予定されている総合防災訓練も、同様の対応となるのか。その公式発表には手続きや発表方法についてしきたりのようなものがあるのだろうが、非公式発表がどんどん行われるようになるのがインターネットのおもしろいところ。
目黒区の総合防災訓練が8月30日に予定されていることを知る人は限られているので、変更するにしても、何もなかったかのように発表するのか。住民にはたいした問題ではないのだが、行政関係者や消防団にとってはスケジュール調整が2度手間になる。ぼやきたくなる人もいるのかもしれない。

※目黒区は予定通り8月30日に実施するとか。投票の前後に防災訓練を!ということだそうです。相模原市とは異なる対応ができるのはなぜでしょう?(7月24日)

| | コメント (1)

ツイッター選挙に期待する(7月21日)

衆議院が解散された。メディアはさまざまな角度からこれからの選挙戦を追いかけるだろうが、当事者からの発信に優るものはない。
現時点では5265人がフォローしている逢坂誠二前衆議院議員(民主党)と4163人がフォローしている橋本岳前衆議院議員(自民党)がインターネットの簡易ブログといもいえるツイッターにiPhoneかなにかで投稿し、現場のなまなましい状況を伝えている。これから候補者の利用が急激に増えることを期待したいところだが、有権者の利用が進まないと直接の効果は乏しい。それでもメディア関係者は読むだろうから、注目度が高くなることはまちがいないだろう。
インターネットを選挙に使うのは公職選挙法違反だとの解釈がされてはいるものの、8月18日の公示後はともかく、それ以前であればさしつかえはないはず。候補者だけではなく、共に選挙戦を戦う参議院議員や地方自治体議会の議員や支援者がツイッターで参加してくるということにもなりそうだが、日本ではまだまだ始まったばかりだ。それでもアメリカではオバマ大統領がツイッターで当選したともいわれるほどだからこれからどうなるのか、楽しみである。


| | コメント (0)

目黒区基本計画改定素案(7月20日)

駒場住区センターの受付窓口に『目黒区基本計画改定素案』が置いてある。平成22年度から10年間の目黒区の基本計画案だ。125ページもあるもので、ていねいに読むのは大変だから何が論点になるのかを明らかにした方がよいだろう。
ざっと見たところポイントは6つのゼロ戦略と6つの施策にあるようだ。
1.災害犯罪被害ゼロ 2.介護不安ゼロ 3.子育て不安ゼロ 4.街のバリアゼロ 5.環境負荷ゼロ 6.地域無関心ゼロ、という6つの戦略目標。
施策1 地方政府としての自治・財政権の拡充、施策2 透明で開かれた区政の推進、施策3 住民参加の仕組みの拡充、施策4 行財政改革の推進、施策5 電子自治体の推進、施策6 公共施設の計画的配置・整備、という6つのアクションプログラムがそれだ。
http://www.city.meguro.tokyo.jp/gyosei/keikaku/keikaku/koso/kihonkeikaku/soan/index.html
しかし肝心なことはそれぞれの重点プロジェクトにどれだけの予算、人員をかけるかということのはず。民間企業であればそれを数値で示す。それを年度ごとの予算で議論することになるわけで、その重点プロジェクトへの資源の配分方法こそが本当の課題なのだ。各区議はそれぞれその配分についての見解を区民に示すのが本来の姿なのだろうが、それも区民の利害が反するため難しいというところが民間企業と違うところか。
目黒区に財源はあるといわれながら区民税は増税になっている。税金をたくさん集めてたくさん使うことをよしとする人がいる一方、無駄づかいはやめて税金をあげないでほしいという人もいる。そもそも、税金の無駄づかいなどというものはない。誰が「無駄づかい」で得をしているのかというだけの話。事業を受託する業者はもちろん、税金が自分の身の回りに使われれば、それを無駄づかいだとは思わないだろう。これまで使われていた金額が減らされると不満も残るのだ。だから税金を自分の都合のよいように使わせるよう議員を動かすというのがこれまでの政治手法となっている。また、無駄づかいを議論すると損する立場もあるだろう。当然そういう立場にある人たちは沈黙する。
それを改めるには、「透明で開かれた区政」を推進し「住民参加の仕組みの拡充」というアクションプログラムの中で、ソーシャルメディア(コメント欄を開放したブログ、ツイッター、YouTubeなど)を活用するしかない。米国では赤字に苦しむカリフォルニア州などでやっていることだが、日本でもようやくそうした動きがはじまりつつあることに期待しよう。

