歳末警戒陣中見舞い(12月31日)
昨夜は歳末警戒夜回りの最終日。巡回に先立って恒例の警察からの陣中見舞いを受けることになる。予定より30分以上遅れての到着なのだが、2日間で80箇所を回るから大変なのだ、と事情を知る人の解説。当然挨拶は簡単になるのだが、内容は振り込め詐欺の話。最近目黒区内で「携帯を落として使えなくなった」との電話が息子を名乗る者からあり、その後の電話で「会社をクビになるから500万円振り込んで」といわれ、金融機関での制止にもかかわらず振り込んでしまったという事件があったそうだ。アダルトサイトによる架空請求事件も相変わらず多いらしい。
夜回りの趣旨からずれているのではないか、との影の声もあったが、防犯ということでは振り込め詐欺防止が現時点での最大の課題だろうからそのPRに絞ったのだろう。振り込む金がないからなどと、振り込め詐欺には冷ややかな向きも少なくないようだし、警察も従来の犯罪とは違うため、防犯や犯罪捜査体制もこれまで追いつかなかったのかもしれない。振り込まないという消極的なことだけでできるのだから簡単なこと、と誰もが思ってはいるのだろうが、そうでなかったから大変だ。振り込め詐欺撲滅のノボリもたった。
陣中見舞いを受けた後、うるさいとの苦情があるので、巡回中の私語は慎むようにとの再度の要請を受けて出発。「火のよーじん」と声を出すことは前からやっていない。夜回りに限らず、伝統的な行事もそれに関心を示さない人にとっては雑音でしかないのだろう。アメリカで夜カチカチやったら銃で撃ち殺されちゃうよ、という冗談には笑える。
それでも世の中ぶっそうになっているという空気があるためか、今年の歳末警戒参加者の数は町会事務所が一杯になるほど。犯罪から自分を守るのは銃や税金ではなく、何らかの活動への参加だということが、無意識のうちに共有されてきているのではないか。
歴史の区切りとされそうな2008年が終わる。来年がよい年になりますように、というべきところだが、来年は実体経済の悪化が本格化するという観測が目立つ。個人としては、消費姿勢の見直しと相互扶助により、右肩下がりの社会を生きていくことになるのだろう。
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