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介護問題と地域社会(6月13日)

都内のある特別養護老人ホームでは、定員100人のところに1000人が入所を申し込みしているそうだ。入所している100人のうち1年で何人が出て行くのか知らないが、仮に10人とすると1000番目の人は100年待たなければならない計算になる。抽選でもするのだろうか。
都内の特養はどこも一杯なので、遠方の施設か有料老人ホームに入る、あるいは在宅で、ということになる。在宅のケアサービスは介護保険制度の変更により、事業者の撤退が続いているという。いずれにせよ介護問題はこれから高齢者が飛躍的といってよいほど増えるので、深刻さは増すばかり。だから介護予防ということで要介護者の増加を抑えることに活路を求めるのが政策のようだ。
「金儲けや地位、名誉が人生の目的だと考えている世の中からは、認知症は嫌悪すべきものであり、その介護は最もやりたくないものである。「大変ですねえ・・・」という同情はその価値観を前提にしている」(三次春樹:介護与太話 月刊ブリコラージュ6月号)ということからか、身近な介護の苦労は伝わりにくい。介護や独居老人のことは個人情報保護の観点から、オープンにされていないのだが、もっと気軽に情報交換ができるようになるとよい。
「この世の中には2種類の人間がいます。ぼけた年寄りといっしょに暮らしたことがある人と、暮らしたことがない人」と詩人の谷川俊太郎さんが書いているそうだ。「ぼけた年寄り」などという表現そのものが嫌悪されそうだが、「ぼけた年寄り」が堂々と暮らせる地域も魅力的といえないか。

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コメント

駒場に住んでいます。身内の在宅介護が限界に来たので役所とかケアマネに相談したら目黒区内はどこも施設が満杯。埼玉、栃木の施設を紹介されました。問い合わせしたところやはり待機者多く入居のあてはないとのこと。

投稿: ある住民 | 2009年6月14日 (日) 10時01分

目黒区の地域包括支援センターがどこまで考えてくれるのか、情報共有をすることも意味があるかもしれませんね。

投稿: 管理人 | 2009年6月14日 (日) 18時14分

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