| | コメント (0)

お江戸でござる(7月19日)

私が、今のどこに「江戸」を感じるかといえば、江戸城や泉岳寺、浅草寺ではありません。むしろ渋谷駅前のスクランブル交差点のような、いろいろなものが混ざった空間に「江戸」を感じます。来るもの拒まず、何でもOK---江戸はさまざまな言語が飛び交っている、国際都市のような存在です。

というのはかつてのNHKの人気コメディ番組「お江戸でござる」から、江戸庶民の生活や風俗のお話をテーマ別にわかりやすくまとめた本、『お江戸でござる』(新潮文庫)の中で、監修者の故杉浦日向子さんが書いた一節だ。

「江戸」を感じさせる空間は200年前の江戸の史跡である必要はない。江戸らしさを21世紀にもちこむとどういうことになるのか。とすると渋谷が江戸の良さを再生する場所としてふさわしいのかもしれない。日本から海外への情報発信の拠点として公式には渋谷にNHK放送センターがあるが、shibuya246という英語による個人ベースのサイトがあるのも「江戸」の街渋谷ならではなのだろう。

今日はハニーズカフェで新しいパフォーマンスの公演が行われた。無論渋谷のあちこちで同様の試みが行われている。江戸というと浅草、日本橋、神楽坂、向島といった江戸の街そのものを連想するが、江戸は新しい文化を創造する街だった。過去を再現するのではなく、新しい生活文化を創り出す場となっている街こそが、「江戸」を未来に引き継ぐ街といってもよいのではないだろうか。

| | コメント (0)

Shibuya246(7月18日)

Shibuya246という英語のサイトがあるのを見つけた。246は国道246号線のこと。渋谷を中心に日本の情報を世界に発信しようというもののようだ。
そのホームページのツイッター版は現時点で世界から13177人の人にフォローされている。フォローというのはツイッターの世界の用語で、ツイッターで情報発信している人が自分の書き込み画面を出したときに閲覧する対象ともいえる。発行部数に相当すると考えてよいだろう。フォローしている人はそこに意見も書くから情報の内容は広がる。
渋谷の情報は世界の人たちに興味あるもののはず。そして世界に発信する言葉は英語でなくてはならない。英語のツイッターを読むようになって、英語にも慣れてきた。世界の渋谷を発信してくれるサイトには敬意を表して情報交換もしてみよう。
http://twitter.com/shibuya246

| | コメント (0)

知られざるリトアニア(7月17日)

代官山のヒルサイドテラスで「リトアニア・日本国交樹立90周年記念事業」とかで、リトアニアの写真展を7月19日(日)までやっている。リトアニアがどのあたりにあるのか、さらにロシアの西のバルト海に面した3国の一つと知っていても、それぞれどの位置にあるのか、地図で確認しないで分かるのはよほどロシアの事情に詳しい人に限られるだろう。
まさに知られざるリトアニア、ということで暑い旧山手通りを歩いて勉強しに見に行ってきた。会場はヒルサイドフォーラム。カフェ・ミケランジェロの斜め前あたりになる。
「リトアニア出身気鋭の写真家、マリウス・ヨーヴェイシャが空撮した『知られざるリトアニア』―― そこには、世界文化遺産となっている緑と水の織りなす美しい風景や、首都ヴィリニュス歴史地区の重厚な街並みが繰り広げられます。芸術と音楽の国、リトアニアから発信されるのどかでどこか懐かしい写真の数々」というのがPR文だ。
写真はほとんど空から撮影されたものだから、展示されている写真の景色を実際に見ることは不可能に近いとはいえ、国全体の特徴を感じさせてくれる。起伏のない平らな国なのだという印象が強い。観光は中世の面影のある街並みということのようだ。行く人が少ない国ということも魅力の一つになるのかもしれない。

| | コメント (0)

