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渋谷駅中心地区まちづくりガイドライン(3月3日)

渋谷駅の再開発の方針は渋谷区が平成19年9月に発表した『渋谷駅中心地区まちづくりガイドライン2007』にあり、具体的な計画図は昨年7月に発表されている。

ガイドラインによれば、渋谷駅周辺についての課題は以下のとおりだ。
・乗り場までのアクセス、乗換えがわかりづらく不自由な駅施設
・駅周辺の道路や手狭な駅前広場は非常に混雑
・広域幹線道路が駅中心地区を通過し、交通混雑が激しい
・多数の駐車場出入り口により、歩行者の回遊性や街並みが分断
・路上での荷捌きが常態化、荷捌きスペースの不足

こうした課題を一挙に解決するために、駅前広場を大きく再編成するという案ができたようだ。確かにバリアフリーという見地からすると、渋谷駅は最悪の部類なのだが、地下鉄銀座線については、他のほとんどの駅でもバリアフリー化は難しそうだし、渋谷駅だけで解決できる問題ではない。交通混雑は駅前広場ですべて処理できるものでもないだろう。「多層的な歩行者ネットワーク」を作ることにより「子供からお年寄りまでの多世代が、めぐり歩いて楽しいまちの実現」をするということではあるのだが、高い目標を掲げた構造物の提案は、バブル期の失敗事例を参考にしてみるのもよい。
スクラップ・アンド・ビルドによる街づくりは景気対策にはなるかも知れないし、長期にわたる大規模工事を伴う街づくり計画は建設業者にとって魅力的だ。さまざまな雇用機会が生まれるのかもしれない。しかしその資金はいずれ回収されなくてはならないわけで、その負担についての了解も必要となる。
一方で、大きな工事をしている街に魅力はあるのだろうかということも考えたい。工事が完成するまで待てる人がどれだけいるのか。歴史的景観を捨て去って新しい魅力を作り出せるものなのか。
「今後、社会情勢・開発状況等の変化にあわせ、「まちづくりガイドライン」の内容については広く関係者の叡智を集め、適宜見直しを図っていく予定である」と明記されている。現在社会情勢が大きく変化していることは衆目の一致するところ。「まちづくりガイドライン」にある「“生活文化“の創造・発信拠点の形成」に向けて何ができるのかは、個々の活動主体があってのことだ。ガイドラインを実行するのが誰なのか、ガイドラインに沿って事業をしようとする人が求める環境は何なのか、改めて問われることになるだろう。

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