NTTの研究所を見学(2月20日)
NTT武蔵野研究開発センターで開催されたNTT R&Dフォーラムを見学してきた。
「gooラボ ネットの未来プロジェクト「R&Dフォーラム」ブロガーツアー」ということで、いわば取材班としての参加となるが、取材内容というより率直な感想をいくつか。
まず、三鷹駅の連絡バスからスーツ姿の男性ばかりということがタイムスリップでもしたかのような印象を受けた。参加ブロガーの女性比率は20%ほどでまずまずなのだが、来場者全体での女性比率は2~3%といったところ。それから外国人らしき人がいないことも、東京ビッグサイトや幕張メッセでの展示会と違う。
この研究所は日本の通信技術の歴史を担って来たのみならず、関係する基礎研究でも大きな成果をあげてきたと聞いている。敷地内のNTT技術史料館http://www.hct.ecl.ntt.co.jp/ の4フロアーからなる豊富な展示には感嘆するばかりで、1日中ここで勉強できそうなボリュームをもっている。
goo ラボのプログラムは、携帯で近くの情報を検索するサービスの紹介からスタート。「ココde検索」というのがその名称だ。特定の地域で気になる言葉を入力すると、その地域に関する情報が見つかる。地理情報も入れてあるので、東京駅と入力すると日本橋、銀座まで対象とすることもできる。その場所の「都市伝説」や「うわさ」で検索することもできるというものだ。たとえばある場所にいて、近くに蕎麦屋がないかというときに使える。ただ、いうまでもなくネット上にその情報があることが条件だ。どこでも半径500メートル以内の店を見つけることができるかどうかは、今のところは難しいかもしれない。たとえばPCのグーグル検索で「駒場 蕎麦屋」と入力して地図上にすべての店がカバーされるわけでもない。しかし、近いうちに必要とする情報はすべてネット上にあることになるだろうから有用な検索機能になりそうだ。
次に紹介されたのが、感性に合わせて見たい映画を見つけるというサービス。「スリリング」「かっこいい」といった感性表現で候補が出てくる。http://labs.goo.ne.jp/labs/goonew/
時間があるけど、なにか気分に合う見たい映画がないかと探すときに便利なのだろう。
ビデオオンデマンドが普及するときの検索サービスとして期待が持てる。
続いて数多くの展示ブースを見学したたが、感性から通信基盤技術まで、幅広い研究開発の成果をどうビジネスにつなげるかが課題だ。このR&Dフォーラムは基礎研究から応用研究への橋渡しとはいえ、スーツ姿の男性社会だけを対象にしてよいのか、ということもあるのだろう。ちょっと異質なブロガー集団を招待の対象とするという選択をされていることは画期的なことでもある。シリコンバレーと競争する次世代通信サービスの担い手がスーツ姿の男性ばかりでよいはずはないのだから。
そこで大胆な提案を一つ。「マンションのオール光化ソルーション」により、道玄坂の古いビルとか松涛中学を光化し、「マルチモーダル対話シーン解析」とか「ミリ波マルチギガビットワイヤレス技術」などの実験を進めるというもの。別に一般公開する必要はないのだが、世界の研究者と渋谷で交流する機会が持てることに意義があるのではないだろうか。
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