舞踏家の公演(7月16日)

7月19日(日)の午後6時から大坂上バス停前のハニーズカフェで、舞踏家木室陽一さんのソロ公演がある。わがままな生き方「大暑の夕べ」というのが公演のタイトル。「生まれてくる舞踏」を日常の空間の中で体験するイベントなのだそうだ。舞台というものはなく、いつもと同じテーブル席に観客が座り、そこで舞踏が生まれてくるということになる。
創作舞踏という芸術分野なのだろうか。散歩がてらにアートに接するというのも江戸のスタイルのひとつだろう。寄席の現代版というところ。予約は不要で木戸銭2千円に加え、通常の飲み物代がかかる。夕食どきなのでパスタをとってもよい。コーヒーよりビールがいいという人もいるはずだ。
渋谷WEST商店会ではこんなイベントが活発になることを期待している。7月25日(土)にも同じ場所、同じ時間で公演を予定しているので、興味のある方はお気軽に。

| | コメント (0)

都議選での政党の得票と衆議院選挙(7月15日)

今回の都議会議員選挙で、目黒区の政党別得票数が前回の4年前の選挙と比べてどうだったのか調べてみた。自民党24,377(19,532)、公明党21,531(22,749)、民主党53,488(23,809)、共産党12,383(11,876)という数字だった。括弧内は前回の得票数で、投票総数は113,221となり、投票率は前回の39.76%から52.25%に増えていた。それでも4年前の衆議院選挙での目黒区の投票率は64.48%だったから、それを大きく下回っていることになる。
前回の衆議院選挙は小泉劇場の熱狂となり、それまで自民党に投票したことがなかったといっていた人たちも自民党候補に投票していた。改革政党とのイメージに期待していたからといってよいだろう。抵抗勢力という言葉を使い、既得権益を排してこれまでの政治を一新するという姿勢で臨み、それが多くの賛同を得たというわけだ。
それから4年が経った。改革は行き過ぎたともいわれている。郵政民営化にもブレーキがかかっている。当時盛んに叫ばれた既得権益という言葉はどうなったのか。責任政党をアピールするなら過去の発言に責任をもつ必要がある。選挙戦ではそうした議論を冷静にしてほしい。
インターネットでの簡易ブログTwitterを使っての選挙戦がこれからの流れになる。アメリカで共和党の大統領候補だったマケイン上院議員のTwitterには100万人を越える読者がいる。選挙民も世代交代しているのだ。インターネットがなかった頃を知らない有権者が増えていることを忘れてはならないだろう。iPhoneが使われる時代の選挙に、騒音を撒き散らす選挙カーは不要のはずだ。

| | コメント (0)

フォンダンショコラ(7月14日)

フォンダンショコラという名前を今日はじめて知った。先週ハニーズカフェで他人が食べているのをたまたま見て、あれを食べたいといって、口にしたところおいしかったので、ここで紹介することにし、今日マスターに「あのチョコレートのケーキの名前はなあに」と聞き、メニューを見て確認したわけだ。フォンダンショコラ。ケーキ好きの方でなければ聞いたことがないという方が普通のはず。
半生のチョコレートケーキというのか、fondant au chocolat というフランス語が原語のようだ。インターネットの検索で調べても作り方についてのものばかりで、どこの店のがおいしい、といった情報は得られない。ケーキというとフルーツを使って装飾を凝らすものが最近多いように見える中、ケーキ屋さんではないハニーズカフェでは、しっかりしたプレーンなケーキを食べさせてくれる。決して小さなサイズではないのに、いつも2種類注文される方もある。渋谷駅からも代官山駅からもちょっと離れているため、ケーキ店として知られていないのが残念でもある。ケーキの素人の勝手な感想なのだが、大量販売をしている有名店より、地元の人だけの店においしいものがあるということの好例なのではないだろうか。
そういえば今日はパリ祭といって昔は日本でも騒いだ日。フランス語のお菓子を紹介したのはタイミングがよい、とは誰もいわないか。


