『駒場リビングラボ』を構想する(2017-11-17)

公平・平等が行政の基本的なスタンス。目黒区なら全区の課題を、同じやり方でということになりやすい。またこれまでに決められたルーティン業務以外のこと、ないしは改革・改善をする時間的余裕やモティベーションを行政職員に求めることはむずかしい。これを議会や住民が批判してもはじまらないし、首長も公平・平等の立場を取ることの方が普通なのだろう。結局は地域ごとの自主的な活動を促進し、住民の工夫に委ねる以上のことはできないのである。

高齢社会の課題にどう対処するか、ということについては、経済産業省が高齢社会ということばではなく、ビンテージ・ソサイエティと名づけ、地域に密着した取り組みをリビング・ラボ(ビンテージ・ソサエティ・ラボ)として開始している。例えば、川崎の伸こう福祉会の特養で高齢者に出番のある運営を試みるというものである。

また、活力と魅力ある高齢社会づくりを促進し、新しい価値を発信する拠点となることを目指すという高齢社会共創センター(所在地:東京大学内)では、その中核事業としてリビングラボを位置づけ、現在『鎌倉リビングラボ』を運営している。リビングラボはヨーロッパを中心に世界に400ほど存在しているそうだが、日本でもこれから全国の基礎自治体に誕生させていくことを構想している。

そんな中、目黒区議会でもリビングラボに関心があるやに聞いているが、これは地域からボトムアップでやっていくしかないことを、16日に開催された高齢社会共創センター創設記念のシンポジウムを聴講して理解した。

そこで、2016年3月から愛隣会の地域交流スペースを会場として毎月開催している『こまば高齢社会勉強会』を、駒場リビングラボへと発展させるようにしていきたい。これまでの高齢者の学び合いから、具体的な目標を掲げたものにバージョン・アップするのである。地域の皆さまには大学関係者の方も含め、どなたでもご参加いただきたいと思っている。

ちなみに今月は28日(火)の13時30分から2時間ほど。場所は駒場バス停前の愛隣会ここからカフェである。

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亀井静香氏の記者会見(2017-11-15)

フリーのジャーナリストの団体である自由報道協会主催の亀井静香氏記者会見が、道玄坂のビルを会場として開催されたので参加した。冒頭に、民主党政権時代には国民新党の代表として金融担当大臣となり、記者会見を記者クラブから開放したという実績が主催者から紹介された。

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まず主催者から用意された質問に対する発言で10分。

「日本では言論の自由を駆使していない。権力による弾圧がなくても、大手メディアは見えざる手で自主規制させられている。個々の記者はそのことに気づいていても、迎合しなければ組織の中で生きていけないのであろう。本日の記者会見も、一般のメディアなら来なかった。そんなに暇ではない。

衆議院選挙についてはあたりまえの結果であった。自民党は何もしていない。野党がまとまらなかっただけである。自分の党だけが議席を増やせばよいという小さなエゴイズムである。共産党の志位委員長が一番政治家らしい。各野党はその期待に応えなかった。

政治がこんなに弱くなってよいのか。野党も対米自立の意識がない。アメリカの傘の下での与野党の闘いになっている。北朝鮮が暴発すれば、被害は日韓にあり、アメリカにはない。反米闘争がなくなった現実は由々しい。反米を言わずに政府を批判している。子分の安倍を批判しているようではだめ。」

続いて質疑応答。

1.トランプ大統領の訪問について
○反トランプデモがなかったのは日本だけ。横田基地で米兵相手の演説をし、それをNHKが放送するというのは嘆かわしい。

2.共産党に対する過剰アレルギーは何故
○政権を取る気持ちがないからである。

3.日本にCIAエージェントがいるのではないか
○日本中にいるのはあたりまえのこと。それをせずに国はなりたたず、やっていないのは日本だけ。表のことだけで国家は成り立たない。CIA的なものは必要で、情報をとり工作するのはあたりまえである。

4.小選挙区制の評価について
○変わりっこないことを議論してもはじまらない。制度はよくないと思うが。

5.マイナンバー制度による監視世界の怖さについて
○国家権力が国民の動向を把握したいのは本能ともいえる。それを国民の側がどこまで許すか。議会で決めるしかない。裏側から見ると、監視は国民を保護するという面もある。

6.天皇後継のあり方
○マッカーサーがイギリスの王室を見習うようにしたが、天皇は軍と財力で地位を得た外国の王室とは違う。天皇は世俗の権力の上にある権威である。退位は権力の行使である。天皇が自分の意思で就いたり引いたりするのは権力の行使である。天皇の地位をめぐって争いのないように伊藤博文が皇室典範を作った。天皇は神と人をつなぐ神主の親玉のようなものである。

7.暴れない若者をどう思うか
○世の中の矛盾を改めようとする力がなくなっている。極左が暴れまわっていた時代に日本は発展した。かつての学生運動は理論ではなく理不尽なことへの反発だった。昔は親のスネをかじる学生は少なかった。今は親によっかかった人間しか育たない。今のようでは日本の将来は暗い。

8.永田町にオカルト的なものがあるようだが。
○知らないけれど、オカルト的なものがあっても仕方ない。科学では証明できないことがある。生きているのは大きな力によっている。いいんじゃないか。

亀井静香さんは1936年11月1日生まれとあるから81歳になったところ。「この国に対する遺言は?」というメールでの質問に対して「まだ生きてます」という答えであった。

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紙と電話からの解放を(2017-11-10)

電子商取引と言われだしたのは20年ほど前。電子政府ということばが使われてから10年以上経っている。ネットショップ、オンラインチケット、ネットバンキングも一般化し、紙も電話も使わないことが一般的になったといえよう。ユーザーの利便性以上に、サービス提供側のコストダウンに貢献しているものと考えられる。

一方、税務署はE-Taxということで、税務申告の電子化を促進しているものの、行政の電子化はまだまだというのが実情である。住民の利便性を尊重するということからであろうか。

その住民というのは、インターネットを使うことのできない人たち。現在では70歳以上の高齢者ということになろう。

目黒区のホームページには各部署の電話番号が書いてあり、メールアドレスはない。用事があると電話することになる。電話を受けた職員は、その応対記録を残すのであろうか。メールならその必要はないし、転送すれば関係者に報告できるのに。住民からの電話での苦情を聞く時間をさかれることもあるらしい。

個人として電話で会話する頻度はどの程度なのだろう。友人・家族との間で電話で話すのは何歳以上なのだろうか。仕事もメールで片付けられることがほとんどになっているはず。

ところが行政サービスはそうではない。こちらから電話で連絡し、担当部署から電話で回答する。提出する書類は手書きということもある。住民側はそれが面倒と思う世代と、それしかないと思っている世代がある。問題は役所側である。

紙と電話を使わなければ、仕事量が相当減るはず。目黒区行革計画改定素案についての意見募集が11月20日を期限に行われているが、そこに電子化による効率化については触れていない。

企業のサポートセンターは人件費の安い地方ないしは海外にあるという。スマホでは音声での質問に音声で答えることもできるようになっている。

電話での応対を区の職員が引き続き行うのであろうか。申請書・届出書の電子化はむずかしいのだろうか。こういうと、婚姻届や死亡届も電子化しろというのか、ということになるかもしれないが、それも視野においてである。

高齢者を切り捨てるな!という声が議員から出るかもしれないが、改革とは多くの高齢者にはなじみのない新技術を使わざるを得ないことはいうまでもない。

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