ホラー漫画家と対談(5月29日)
29日、30日は東大駒場リサーチキャンパスで研究内容を一般公開している。その一環として行われている5月16日にこのブログでも紹介した「リビングライブラリー」を体験しに行ってきた。先端科学技術研究センター人間支援工学分野が実施するもので、その趣旨は次のとおりだ。
「Living Library」(語り部図書館)では、様々な経験をもつ当事者を「Living Books」(生きている本)として貸し出します。本のなかには、障害のある人やセクシャルマイノリティなど、誤解や偏見を受けやすい人々がいます。読み手は、普段あまり接する機会の少ない本を借りることで、その語り部である当事者と直接話しをすることができます。本との対話を通し、読者が自分のもっている固定観念に気づき、新たな視点を得るきっかけになるかもしれません。この機会に、いろいろな価値観のなかに身を置いてみませんか?
会場の建物の入り口に受付があり、貸し出し可能な本(人物)が表示されていて予約をするのだが、時間の関係もあって「ホラー漫画家」という本を借りることにした。ホラー漫画がどんなものかを知らないでその作家に会うということは本来なら失礼なわけだが、リビングライブラリーであればそれが許されるというものだろう。
お会いしたのは三家本礼(みかもと れい)さんという34才の男性漫画家。写真の通りホラーのイメージとは程遠い柔和な顔の方だ。

ホラー漫画の読者のほとんどは女性で、それも小中学校の生徒が多いという。この企画の「読者が自分のもっている固定観念に気づき、新たな視点を得るきっかけ」という趣旨からすると、小中学生の親が「読者」としてふさわしいといえそうだ。しかし、怖い物がすきなのは女性なのだ、ということを新たな視点として獲得できたことにもなる。
ホラー漫画も日本が世界に誇るコンテンツ産業の一角を占めるものではないか、とこれも一種の固定観念で質問したが、そんなことまでは考えないとのこと。それでも海外にも読者がいるということは素晴らしい。いうまでもなく日本は漫画大国。これからの活躍が期待できる。
作品をアマゾンで買ってお嬢さんにプレゼントすると喜ばれるだろう。
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