090714

| | コメント (0)

衆議院選挙と総合防災訓練(7月13日)

8月30日に衆議院選挙を実施すると麻生首相が決断したらしい。8月30日は目黒区の総合防災訓練の日。会場は目黒一中だ。目黒一中は選挙の投票所でもある。重なったらどうなるのか。投票所は体育館だし、防災訓練はグランドだから、別に問題はないということになるのか、やはり具合が悪いのか。決まれば担当部署は調整が大変なのだろうか。
総選挙の日程はまだ決定ではないはずだが、防災訓練の方は年初には決まっていたようだ。
防災訓練の日程を変更する、防災訓練の会場を変更する、投票所を変更する、並行して行う、というオプションについてそれぞれ検討する必要がありそうにも見える。
とはいえ、8月30日に解散総選挙があると決まったわけではない。全閣僚が賛成しなくてはならないし、前回の衆議院選の時のように反対する閣僚の首をすげ替えて通すという荒業が使えるかどうか疑わしい。選挙より防災訓練と防災関係者は思うだろう。解散はもう少しまってほしい、という理由の中では、とるに足らないものだが、小中学校を会場とする防災訓練のシーズンなだけに、同様の問題はあちこちで起こりそうだ。でも、それだけによくあることで、お決まりの解決方法もちゃんとあるのかもしれない。いずれにしてもこれからの動きには興味深いものがある。

| | コメント (0)

お盆(7月12日)

お盆は8月15日というのが常識と思われているが、東京では7月15日がお盆なのだ。しかしそういう意識があるのは東京生まれの高齢者だけのようでもある。その人口は100万人にも満たないのかも知れない。東大前商店街の盆踊りも毎年8月の後半となる。それでもお盆のお供えが商店街の八百屋には置かれているから7月15日をお盆とする家庭のあることは間違いない。
都の無形文化財に指定されているという佃の盆踊りは7月13日から15日まで。浅草寺や総持寺も7月がお盆だ。東京でも商店街の盆踊りが8月だと、7月をお盆とする家庭のあることすら知る人は少なくなる。また、お盆は仏教の宗教行事ということで、公的な扱い方での苦労もあるのだろう。これから7月15日まで、ちょっと気をつけて街の様子を観察することにしよう。

| | コメント (0)

安飲み(7月11日)

今週の『Tokyo Walker』の特集は「安飲み新時代」。「買うよりやすい!?賢い飲み会増えてます」というフレーズで安い飲み屋の紹介をしている。「安飲み」という言葉は知らなかったが、これまでも安さを売り物にしてきた『養老乃滝』『和民』といったチェーン店とは一味ちがった店を紹介しているようだ。そのイメージ写真として使われているのが、渋谷センター街の一番奥にある『立ち呑み飲み屋TASU-ICHI』。2年前に店の前をよく通ったが、いつも外国人でにぎわっていたのが印象的だった。そんな感じの店がこれからのトレンドともいえるのだろう。
仕事の疲れをいやす店もきるだけ安い方がいい。別に見栄をはる必要もない。でもそんな風潮になると、小規模な店が割高となり、客足が落ちてしまう。外食市場は高齢化により外食人口全体が縮小すると見られることや、消費意欲の減退により飲食店の経営は大変だとは思うが、それでも新規の開店は少なくない。
特集の記事にあった「格差社会のニューヒーロー!」という表現にあてはまる店がいいのか、それとも、リーズナブルな快適さがいいのか、消費者が決めるしかないだろう。

| | コメント (0)

いよいよ都議選(7月10日)

7月12日は東京都議会議員選挙。都議会議員の選挙というより、国政レベルでの与党を支持するか、しないかの選択が迫られているようだ。そのため、候補者本人がどういう人物かとか、新銀行東京や築地市場についての論点がどうだ、といったことはほとんど考えずに投票する人の方が多いのだろう。区議会があって都議会があり、そして国会がある。というものではなく、国会があって都議会があり、ついでに区議会がある、というのが残念ながら実態だ。大阪府の坂下知事のいうように「地方は国の奴隷」という見方をすると、国会が主人で、都議会は奴隷ということになってしまう。身近な生活に関する予算も国の補助金に依存するものが多いから、どうしても国政が重視される。マスメディアも全国をカバーしているので、国政を中心に報道せざるを得ない。都議選の結果を見て内閣不信任案の提出も検討されているそうだが、都議選が内閣の信任投票であるという実態は本来の姿ではないだろう。
議員の数が多すぎないか、給与などが高すぎないか、住民税の増税をしておいて議員は節約をしないのか、ということについては各党とも沈黙しているようだ。マスメディアも政治資金の処理が合法的か否かで騒ぐ割には、政治活動に使われている税金が多すぎないかということはとりあげない。わが身にふりかかるからなのか。
なんだかんだといっても、選挙で議員を選んだり、票数で評価したりする以上のことは政治に対して住民は無力なのだから、選挙に行くしかない。
アメリカのカリフォルニア州では「無駄遣い目付け」を開設している。こんな形での投票もできるとよいのだが。
http://www.wastewatchers.ca.gov/

| | コメント (0)

ソバ屋で憩う(7月9日)

新潮文庫に『ソバ屋で憩う』という今は亡き杉浦日向子さんの著作がある。ソバ屋の名店ガイドなのだが、101店も紹介されているのを見て、わざわざ遠くまで行くことはない。歩いていける範囲の店に通うというのがソバ屋の楽しみ方のはず。
まえがきにはこんなことが書いてある。「頑張らない、背伸びをしない、等身大の自分に還れたのは、いつ、どこでですか。そんな居場所を、日常のなかに持ってますか。」「ふだんのなかに、もっと憩いを。料亭やレストランではない、はやりのグルメ・スポットや居酒屋ではない。ソバ屋でたしなむ酒の味。こんな時間が持てるということ、これぞ、いままで、生きてきた甲斐があるというもの。ラクーになれます。食欲ではない、楽欲が満たされます。」
遠くの名店を訪ねていくのはこの本の趣旨に反するもので、ソバ屋の楽しみ方の参考にするものだろう。ということで、この近所でソバ屋といえば旧山手通り沿いの喜道庵。『ソバ屋で憩う』で紹介されているわけではないし、遠方から客が来るような有名店でもない。居酒屋でないから夜は早いが、それだけに長居の必要もない。「いまだ世間が明るいうちにソバ屋で宴会。こざっぱりとつまんで呑んで、さらりとソバで締める、いさぎよさ。これぞ、あっぱれ東京流。」ということになる。近所なのに喜道庵を知らない人もいるようなので紹介した。
残念ながら『ソバ屋で憩う』は絶版のようだ。

| | コメント (0)

ケータイするGoogle(7月8日)

7月10日にNTTドコモの「ケータイするGoogle」と呼ばれる新製品がドコモプロシリーズとして発売される。Googleのアンドロイドというモバイルプラットフォームを使っているもので、既にドコモから出ているWindows Mobile による製品と同様、スマートフォンと呼ばれるものだ。アップル製のiPhoneはソフトバンクの派手な宣伝で知名度が高いようだが、これでマイクロソフト、アップルに加え、グーグルもスマートフォン市場に入ってきたということになる。
多機能の携帯電話は日本で誕生したといってもよいのだが、それぞれの通信会社専用の規格で日本国外では使えないため、台湾のHTCや韓国のサムソンなどのメーカーが世界で通用する機種を開発している。インターネットによるサービスは携帯電話向けのものとで相性に問題があるそうだ。
携帯電話のメール機能がパソコンを立ち上げてメールをするより使い勝手がよいとされるようになり、また、どこにいてもホームページやYouTubeが閲覧できたり、ツイッターに書き込みができるといったことから、これからはパソコンでインターネットに接続する人よりも携帯機器でインターネットを使う人の方が多数派になるだろう。また、テレビ受信機のデジタル化は、テレビをモニターとして、リモコンによりインターネットに接続するようになるはず。パソコンを高齢者が勉強する必要はほとんどないということにもなりそうだし、パソコンを持ち歩く必要も減るだろう。
スマートフォンの普及はマスメディアからソーシャルメディアへという世界の動きを促進するということにもつながる。首相や知事がツイッター、ブログ、YouTubeで発信するようになったとき、マスメディアの役割は大きく変わるはずだ。
アメリカでは各省庁が国民と情報を共有するために、Facebookのプロファイル、Twitterのアカウント、YouTubeのチャンネルの設定を完了した。これで、アメリカ政府は国民がどこからでも情報を得られるように情報を提供する体勢を整えたともいえる。国民とはいっても、世界中の誰でもアメリカ政府の情報を身近なものとして得られるわけだ。
これからの5年間で、これまでの20年間に蓄積されてきたインターネットのさまざまな機能が、一挙に生活のあり方を変えるようにもなりそうだ。選挙運動もインターネットの利用で騒音が出ないように変わって欲しい。

追記:7月5日にちょっと書いて、再掲のようになってしまった。詳報ということでご容赦を。

http://www.youtube.com/watch?v=WJMMSCn2M64&feature=player_embedded


090708


| | コメント (0)

大向区民総合施設(7月7日)

栄通りの松涛郵便局前の信号と、山手通りにぶつかる松涛2丁目の信号とのちょうど中間地点に、渋谷区の大向区民総合施設が建設される旨掲示されている。地上4階地下1階で今年の10月15日着工、完成は来年の11月との記載がある。桜ヶ丘で建設中の地上12階のプラネタリウムもある文化総合施設が平成22年度完成予定となっているので、その一足先に開館することになる可能性もある。
現在渋谷センター街のはずれにある大向区民会館の建て替えということなのだろう。会議室、敬老館、保育園という構成をそのまま移すだけとなりそう。ただ和室が最近の高齢者には使い勝手が悪いとの声があり、そのあたりに変化があるのかどうかが関心の対象となるかもしれない。
周囲の町会には集会場がないので、区民施設ができれば地域の活動も活発化することが期待できる。栄通りの拡張工事は区民施設が完成するころには始まるようだし、ビル建設待ちの土地が何か所もあるので、3年後には随分とちがった風景になるはず。何気なく撮った写真も貴重な街の記録といえよう。


090707_1
大向区民総合施設建設用地

090707_2
現在の大向区民会館

| | コメント (2)

明治の浮世絵で江戸の文化を考える(7月6日)

「江戸の良さを見なおす会」の35周年記念ということで、会秘蔵の浮世絵9点が、今日から8月1日までハニーズ・カフェで公開される。この2月と4月に展示された作品と比べると、同じ明治期とはいえ時代が下っているせいか、過去を回想して描いたためなのか、沈んだような渋みを感じさせる。明治に入って技術的に洗練されながらも、西洋化の風潮の中で、浮世絵は見捨てられたかのような扱いだったのだろう。そんな日陰に咲いた花といった印象をもつのは偏見からだろうか。
浮世絵は印刷物なので価格的には案外手ごろなのだが、1点だけ、鏑木清方の作品は肉筆のものなので違うようだ。地味な作品だが、独特のやわらかい線がなんともいえない安らぎを感じさせる。鑑定するとどんな値段になるのか、という下世話な話題にもなってしまう。
日本文化遺産を世界に紹介していくことには意義深いものがあるとしても、まず江戸の文化が日本の近代化の影として扱われた偏見から自由になることが必要だろう。
期間中は展示会場のハニーズ・カフェで、江戸の商人文化を考える上で貴重な「江戸の良さを見なおす会」による3点の書籍が購入できる。『江戸しぐさ一夜一話』『江戸楽のすすめ・生きる』『江戸しぐさ講浦島太郎からのおくりもの』がすべて特別価格で用意されているので、購入いただくとよい。
ちなみに、7月8日から30日まで、Bunkamuraのシアターコクーンでは渋谷コクーン歌舞伎「桜姫」が上演される。今月は江戸文化を見なおす月としてはいかがだろうか。

| | コメント (0)

携帯するグーグル(7月5日)

携帯電話と携帯PCが接近してきて、アップルとソフトバンクの「iPhone3GS」が6月26日に発売となり、7月10日にはグーグル携帯と呼ばれるNTTドコモの「docomo PRO series HT-03A」が発売される。パソコンはVistaからWindows7 になるにしても、もはやその変化への関心は相対的に薄まり、携帯端末の方にこの業界の人たちの関心が移っているといえよう。携帯電話でメールやホームページ、更にはテレビも見れるということは、これまでパソコンを使ったことのない人が新たにパソコンを購入する必要性は乏しくなってきたのではないか。
渋谷WESTも携帯端末対応にしていく方向で考えよう。

| | コメント (0)

東京都議選の告知(7月3日)

今日東京都議選の告示がされた。選挙カーが動きだし名前の連呼がはじまったが、インターネットの利用は禁止ということになっている。インターネットを使うようになると、選挙にカネがかからなくなり、そのため商売がなくなってしまうという人たちが画策しているのかどうか、今のところアメリカのような具合にはできない。選挙でインターネット利用が解禁されれば、すくなくともカネの流れが変わることは確かだろう。
それでも一部ではあるが候補者の演説を動画で見ることはできる。この一覧表に動画があるかないかで、候補者のインターネットに対する意識を知ることができるともいえそうだ。
http://www.senkyo.janjan.jp/election/2009/13/00008783.html

6月24日には早稲田大学を会場に、北川正恭教授をコーディネーターとして東京都議会会派代表討論会が行われた。その模様を映像で見ることができるが、参加した高校生から寄せられた感想文を読むとそれを見る意欲がそがれる。以下引用する。

・・・しかし結論から言えば、五人の出席者の回答は、少し期待はずれだった。具体的な議論は避けて精神論を語る人、建前論を述べるだけの人、若者対策と言いながら党の政策をアピールするだけの人…。一人だけ、就職の内定取り消しや、教育の格差問題について語った人がいたが、それも新聞でよく読む論調で新鮮さは感じ取れなかった。
多分、都議候補たちは、若者の投票率が低いことから「若者の政策は票にならない」と見切っているのだと思う。だから、高齢者対策には熱心でも若者のことをあまり考えていないのではないか。その結果、若者も政治に関心を持たなくなる。そういう悪循環が起きていると思った。・・・
http://www.senkyo.janjan.jp/senkyo_news/0906/0906250802/1.php

個人として参加するのではなく、政党の立場で参加した代表の人たちは建前論以上のことは言いづらいということもあるだろう。都議会議員候補本人を知らずに、国政レベルの印象から所属する政党に投票する人が多そうだし、各党党首もそれを意識して演説している。
それでもどんな候補者なのかインターネットを使って調べられるようになっている。都議選の前回の投票率は全体で44%なのが、21歳から29歳までだと24%足らず。その若い世代が投票すると予想外の結果がでるのかもしれない。横須賀市長選挙で33歳の市長が誕生した背景には、ケイタイを使った若い人たちのネットワークがあったと考えられないだろうか。

| | コメント (0)

科学者の政治発言(7月2日)

最近のテレビニュースに出てくるのは政治家と犯罪者とスポーツ選手ばかり。科学者の発言など、用意された案件についての取材でなければほとんど紹介されない。
6月30日に日本学術会議という科学者の総本山のようなところの会長談話が発表された。年にせいぜい2~3度しか出されることのないものだから注目されてもよいはずなのに、報道されているのかどうか気づきにくい。日本学術会議の会長が誰かということを知っているのは関係者だけといってもよさそうなので、世の中の関心がないことはいた仕方のないことなのか。でも科学者の代表の公式発言がそんなに軽んじられてよいものなのか。
この会長談話の内容は、内閣府食品安全委員会の下に設置されたプリオン専門調査の座長であった科学者を、食品安全委員会委員に推す人事が野党4党により不同意とされたことを問題視する意見だ。
http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-21-d4.pdf
6月5日の参議院本会議での採決の結果に対するものなので、政治的であると同時に看過できないことのはず。ことの重要性は衆議院の解散のタイミングより大きいとすらいえる。解散時期は当事者だけの問題だがマスメディアもすっかり当事者になっている。
「このような非難を避けようとして、リスク評価に際して社会的影響を予測しながら評価を行うというような非科学的要素が入り込みやすくなり、リスク評価の独立性と中立性も損なわれ、食品の安全を守る上でも大きな障害となることを危惧します。」という日本学術会議会長談話は、マスメディアに対する警鐘とも取れるのでなおさらなのかも知れない。
自民党にとっては、人事案を不同意とした野党を攻撃する材料にもなるわけだが、国民感情は必ずしも科学的ではないのだろう。
この問題に興味のある方は以下で。
食品安全委員会の吉川教授参院不同意と、中西準子先生の論文
偉い人の人事を私が潰したの? -世にも不思議な話-

| | コメント (0)

ツイッターを使う議員さん(7月1日)

アメリカの大統領選挙ではツイッターによる資金集めが話題になった。オバマ大統領や対立候補だったマケイン上院議員も使っている。日本ではソフトバンクで幹部社員4千人が使っているそうだがまだ黎明期。全利用者数は8万人といわれる。それでもミクシィに代表されるSNSより使い勝手がいい。携帯端末から閲覧できることもあり、これから急激に利用者が増えるだろう。
若い世代の票を狙う政治家なら必須の道具になるはず。しかし利用している国会議員は日本には現時点で2人しかいないようだ。
逢坂誠二衆議院議員(民主党・北海道)
http://twitter.com/seiji_ohsaka
橋本岳衆議院議員(自民党・岡山)
http://twitter.com/ga9_h
いずれもインターネットの活用経験が豊富な人たちだ。そうでない議員にはハードルが高いのかもしれないが、ブログやSNSより簡単だということはアピールしてほしい。
逢坂議員にはロイターやBBCから取材があったそうだが、日本のマスメディアからはまだアプローチがないとのこと。それでも数ヶ月もすればテレビでも無視できなくなり、SNS以上に多くの人に知られるようになるかも知れない。
ブログを書く目黒区・渋谷区の区議会議員さんの数は増えていないが、ツイッターなら気軽にできるはず。「いまなにしてる?」という質問に140字で答えればよいのだから。
興味のあるかたは横浜市議会議員の伊藤ひろたかさんによる説明を。
http://www.youtube.com/watch?v=Z5KaW28y2PI
http://www.youtube.com/watch?v=sf9sI1PeN1U

| | コメント (0)

« 2009年6月 | トップページ | 2009年8月 »